香川県西部の町、観音寺市に来ています。

「観音」は通常、「かんのん」と読むことが多いのですが、この町の名は「かんおんじ」。いわゆる「連声」を発生させていません。ちなみに町の名の由来となった寺、観音寺は「かんのんじ」と読みます。不思議ですねぇ。

というわけで、その観音寺へ。四国八十八か所巡りの69番札所で、この日もお遍路さんの姿を見かけました。

立派な仁王が立つ山門を抜けて本堂へ。

観音寺という名の通り、この寺の本尊は聖観音。観世音菩薩像には顔がたくさんあるなど様々な姿がありますが、一つの顔、日本の腕を持つ最も人間的な姿の像のことを聖観音といいます。秘仏であり、2014年以降10年に1度だけ開帳されます。…って、まだ2回しか開帳されていないんですよね。それ以前の開帳記録はない、本物の秘仏です。

町の名の由来になった寺ですが、さほど大きなお寺ではありません。同じ敷地の中に神恵院という別のお寺もあります。こちらも四国八十八か所巡りの札所となっています。私はお遍路さんではないですが、こちらも参拝することにします。ちなみにこちらも「じんえいん」ではなく「じんねいん」。連声が発生しています。

こちらが神恵院の本堂。…近代建築のようなうちっぱなしの斬新的な本堂です。2002年に建て替えられて現在の姿になりました。

鉄筋コンクリートを抜け、階段を登った先にある本堂はコンクリートの屋根に覆われてはいませんでした。こちらには阿弥陀如来像が祀られています。

お遍路さんたちは、この近くにあるもう一つの札所に向かうようですが、私のお寺巡りはここで終了。観音寺市きっての観光名所に向かいます。


やってきたのは観音寺近くの琴弾公園。美しい砂浜を持つ有明浜沿いにあって、市民の憩いの場ともなっている公園なんですが、ここに江戸時代から存在する、日本ではここにしかない砂絵があるのです。それを見るためには「銭形展望台」に登らなければなりません。結構急で息を切らしながら登ります。3月というのに汗をかきました。

展望台から望んだその砂絵がこちら。寛永通宝の砂絵です。江戸時代にはあったと言われていますが、その造営の時期、目的は諸説あって定かではありません。1633年造営説、1855年造営説などがあるんですが、200年も差があるって不思議ですよね。これだけの大きな造営物なのに、記録ないんでしょうか。
かつて人気時代劇「銭形平次」のオープニングにも使われていたので、見覚えのある方も多いのではないでしょうか。展望台には多くの人がいたんですが、思わず銭形平次のテーマ曲を歌いたくなりました。
「お~と~こだったぁら~ ひとつにかぁけぇる~~っ」

この砂絵は江戸時代の通貨、寛永通宝を模したものですが、東西122m、南北90mの楕円形をしています。上から見るとちゃんとした円に見えるように工夫されているのです。
また、すぐ近くまで近づくことはできるんですが、さすがに砂絵の中に立ち入ることはできません。まぁ、崩れちゃいますもんね。台風などで崩れることはあるので定期的にメンテナンスをするそうですが、業者ではなく市民の手によって行います。だからこそ市民の宝として大切にする心が芽生えるんでしょうね。

観音寺市には最近「天空の鳥居」で有名になった高屋神社本宮があります。本当はここにも行こうと思っていたのですが、やや天候が悪いのと、土日は車では登れず、シャトルバスでしかいけないため時間の都合であきらめました。頂上の神社の鳥居越しに望む瀬戸内海は絶景と言われており、多くの観光客が押し寄せるようになりました。ここはまた次の機会に、と思います。
ちなみにこのシャトルバスの発着地は琴弾公園。駅からは徒歩25分で公園へ行くバスはありません。また、シャトルバスも公園と高屋神社を往復するのみで観音寺駅は通りません。遠方からも来る観光客いるんじゃないでしょうか? 四国旅行でJRを使う人はまずいない、と揶揄されることも多いですがこれでは悪循環に陥る気がします。何とかならないものかと思いました。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年4月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。







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