東京大学本郷・弥生キャンパスで始まった第99回五月祭で、参政党の神谷宗幣代表による講演会に爆破予告が届き、16日の全企画が中止となった。これは一つの講演会の中止にとどまらず、国内最大級の学園祭を丸ごと止め、多くの学生を巻き込んだ深刻な事件である。
講演だけではなく、五月祭そのものが潰されたのか!
楽しみにしていた学生たちが一番の被害者。
爆破予告など、起きたことを徹底究明してほしい。 https://t.co/fiM1YDCQVC— 倉田真由美 (@kuratamagohan) May 16, 2026
- 16日、保守系学生サークル「右合の衆」は、参政党の神谷宗幣代表を招いた講演会を予定していた。
- この講演会に対し、主催者側に爆破予告のメールが届いた。
- その結果、講演会だけでなく、五月祭の16日全企画が安全管理上の理由で中止となった。
- 五月祭は年間15万人規模の来場者を集め、600を超える出展団体が参加する大規模な学園祭である。
- 11日には、発信者不明のアカウント「@Safe_Satsuki」が「差別とデマのない五月祭を」を名乗り、神谷氏の講演に対して「自粛を強く求めます」「必要に応じて集団行動を呼びかけます」とする抗議文書をXに投稿していた。
- 同日、しばき隊系とされる活動家も、東大前での抗議を呼びかけていた。
- 16日午前11時ごろ、東大正門前では神谷氏を批判する約20人規模のスタンディング抗議が行われた。
- 同日13時ごろ、神谷氏の講演会の中止が決定された。
- 同日15時ごろ、五月祭常任委員会は「安全管理上の理由により、本日の全企画を中止」と公式発表した。
- 「差別反対」を掲げた抗議が、わずか5日間で爆破予告を伴う事態に発展した点は、極めて危険である。
- 爆破予告は一つの講演会を潰しただけでなく、五月祭初日そのものを中止に追い込んだ。
- 食材を仕入れていた模擬店の学生、数カ月かけて学術展示を準備していた学生、来場を楽しみにしていた人々が巻き添えとなった。
- 最大の被害者は、五月祭に向けて準備してきた学生たちである。
- 過去には、共産党の志位和夫氏や麻生太郎氏も五月祭で講演した実績があるが、爆破予告によって学園祭全体が中止になるような事態は起きていない。
- 保守系の政治家が招かれた場合に、こうした妨害が発生する傾向があるとすれば、言論空間にとって重大な問題である。
- 抗議アカウント「@Safe_Satsuki」は、五月祭の正しい読みである「ごがつさい」ではなく、「さつきさい」と読んでおり、学内事情に詳しくない人物の関与も指摘されている。

- 主催学生サークル「右合の衆」の山田泰代表は、「こういう卑劣な行為で中止に追い込まれたのは悔しいし、許せない」とコメントした。
- 神谷宗幣代表はXで、「今後は代案も考えながらやります。参政党は止まりません」と投稿した。
今日の講演会は会場に聴衆が入れなくされたようで、中止とのこと。
待機していましたが、やむなしですね。運営の皆様、お疲れ様でした。
来ていただいた皆さんには申し訳ないです。これなら近くで街頭演説でも準備しておいたらよかったですね。今後は代案も考えながらやります。… https://t.co/QuMoojpJ9h
— 神谷宗幣【参政党】 (@jinkamiya) May 16, 2026
- 「楽しみにしていた学生たちが一番の被害者」「爆破予告など、起きたことを徹底究明してほしい」「学園祭で政治的イベントを開催するハードルが上がった」といった怒りと落胆の声が広がった。
これはまずい前例を作ってしまいましたね。
学園祭で政治的イベントを開催するハードルが上がった。 https://t.co/Ce9laj11rz— 東浩紀 Hiroki Azuma (@hazuma) May 16, 2026
- 言論に対して言論で反論するのではなく、威嚇や脅迫によって場を潰すのであれば、それは民主主義の否定である。
- 犯人の特定と、爆破予告に至る経緯の徹底究明が不可欠である。
今回の事件で深刻なのは、政治的に気に入らない相手の発言機会を奪うために、爆破予告という卑劣な手段が使われた点である。その被害は一講演会にとどまらず、五月祭を準備してきた学生全体に及んだ。
【五月祭中止のお知らせ】
五月祭は安全管理上の理由により、本日の全企画を中止いたします。
ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。明日の五月祭における企画実行、および理由等の詳細につきましては、後程お知らせいたします。#五月祭 #東京大学
— 東京大学 五月祭 (@gogatsusai) May 16, 2026

Sanga Park/iStock







コメント
いやあ、私今日五月祭に行ったんですが、途中で中止になって大変でした。
今回の五月祭中止の件、記事の「言論に対して言論で反論するのではなく、威嚇や脅迫によって場を潰すのであれば、それは民主主義の否定である」という結論部分には全面的に賛同します。
そして「犯人の特定と、爆破予告に至る経緯の徹底究明が不可欠」というのもまったくその通りです。
G7のどの国でも、大学祭・政治講演・大型イベントへの爆破予告は「言論の一部」ではなく、普通に重大犯罪として扱われます。
実際の対応もだいたい共通していて、警察通報 → 危険度評価 → 退避・封鎖・捜索 → 主催者が中止/再開判断 → 犯人特定後に刑事事件化、という流れです。
五月祭側の公式発表によれば、今回の予告は「本郷・弥生キャンパスの各所に爆弾を仕掛け、五月祭期間中に爆破する」という内容のメールが五月祭委員会と特定企画団体に届いたものだとされています。
つまり、単なる一講演会への嫌がらせにとどまらず、本郷・弥生キャンパス全体、そして例年2日間で約15万人が訪れる五月祭全体の安全に波及する脅迫だったということです。
ではG7各国ならどう扱われるか。アメリカでは、通信手段を用いた爆破予告は連邦法18 U.S.C. §844(e)で最大10年の禁錮または罰金です。
まず大学警察・地元警察が動き、内容次第でFBIや爆発物処理班が出てきて、CISA/DHSの指針でも「真偽不明でも深刻に扱え」とされています。
イギリスでは、Criminal Law Act 1977第51条のBomb Hoaxで最大7年の拘禁刑。
ProtectUKは「信ぴょう性が低く見えても、すべて犯罪であり999に通報すべき」と明言しています。
カナダは、テロ活動が起きると合理的に恐れさせる虚偽情報なら刑法83.231条のテロ活動虚偽通報が問題となり、最大5年、傷害で10年、死亡結果なら終身刑まで。
それ以外の通常の虚偽通報なら刑法140条のpublic mischief(最大5年)が適用され得ます。
フランスは刑法322-14条の虚偽警報で2年+3万ユーロ。
ドイツは刑法126条の「犯罪予告による公共の平穏の妨害」で最大3年。
イタリアは刑法658条の虚偽警報(最大6か月)に加え、公共サービスを実際に止めた場合は刑法340条が問題になり、公共の場所での集会・示威活動等の妨害という文脈では最大2年、首謀者・主催者ならさらに重く1〜5年となり得ます。
つまり「大型学園祭を丸ごと止めた爆破予告」は、G7基準で見ても相当に悪質で、特にアメリカ・イギリス・カナダでは、法定刑上、数年単位の実刑も視野に入り得る重大事件として扱われます。
「いたずら」では絶対に済まない領域です。
記事がこの事件を深刻に扱っているのは妥当ですし、むしろ日本社会はもっと深刻に扱うべきです。
★欧米ではこの種の構図を「Heckler’s Veto(妨害者の拒否権)」と呼んで問題視します。
脅迫や暴力の示唆で相手の発言機会を奪うのは、言論ではなく言論空間そのものへの攻撃だ、という考え方です。
ここは記事と完全に一致するところで、今回の件で本当に怖いのは、「メール一本で日本最大級の学園祭を止められた」という前例が残ったことです。
これは保守も左派も関係ない。
今後あらゆる講演会、学園祭、研究集会、選挙イベント、文化イベントに向けられ得る手法です。
★すべての予告で機械的に全面中止していたら、犯人側に強力な成功体験を与え、模倣犯を量産します。
脅威の具体性を短時間で評価し、避難・部分封鎖・捜索・再開を柔軟に判断する仕組みが要ります。
神谷氏の主張内容への評価は人によって割れて当然ですが、それは言論で殴り合えばいい話で、爆破予告で潰していい話では絶対にない。
ここはイデオロギーを超えて、社会全体で犯人を追い詰めるべき局面だと思います。