なぜ「ひのき舞台」で本気を出さないのか?

私の出身高校は東京メトロ丸ノ内線の中野富士見町にあり、授業が終わるとよく新宿に出かけてました。最大の贅沢は新宿アルタの裏にある桂花ラーメンを食べることでした。

生ゆでのような硬い中太麺にクセの強い濁ったスープと生キャベツ、豚バラ肉の角煮、茎わかめが乗ったターロー麺が大好きで、毎月のように食べていた記憶があります。

今週熊本に出かけ、空港に桂花ラーメンと味千ラーメンのコラボ店舗があるのを知り、懐かしく帰りに寄ってみました。

桂花と味千は熊本ラーメンの双璧。コラボ店舗は私が知る限り、熊本に2カ所しかありません。かなり期待して出かけましたが、食べてみるとガッカリでした。

ぬるいスープに伸びた麺が入って、しかも博多ラーメンのような細麺です。もはやこれは熊本ラーメンですらありません。乗っている具材も美味しいとはいえず、とんでもないラーメンでした(写真)。

 

観光客が集まる場所だから、利益を優先してこの程度でも良いと思ったのでしょうか?確かに、味にはあまり関係ないようで熊本から帰る観光客が次から次へと列に並んでいます。

観光地にあるお店には美味しいお店が少ないのはどこでも同じような傾向です。しかし、世界中から観光客が来るからこそ、このコラボ店舗ならではの価値を考え、驚きの味を提供する。そうすればSNSで拡散され、空港以外にあるたくさんの支店の最高の宣伝媒体になるのではないでしょうか?

私には、なぜこのような「ひのき舞台」で本気を出さずに手抜きをするのか理解できません。

こちらのお店こそフランチャイズに任せず、フラッグシップ店にして、コスト度外視で直営店をやるべきです。

熊本ラーメンを空港のこのお店でしか食べなければ、その人は「熊本ラーメン=まずい」という印象持ったまま人生を終えてしまう可能性もあります。

50年近い熊本桂花ラーメンファンとしては、あまりに残念なことです。

実はこの話はすでにSNSにも投稿しました。

それでも、このブログを誰かが読んで、それがきっかけとなり熊本空港で将来おいしいラーメンが食べられたら嬉しいなと思い、もう一度しつこく書いています。

重光産業の皆様、どうぞよろしくお願いします。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年2月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。