トークセッションは打ち合わせをしないほうが良い

内藤 忍

昨日は作家の真山仁さんと私のコラボイベントが新橋で開催されました。真山さんが新たな作品を『デフォルトピア』共同創作プロジェクトというクラウドファンディングを活用して制作することが決まったのがきっかけです。そのため5月に入ってから急遽開催を決めて募集したにもかかわらずオンライン参加も含め200名以上のお申し込みをいただきました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

当日は、それぞれの講演に続き休憩を挟んで後半は対談形式のトークセッションでした。

そこで改めて確信したのはイベントにおけるトークセッションは事前に打ち合わせしない方が良いということです。

実は、開演前に打ち合わせの時間を1時間ほど取っていたのですが、お題だけ決めて後は忖度なく自由に意見をぶつけ合うというルールだけ確認して5分ほどで終わってしまいました。

進行は私がモデレーター役となり、時間配分を考えながら真山さんの書籍などでは聞けない話を聞き出すことに注力しました。

打ち合わせをしない方が良いのは、お互いに事前に意見交換をしてしまうと本番のステージがその内容をなぞるだけの作業になってしまうからです。
予定調和の中に生き生きとした会話のやりとりやスリリングな回答は生まれません。

それぞれの業界専門家に緻密な取材を行い圧倒的なリアリティを構築する真山さんに対し、私が個人投資家の立場で疑問や違和感をぶつけていく。

その瞬間の化学反応こそがライブの醍醐味だと感じました。適度な緊張感があるからこそ、話し手も聞き手も真剣になり会場全体が熱気に包まれるのです。

事前の打ち合わせをしないということは、決して手を抜くということではありません。お会いする前には真山さんの著作を読ませていただき、オペレーションZのドラマも視聴、日本の財政赤字の現状も最新データをアップデートしておきました。

このような事前の準備をすればするほど、想定外の展開にも冷静に対応することができるようになります。

幸いなことに予定調和を好まない真山さんと自由を好む私のスタイルはとても相性が良かったようです。

真山さんにお会いしたのは初めてでしたが初対面とは思えない不思議な安心感がありました。そして終わった後も会場参加者のフィードバックからは満足された様子が伝わってきてとても嬉しかったです。

今回のイベントが、参加された皆様にとって新しい視点を得て行動するきっかけとなれば幸いです。

sergeyryzhov/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年5月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント