サウナの扉にはドアノブが必要なのか?

今週東京赤坂にある高級個室サウナで起きた火災による死亡事故は、被害者が著名な美容師であったこともあり大きく報道されています(画像は日本テレビのWebサイトから)。

サウナ内でタオルに引火し火災が発生したにもかかわらず、外部に脱出することができず室内での死亡事故に至ったようです。

木製のドアノブが外れてしまい中から扉が開かなくなり、非常ボタンも電源を切ってあって作動しなかったことが逃げ遅れた原因とされています。

この報道を聞いて不思議に思った事は、サウナの扉にドアノブが付いていたことです。

サウナフリークというほどではありませんが、私もサウナが好きで利用することがあります。ホテルのプールに付設されたサウナやサウナ店に行ったことはありますが扉にドアノブが付いているサウナは記憶の限り見たことがありません。

ドアノブが付いているのは高級個室サウナならではの設備なのかもしれません。

サウナは万が一の場合、内部から脱出できるように扉は外開きになっていて、ドアにはロックがかかるような複雑な構造にはしないのが普通です。

単純に押せばいつでも開く扉になっていれば、今回の事件のような火災になっても、あるいは体調が悪くなって外に出たい場合も簡単に脱出できたのではと思ってしまいます。

ドアノブの付いたサウナの扉は金属製ではなく木製で作られているようです。これは高温になってしまうと金属製だと熱くて触れずやけどをすることがあるからとされていました。

サウナはローリューをしたりして蒸気が発生することが多く、高温多湿の状態が続けば木製のドアノブは意外にもろいのではないかと心配になります。

ドアノブが腐食して壊れてしまって開閉ができなくなるリスクがあるのなら付けない方が良いと思うのですが、サウナの扉にドアノブを付ける理由は何なのでしょうか?

報道はサウナ運営会社の設備の不備を指摘するばかりで、ドアノブも落ちていたことは報道してもそれに関する説明はありません。

「サウナの扉にはドアノブが必要なのか?」

私の疑問は解決されず、モヤモヤした気持ちが残ったままです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年12月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。