MS法人問題についての補足

先日の投稿について「このMS法人は電子カルテ開発など確かな実績がある会社だ!実態がないなどというのは名誉毀損だ」という指摘がありました。

しかし、私は実態の有無について断定したり、そこを問題視しているのではありません。

昨日は議論の流れ上、佐々木先生が関与するMS企業について言及しましたが、もちろんすべてのMS法人が不正をしているわけではありませんし、制度上も存在自体は合法であり、医療現場を支える機能を担っているケースも多いでしょう。

しかしながら

  • 役員に医療法人理事長の親族が名を連ね、
  • 株主会社にも親族が重複し、
  • そこに多額の業務委託料が支払われ、
  • その原資の多くは私たちの社会保険料。

……という構図を前にして、果たして「問題なし」と言えるのか。

少なくとも、一般の納税者・保険料負担者の感覚からすれば、首をかしげざるを得ません。親族があからさまに重複していても

「実態があって合法だから問題なし」

という感覚なのであれば、一般のそれからは遠くかけ離れています。

公的保険を原資とする事業には、より一層の説明責任と透明性が求められる。これはカネについて厳しい意見を向けられる政治家と、まさに同一ではないでしょうか。

MS法人という形態をどこまで・いつまで許容するのかというのも、政治の重要なテーマの一つです。私の発信をきっかけに前向きな議論が深まることを望みます。

miya227/iStock


編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2025年11月6日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。