米国、ベネズエラのマドゥロ大統領をテロリスト認定:開戦不可避か?

トランプ政権は、南米ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領とその政府関係者を「外国テロ組織」の一員として指定する措置を開始した。これにより、米国はベネズエラに対する制裁強化の権限を拡大することが可能となる。

マドゥロ大統領に懸賞金を掛けるトランプ政権

米当局によると、指定対象となったのは「カルテル・デ・ロス・ソレス(Cartel de los Soles)」と呼ばれる組織で、専門家の間では、これは厳密な意味での麻薬カルテルというよりも、汚職に関与した政府関係者を指す表現であるとされる。この指定により、トランプ大統領はマドゥロ政権の資産やインフラに対して新たな制裁を科すことが可能になるが、法律専門家によれば、今回の措置は明示的に殺傷力のある軍事行動を認めるものではないという。

しかし、情勢は緊迫している。ルビオ国務長官は16日、カルテル・デ・ロス・ソレスを月内にも「外国テロ組織」に指定する見通しを明らかにしており、以前からマドゥロ政権と麻薬組織を同一視する見解を繰り返してきた。ルビオ氏はマドゥロ氏を「米国司法の追及を受ける指名手配の麻薬テロリスト」と公言しており、強硬姿勢を示していた。

軍事面でも米国の動きは注目に値する。最新鋭原子力空母「ジェラルド・R・フォード」がカリブ海に展開しており、米国が地上攻撃に踏み切る可能性について国際社会の関心が集まっている。米国内外では、「開戦不可避か?」との懸念が浮上しており、ベネズエラ情勢のさらなる緊張が予想される。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより