日本の家計は利子でどれだけ儲かっている? 純受取の国際比較

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この記事では、家計の利子について正味の純受取額を国際比較してみます。

1. 家計の利子 純受取とは

日本の家計は、利子の受取も支払も、バブル期からすると大きく目減りしています。

今回は、受取利子から支払利子を差し引いた純受取額について、国際比較してみましょう。

図1 財産所得 利子 家計
国民経済計算より

日本の家計の財産所得のうち、利子については受取も支払もバブル期から大きく目減りし停滞が続いてきました。

受取利子から支払利子を差し引いた純受取も、バブル期をピークにして目減りし、停滞傾向が続いています。

当時は純受取で15兆円程度にまで達していましたが、近年では5兆円前後と3分の1程度の水準です。

2. 1人あたりの推移

ここからは、家計利子 純受取について、国際比較をしていきます。

まずは人口1人あたりのドル換算値です。

国際的に見て、国民の平均的な利子の純受取水準を比較する事になります。

図2 財産所得 利子 純受取 家計 1人あたり
OECD Data Explorerより

図2は家計の利子 純受取について、人口1人あたりのドル換算値の推移を計算したものです。

アメリカが圧倒的で、なおかつ上昇傾向なのが特徴的です。

イタリアもかつては非常に高く、日本もそれに次ぐ水準だったことになります。

逆にフランスやイギリスはややマイナス気味で、家計の利子は支払いが超過していた事がわかります。

近年では日本の水準はドイツと同程度となっています。

3. 1人あたりの国際比較

より広い幅で1人あたりの水準を国際比較してみましょう。

図3 財産所得 利子 純受取 家計 1人あたり 2023年
OECD Data Exolorerより

図3がOECD各国の1人あたりの水準です。

北欧諸国やルクセンブルクなどマイナスの国も多い事がわかりますね。

日本は受取も支払も少ないのですが、支払の方が極端に少ない事もあり、純受取の水準としてはOECD29か国中12番目と、先進国で中程度になるようです。

4. 対GDP比の推移

つづいて、対GDP比でも国際比較していきましょう。

まずは主要先進国の推移からです。

図4 財産所得 利子 純受取 家計 対GDP比
OECD Data Explorerより

家計の利子 純受取について対GDP比を計算してみると、各国で縮小傾向である事がわかります。

特にイタリアの縮小ぶりが急激ですね。

アメリカも金額としては増加傾向でしたが、対GDP比では縮小しています。

利子の金額的な伸びよりも、GDPの拡大の方が大きいということになりそうです。

日本は純受取水準としては、イギリス、フランス、ドイツよりも相対的に多い状況が続いてきたことになるようです。

5. 対GDP比の国際比較

最後に対GDP比の最新値について国際比較です。

図5 財産所得 利子 純受取 家計 対GDP比 2023年
OECD Data Explorerより

2023年の最新値で各国比較してみると、日本はプラス0.8%でOECD30か国中12番目で、ドル換算値と順位は変わりません。

アメリカは対GDP比ではやや他国との差が縮まるものの、プラス3.0%と非常に大きな水準です。

ギリシャがアメリカに次いでプラス水準が高いのも特徴的ですね。

6. 家計の利子 純受取の特徴

今回は、家計の財産所得のうち利子の純受取について国際比較してみました。

日本は受取も支払も少ないのですが、受取の方が超過しているため、純受取で計算すると先進国の中でも中程度かやや多い方になります。

今後日本でも金利が上がっていくかもしれませんので、金利の純受取も大きく変化していくかもしれませんね。

今後の推移についても注意深く観察していきたい項目と言えます。

皆さんはどのように考えますか?


編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2026年4月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。

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