日本時間で本日開かれた日米首脳会談について、フジテレビのコメンテターは90点とか95点とか言う点数を付けていたが、誠に恥ずかしいことだ。その場でトランプ大統領から艦艇派遣を依頼されて、高市首相がノリで受けてしまったとか、決裂したとかいうのが最悪だとすればそうではない。

会談する高市首相とトランプ大統領 2026年3月20日 首相官邸HPより
しかし、世界平和という観点からすれば、ヨーロッパ各国も含めた世界がこの戦争派国際法に違反するので協力できないと、勇気を持って断っているなかで、「日本の法律で出来ない」といって利己的な逃げ方をした。
つまり、他の国は派遣すべきだし、日本も経済負担などはしてくれとトランプ大統領からに言われたら断れないことになってしまった。まったく、世界各国にとって迷惑な逃げ方である。
トランプ大統領に「日本からは多大な支援があり関係も良好だ。日本は十分に取り組んでいると思う。NATO(北大西洋条約機構)とは違う。」といわせたということは、高市首相は多大な犠牲を払いながらトランプ大統領を必死に制御している欧州首脳の顔を踏んづけたようなものだ。安倍元首相ならヨーロッパの首脳の意を受けてとトランプ大統領をなだめただろうから、方向性が全く違う。
中東でジェノサイド的無法行為が行われ世界経済が呻吟しているときに、その張本人に脳天気に満面の笑顔で「世界に反映と平和をもたらされるのはトランプ大統領だけということを世界に伝え応援したい」と宣う首相をもつことは、世界に対して申し訳ない気持ちで一杯である。
平和国家の理念を土足で踏みにじった高市首相をとトランプ大統領を怒らせなかったから大成功などいうコメンテーターは恥を知れといいたい。イタリアのメローニ首相だったら絶対にこんなときに笑顔なぞ見せないだろう。
トランプ大統領は「奇襲について日本以上によくわかっている国はあるだろうか」「真珠湾攻撃のときに日本は知らせてくれなかっただろう」「我々は奇襲をなしとげた。奇襲のおかげで予想以上の成果も上げられた」と言ったようだが、これからは「リメンバー・パールハーバー」といわれたら、「真珠湾奇襲はアメリカのイラン奇襲と同じく苦渋の決断で同じように賛否両論の議論を巻き起こした」と言わせてもらえそうだ。
トランプ大統領が真珠湾を引き合いに出して奇襲の成果を誇って高市首相は嬉しそうに聞いていた。こういうときは、困った顔くらいしたらどうか。これからは、東条・トランプ・高市(先の総選挙で卑怯な奇襲攻撃で成功)が奇襲大好き仲良しトリオか。
会談の冒頭、トランプ氏は「日本から特別な方を迎えた」と歓迎。自身が2月の衆院選で高市首相への支持を表明したことに触れ、「日本の歴史でも、選挙で最も大きな成功を収めた。人気があり、力強く、偉大な女性だ」と持ち上げた。「今日は貿易、その他の課題について多く話す予定だ」と述べた。
これに対し、高市首相は「中東情勢も含め、世界中の安全保障環境が厳しい状況にある。世界経済もかなり厳しい影響を受けつつある」と切り出した。その上で、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ。私は諸外国に働きかけて、しっかりと応援したい」「イランの核兵器の開発は許されてはならないので、日本も働きかけをしてきた。我が国は周辺国に対する攻撃、ホルムズ海峡の実質的な閉鎖についても非難し、イランの外務大臣に対してやめるように申し入れてきた」と説明した。世界平和を危機に晒している張本人を激励して背中を押してどうするのだ。
世界の首脳がトランプ大統領の無謀な行動にブレーキをかけるネガティブな発言をつづけるなかで、高市首相はおべんちゃらに終始した。トランプから「日本はNATOとは違う」と言わせていい気にさせトランプを励ました。損得は別にして世界平和の願いに敵対したといってよい。国民の願いに反して日本の平和国家という看板に泥を塗ったのだ。
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コメント
まず明確にしておきたいのですが、このコメントは攻撃行為を賛美するものではありません。一刻も早く戦闘が止むことを切に願っています。
また、この記事には非常に有益な示唆があると思います。
その上で、この記事には重大な欠落があると感じます。
筆者は米国のイラン攻撃を「違法な戦争」と断じ、欧州の対応を称賛していますが、そこに至る経緯への言及がほとんどありません。イランとその支援勢力は長年にわたって米国を攻撃し続けてきた現実があります。1996年のコバール・タワーズ爆破(米兵19人死亡)、2007年カルバラ州の施設襲撃(米兵5人死亡)、2020年アイン・アル・アサド基地への弾道ミサイル直接発射、2024年タワー22への無人機攻撃(米兵3人死亡)——イラク戦争期のEFP・IEDによる攻撃も含めれば、イランが関与した米兵死亡者は600人を超えると米側は主張しています。
国連総会決議2625が示す通り、国際法は武力攻撃への反撃を認めており、「攻撃の目的」が問われます。領土奪取のための攻撃は違法ですが、自衛のための対応はそうではありません。今回の攻撃の目的と正当性の評価は容易ではなく、筆者が言い切るほど単純ではないはずです。
また、国連安全保障理事会は特定の常任理事国の拒否権によって機能不全に陥っており、国際的な調停機関として機能し得ない現実もあります。
最も欠けているのは「では、どうすればよかったのか」という視点です。イスラエルとイランの根深い憎悪、米国とイランの長年の対立——これをどう解決するのか。その道筋を示さないまま「違法な戦争」と批判するだけでは、「話し合えば何でも解決できる」というお花畑楽観論と本質的に変わらないのではないでしょうか。
高市首相の外交姿勢に批判があること自体は理解できます。しかし、複雑な安全保障の現実から目を背けた批判は、問題の解決に資しないと思います。