4月16日のニューヨーク外国為替市場では、円が急騰し、一時1ドル=141円84銭付近まで上昇しました。
【1ドル=141円】
↘ドル円が下落して142円割れ4時3分 141.998円【円高へ】 pic.twitter.com/yMBDeeeZJp
— 相場変動お知らせ (@GOLD_OIL) April 16, 2025
これは約6か月半ぶりの円高水準であり、年初来の高値となります。背景には、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が同日に行った講演で、トランプ政権の高関税政策がアメリカ経済を減速させる可能性を指摘したことがあります。
NY市場 円相場 一時1ドル=141円台まで値上がり 約6か月半ぶりhttps://t.co/yxgtegAeAG #nhk_news
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これにより、ドルを売って円を買う動きが加速しました。
講演では、パウエル議長が高関税の影響について「想定を大幅に上回る」とし、物価上昇への持続的な影響を懸念するとともに、性急な金融政策の変更は避け、様子を見る姿勢を示しました。この発言を受けて、ニューヨーク市場ではダウ平均が900ドル超下落するなど、リスク回避のムードが広がりました。
パウエル議長が講演でトランプ政権の関税措置による経済への影響は予想を大幅に上回るという認識を示した一方、景気の下支えにつながる早期の利下げには慎重な考えを改めて示したことで投資家の間で景気減速への懸念が広がるの発言から株下落
— たけぞう (@noatake1127) April 16, 2025
また、日本とアメリカの間では、関税措置の見直しを巡る交渉が始まり、為替問題、特にドル高是正や円安是正が議題になるとの観測も円買い圧力につながっています。
赤沢経済再生相とベッセント米財務長官の協議では、ベッセント氏が最近の円高を「自然な流れ」と述べたことも、市場の円高観測を強める一因となりました。
米財務長官、円高は「自然な流れ」 日本経済の強さ強調https://t.co/i2idpiUdV4
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 9, 2025
日米関税協議の裏テーマは為替の可能性、アナリストらは円高容認読む https://t.co/dUj6NhuNvS
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) April 15, 2025
市場関係者の間では、今後の協議内容次第で1ドル=120〜130円台への急激な円高もあり得るとの見方すら出ています。
円が一時141円台に上昇 年初来高値、円安是正の思惑でhttps://t.co/lN1OwemrHI
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 16, 2025
下図を見ると、2023年までの円安は金利差拡大の結果。2024年になり両者の関係が崩れたのは投機円売りバブル化が主因。今はその崩れた関係が続いている。元の金利差との関係に戻すならドル円は130円で、それが日米にとっての合理的水準か。
ただし過剰な円高でなければ貿易不均衡是正には有効ではない。 pic.twitter.com/bqJCX01uH0— 国際金融アナリスト・吉田 恒 (@yoshida_hisash1) April 9, 2025
ユーロは対ドルで上昇し、対円ではわずかな円安となっています。世界的にドル安傾向が強まっています。
下図はドル安・円高が「米国売り」という新局面に変わっていることを示している。 pic.twitter.com/a6OFdgoFKs
— 国際金融アナリスト・吉田 恒 (@yoshida_hisash1) April 12, 2025
急激な為替の変動による日本経済への影響が引き続き懸念されます。
人が増えたのに消費は微減と言うことはやはり為替が円高に振れたことが効いています。人も減ってくると思います。多分インバウンドは数としてピークに近い。あとは量より質を上げないと。 https://t.co/q9bTqVaQFJ
— Emin Yurumazu (エミンユルマズ) (@yurumazu) April 16, 2025
トランプは「おれがFRB議長をやる」と言っていた。それは無理だろうが、彼の言うことを聞いて大幅に利下げする議長が指名されるだろう。
そうなると大インフレで、ドル暴落は必至だ。1ドル100円(購買力平価)ぐらいまで円高になると、日本は大不況。 https://t.co/OYKCPnUjLx— 池田信夫 (@ikedanob) April 14, 2025