日蓮、釈迦、池田大作らをどう呼ぶのか意外に難しい

誰も知らない創価学会と公明党の真実について』で紹介した私の新刊『検証 令和の創価学会』(小学館・8月27日発売)は、Amazonで今朝の段階で全体166位だった。発売前にこれほど期待してもらっているのは光栄だ。

誰も知らない創価学会と公明党の真実について
日本一の信者数を誇る創価学会がいかなる宗教か。連立与党の一翼を担う公明党とどんな関係か、かなり物知りな人でも、きちんと説明できる人はあまりいない。 また、公明党が何を主張しているかも、自民党や立憲民主党はもちろん、日本維新の会...


『検証 令和の創価学会』(小学館・8月27日発売)

扱っているテーマは難しいのだが、非常にわかりやすいと見本を読んだ方からは評価されている。

さて、こういう宗教関係の本では、教祖などをどう呼ぶかはなかなか難しい問題だ。まず、お釈迦様からして問題になる。

日本では釈迦(シャカ)、国際的には仏陀(ブッダ)が一番普通だ。ただ、創価学会の人たちは「釈尊」という言い方を好む。

日蓮については、創価学会や日蓮正宗では「大聖人」、日興などその継承者たちについては「上人」という尊称が使われる。ただし、身延山など日蓮宗では「聖人」と呼ばれる。

上人という呼び方は他宗派では宗祖など限られた人物に使う。浄土真宗では歴代の法主について「上人」を使い、とくに蓮如に用いる。親鸞は「聖人」と呼ばれることが多いようだ。

それに対して、日蓮宗系では「上人」を一般の僧侶にも使う。

一昨年亡くなった池田大作氏については、第3代会長というのが現時点での正しい呼び方だ。従来は「池田名誉会長」という言い方が多かったが、亡くなった後はこの呼び方が優勢になっている。

池田大作氏 NHKより

宗門との対立を収めるために1979年に会長を退いてからは名誉会長だが、1975年にSGIの会長となり、死後も永遠にSGI会長だという位置づけなので、「池田SGI会長」という呼び方も可能だ。

ただし、会員からは生前も死後も主として「池田先生」と呼ばれている。まだ過渡期にある。

なお、「三代会長」という場合は、初代の牧口常三郎、二代目の戸田城聖を含めた三人をまとめて指す。

また、創価学会の人は「信者」ではなく「会員」という言い方を好む。ただし、他宗派との比較をするときは「信者」というしかない。浄土真宗で自称「門徒」というのと同じだ。浄土宗や禅宗では「信徒」となる。


『検証 令和の創価学会』(小学館・8月27日発売)

【参照】