トランプ大統領の就任でロシア国民の米国のイメージが改善

ロシアの世論調査機関レバダ・センターはドイツのサハロフ財団の委託を受け、ウクライナ戦争から4年を経て、ロシア人の意識調査を実施したが、27日にその調査結果を発表した。同研究所による全ロシア調査は、2026年1月15日から23日にかけて、ロシア連邦の50地域、137の集落にて18歳以上の都市・農村人口1617人を対象に実施された。

「レニングラード包囲解除」82周年記念行事に参加したプーチン大統領、クレムリン公式サイトから、2026年1月27日

同調査結果によると、「ロシア人の大多数(76%)は依然として戦争を支持している」という。そのうち43%が「確実に」支持、33%が「かなり」支持だ。一方、18%はウクライナにおけるロシア軍の行動を支持しない(7%は「絶対に」支持せず、9%は「むしろ」支持しない)だ。

ロシア連邦軍のウクライナにおける行動への支持度は、男性(82%)、高齢者(55歳以上で81%)、モスクワおよび人口10万人以下の都市の住民(80%)の間で高く、支持度が低いのは、女性(71%)、25歳未満の若者(62%)、国の状況が悪化していると考える人々(55%)の間だ。

同時に、ロシア人は「プーチン大統領は完全に疲弊するまでこの戦争を続けるだろう」と受け取っている。また、ロシアは多くの敵に囲まれ、自国を被害者とみなしているという。同センターのレフ・グドコフ所長によると、「プーチン政権下の執拗な反西側プロパガンダの結果」という。

回答者のうち、62%がポーランドとリトアニアを敵対国と見なし、次いでイギリス(57%)、ドイツ(50%)、スウェーデン(40%)と続いた。米国は圧倒的に競争国(53%)と見なされている。友好国を5カ国挙げるよう求められたところ、ベラルーシ、中国、カザフスタン、インド、北朝鮮が最も多く挙げられた。

ロシア人の米国に対するイメージは、過去数十年の間に何度か変化してきた。ウクライナを支持してきたバイデン大統領時代はロシア人の米国のイメージは良くなかったが、戦争の早期終結を約束したトランプ大統領の就任により、米国のイメージは改善した。ロシア人は戦争にうんざりしており、プーチン大統領が戦争を終わらせることはなく、それを変える術もないことを明確に理解しているため、トランプ氏に期待が寄せられている。

ウクライナ戦争への関心が約45%で2025年5月から14ポイント減少した。18%は全く関心がなかった。回答者の大多数は和平交渉に進む必要があると考えているが、同時に敵対行為継続を支持する割合は回答者の3分の1に増加している。回答者の半数以上は、もし和平がまだ達成されなければ、ロシアは新型兵器の使用を含むウクライナへの攻撃を増やすべきだと考えている。

ロシア人は、この戦争は西側諸国によって押し付けられたと考えている一方、戦争の責任はウクライナにあると考える人はわずか16~17%だ。約70%がNATOを、80%が米国を非難している。一方、自国であるロシアに責任があると考える人は、調査対象者のうちわずか6~8%にとどまっている。プーチン大統領による停戦を歓迎する人が大多数を占める一方で、60%はロシア軍の占領地ウクライナからの撤退を非難している。

ロシア人の大多数は、今こそ和平交渉に進む必要があると考えている(61%)。しかし、過去1か月でその割合は5ポイント減少し、一方で敵対行為を続ける必要があると考える人の割合は3分の1(31%、6ポイント増加)に増えている。また、ウクライナでの敵対行為はロシアの勝利で終結すると74%が答えている。一方、ウクライナの勝利で敵対行為が終わると考える人は1%未満だ。回答者の17%は、どちらの側も勝てないと考えている。


編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2026年1月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。