家族がいる幸せ、家族がいない幸せ

内藤 忍

かつての日本では結婚して家族を持つことが幸せになる人生のゴールだった時代もありました。しかし今や多様性が認められるようになり、家族がいてもいなくてもそれぞれに異なる幸福の形が存在すると考えられるようになりました。

私には弟がいますが結婚して子供が2人いて家族4人で仲良く過ごしています。

一方の私は以前に家庭を持ったこともありました(子供はなし)が今は単身生活をしています。

今回母と出かけた上高地への旅行(写真)には、弟夫婦と甥っ子も同行しました(姪っ子は海外留学中)。

彼らのように仲の良い家族がいれば家の中が賑やかで嬉しかったことや悲しかったことをその場で共有できる相手がいて楽しそうです。

また自分が誰かの支えになり、また同時に誰かから必要とされているという感覚も家族がいればこそのものではないでしょうか?

一方で私のようなライフスタイルにも異なる幸福が存在します。

最大の価値は時間、空間、お金をすべて自分の意思だけでコントロールできる自由です。

何かを始めるにしても誰かの同意を得る必要もなく、自分の判断と責任においてスピーディーにリスクを取り、チャンスを掴みに行くことができます。

平日の夜に急に思い立って外食に出かけたりふらりと旅に出たりする自由は、単身だからこそ享受できる特権です。

2つの人生を経験した者としてして言わせてもらえれば、どちらの人生が優れているかには正解はないと思います。

家族というコミュニティの中で絆を深める生き方も、個としての自由を極めて自分だけの充実したライフスタイルを享受する生き方も、どちらも等しく素晴らしい人生の選択肢です。

ロシアの文豪トルストイの長編小説『アンナ・カレーニナ』の冒頭の有名な言葉に「幸福な家庭はすべて互いに似通っているが、不幸な家庭はどこもそれぞれに不幸である」というのがあります。

幸せなライフスタイルには健康、経済的な安定、良好な人間関係といった条件が共通しています。

幸せとは家族がいるいない以外の要因によって決まってくるのです。

大切なのは、自分がどちらのスタイルに心地よさを感じるかを見極めることです。

私も今のシングルのライフスタイルに拘っているわけではありません。10年後、いや5年後に今とは異なるライフスタイルになっている可能性もゼロではないと思っています。

kohei_hara/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年6月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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