性犯罪スキャンダルの富豪エプスタイン、イスラエルとロシアの秘密交渉を斡旋か

米調査報道機関 Drop Sight News の報告によれば、ジェフリー・エプスタインは、元イスラエル首相の エフード・バラクを通じて、シリア内戦期(2013〜2016年)に、イスラエルとロシアとの間の秘密裏の外交ルート(バックチャネル)を開く手助けをしていたという。

逮捕時のエプスタイン氏

エプスタインは、アメリカの金融業者で、富裕層や政治家との人脈を持つ一方、未成年者への性的虐待や人身売買で有罪となった犯罪者であり、2019年に刑務所内で自らの命を絶っています。

https://twitter.com/DropSiteNews/status/1984386780741976178

ジェフリー・エプスタインとモサド:シリア内戦中に性的人身売買業者がイスラエルとロシアの秘密連絡網構築をどのように支援したか

報道内容は以下の通りです(情報源:Drop Sight News):

  • バラク元首相とエプスタインとの間で交わされた多数のメール群が流出。
  • その中で「アサド大統領を交渉によって退陣させるためのロシアの支援」案を、ロシア主導で構築するためのミーティングを、バラク・プーチン間でセッティングするようエプスタインが働きかけていた旨の記述。
  • エプスタインは、バラクの防衛・情報担当時代の人脈を活用し、ロシア高官との接触、欧米・イスラエルのインテリジェンス回路に関する「噂」「内部情報」をバラク側に提供していたとされる。
  • また、バラクはエプスタインの支援を受けて、イスラエル防衛・テック系ベンチャーを通じた世界的なビジネス・人脈網を築いていたという。

このような報道背景には、エプスタインに関する大量の文書・メール・アーカイブが公開または流出してきた経緯があります。以下、整理します。

  • 元イスラエル首相エフード・バラクのメール・アカウントから約10万件超のメールがハッカー集団 Handala によって取得され、透明性団体 DDoSecrets を通じて一部が公開されています。 (tjvnews.com)
  • メールには、旅程、資金取引、防衛・通信技術ベンチャーの共同案件、さらには「セキュリティを排した島(エプスタイン所有の島)への移動手配」など、外交・ビジネス・私的活動が交錯する記録が含まれています。 (tjvnews.com)
  • ただし、これらの文書の完全な真正性・確定性については、独立してすべてが検証されたわけではなく、「リーク/ハッキングによる情報」であるため、内容をそのまま断定的に扱うことには慎重さが求められます。 (Reason.com)

今回の報道が正確であれば、エプスタインという個人が国家間の外交・安全保障案件に関与し、「影のチャネル」を通じて戦略的交渉を動かしていた可能性が浮かび上がります。
今後、メールの真正性・関係者の説明・各国の公式見解などが明らかになることで、より具体的な実像が浮かび上がるでしょう。