ザッカーバーグ『ファクトチェッカーの政治的偏向が酷すぎて信用を破壊していた』

「ファクトチェック団体事業」の終焉

Metaの方針変更、第三者ファクトチェックを廃止

More Speech and Fewer Mistakes | Meta

FacebookやInstagramなどを運営するMeta社がSNSの運営方針を変更し、よりフリースピーチに舵を切り、ミスによる削除などを減らすと宣言しました。

  • 第三者のファクトチェックプログラムを廃止し、コミュニティノートモデルに移行する
  • 主流の言論の一部であるいくつかのトピックに対する制限を解除することによって、より多くの言論を認める。これにより違法かつ重大性の高い違反行為の取締りに注力する
  • 政治的コンテンツによりパーソナライズされたアプローチをとり、フィードでより多くの政治的コンテンツを見たいと思う人々が見られるようにする。

第三者ファクトチェックを廃止するというのが衝撃的です。

当該ページの本文でこの判断に至った背景について詳細が書かれていますが、動画の方が強烈です。

ザッカーバーグ『ファクトチェッカーの政治的偏向が酷すぎて信用を破壊していた』

Meta社の会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、『ファクトチェッカーの政治的偏向が酷すぎて、信用を構築するよりも破壊することの方が大きかった』と、動画で語っています。

本文でも、当初は自身らが真実の裁定者になりたくないため、独立したファクトチェック機関にその責任を委ねることで、読者が自分自身で判断できるようにしたかったと考えていたものの、そうはならなかった、と書いています。

That’s not the way things played out, especially in the United States. Experts, like everyone else, have their own biases and perspectives. This showed up in the choices some made about what to fact check and how. Over time we ended up with too much content being fact checked that people would understand to be legitimate political speech and debate. Our system then attached real consequences in the form of intrusive labels and reduced distribution. A program intended to inform too often became a tool to censor.

特にアメリカでは、そのような展開にはなりませんでした。専門家も他の人と同じように、それぞれのバイアスや観点を持っています。それが、何をどのようにファクトチェックするかという選択に現れました。そうしているうちに、人々が正当な政治的言論や討論だと理解するような内容が、ファクトチェックされすぎてしまいました。そして私たちのシステムは、押しつけがましいラベル貼りや表示数の減少という形で、現実の結果を突きつけてきました。情報を提供することを目的としたプログラムが、検閲の道具になることがあまりにも多くなってしまいました。

日本でも見られる、社会の役に立たない「ファクトチェック団体事業」の終焉

時宜を得たタイミングで重要な事柄に対してファクトチェックをするという事をやらない、社会の役に立たないファクトチェック団体が、事業としてプラットフォームから膨大な金銭を得ていたことが、日本国内でもありました。

挙句の果てには虚偽の発信源にすらなっていた団体があります。

簡単に誤りを指摘できる媒体の発信に張り付いて、まったく重要ではない内容についても「ファクトチェック」の体裁で記事を量産するようになった団体があります。

もはやこうした「ファクトチェック団体事業」が、テクノロジーによって終焉したということなのでしょうか。


編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2025年1月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。