資産運用に興味を持つ日本人が増えてきたこともあり、投資詐欺に騙される人も比例して増えています。
最近は、投資詐欺だけではなくネット証券の不正アクセス問題なども発生しています。
次から次へと投資ターゲットにした新しい犯罪行為が生まれて、トラブルに巻き込まれる人が増えています。
サギに巻き込まれないためには、まず「おいしい話は存在しない」という当たり前のことを常に心に留めておくことです。
そして、もしそんな都合の良い儲け話があったとしても、なぜ自分のところに向こうからやってくるのかを考えることです。
相手にとって何かメリットがあるからこそ、見ず知らずの人に近づいてきていることを忘れてはいけません。
投資のサギは悪質ですが、個人投資家をカモにする金融機関や不動産会社もそれと同じ位にタチが悪いといえます。
しかも、サギは犯罪ですが、カモは犯罪ではありません。カモにされている個人投資家自身が気が付いていないことも多いのです。
例えば、金融機関であれば提供するサービスのクオリティーに見合わない割高な手数料の金融商品を販売し、顧客のリターンを下げさせる。無知に付け込んで合法的に個人投資家を「カモ」にする行為です。
あるいは、立地の悪い不動産投資物件を言葉巧みに割高な価格で販売する不動産会社も似たようなものです。
そういえば、日本経済新聞の記事によれば、金融機関が販売するラップ口座の2024年12月末の残高は1年前から26.1%増加して21兆5323億円、契約件数も8.8%増の176万4822件と、どちらも過去最高を更新したそうです。(図表も同紙から)。
ラップ口座のサービスを利用している人は、自分が金融機関に払っている手数料について、きちんと見直した方が良い「カモ」しれません。いや、見直してみてください。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年5月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。