「得をする」ことより「徳を積む」ことを心がけた方が良い

内藤 忍

有料の時は行かないのに、無料ご招待のイベントになると目ざとく見つて万難を排して出かける人がいます。

そんな人とは対極に有料・無料に関係なく自分が行きたいかどうかを行動基準にしている人もいます。

あるいはグループでお店に出かけて、割り勘と聞くと割り勘負けしないように無理してたくさん食べて飲む人もいたりします。

逆に、みんなで食事に行っても割り勘ではなく自分の分以上に気持ち良く払おうとする人もいます。

どちらの場合でも自分のお金をなるべく払わないようにしようと思っている人に共通しているのは「フリーランチ(ただ飯)」によって自分が少しでも得をしたいという行動原理です。

しかし、そのような行動によって得をしていると思うのは大いなる勘違いです。

無料のイベントだけを選んで行っている人は、払ったお金以上の価値のある情報や人脈に出会う機会を失ってしまっています。判断基準はタダなのか有料なのかではなく、費用や時間に見合ったものなのかどうかです。例え高額なものであってもそれ以上のメリットがあるものなら参加した方が良いということです。

また無料のイベントの中には、安かろう悪かろうの粗悪な内容のものもあります。無料参加でお金はかからなくても、結局時間の無駄遣いになってしまうことが少なくありません。

あるいは割り勘負けしないことばかり考えている人は、他の参加者から見れば何だかセコくてズルい人に見えます。

そんな自己中心的な行動を続けていれば一緒にいても不愉快に思われて、いずれ誰からも誘われないようになってしまいます。

守銭奴のようなケチ臭い行動をするのではなく人の分まで払うくらいの気持ちに余裕がある人は周りの人達に対して気がつかないうちに「貸し」を作ることができます。「借り」が出来た人はいつかそれを返さなければならないという気持ちになるものです。

人が喜ぶことをやって「貸し」を作っている人は、目先では「得」はしないかもしれませんが「徳」を積むことができるのです。

徳を積み重ねていくとそれはいつか何倍にもなって自分に返ってきます。

目の前にある得を考えない行動の方が、将来の得につながることが多いと言うことです。

仕事やプライベートの人間関係が、うまくいかない人は自分の行動パターンを振り返ってみてください。自分の利益をいつも優先して行動していませんか?

成功している人、幸せに暮らしている人に共通しているのは目先の得に囚われないで「徳を積む」という行動原理です。

koumaru/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年2月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。