最近、SNS上で「すぐ辞める外国人」が話題となっています。
ま、別に最近の話ではなくて30年以上前から知っている人は知っている話ですけど、逆に言うと21世紀の現在も根っこの部分は変わっていない職場が多いということなんでしょう。
昔から先進国出身者には日本の職場は合わない。ジョブ型でなく裁量も少ないので
「早く終わらせるとどんどん仕事振られる」
「チンタラ残業してる方が給料高いし評価もされる」「有給取れない」
は鉄板の不満要素。この人よく1年もったなと思う。 https://t.co/5ugd4Z3cFi— jo shigeyuki (@joshigeyuki) July 8, 2026
メルボルンで働いてた会社の豪州人同僚、日本大好きで東京オフィス勤務希望、やっと夢叶い、送別会で泣きながらスピーチして見送られてたけど半年で鬱になって帰ってきた😅
休めない、異様に静かなオフィス、日本人はフレンドリーかと思ってたのに職場の冷たい人間関係、上下関係の厳しさ、etc https://t.co/YXQbl3GX8r— Eri (@Eri52632593) July 8, 2026
ただ、ちょっと気になったのは多くの人がこの現象が起きる理由を「文化や国民性の違い」に求めてしまっていることですね。
結論を言ってしまえば、原因は人事制度の違いであり、日本人が上記リンク先のような働き方をしてしまうのには明確な理由があります。
ここで文化や国民性の違いに話を持っていってしまうと「だったらしょうがないよね」で議論が一歩も進みませんから。
逆に言えば、そうやって「しょうがないよね」で流し続けてきた結果が「失われた30年」なんですね。
というわけで、今回は「なぜ日本企業では外国出身者が働きづらいのか」をまとめておきましょう。
外国人をもっと採用したいという企業サイドにはもちろんのこと、従来の日本的な働き方に疑問を抱いているというビジネスパーソンにとっても大いに参考になるはずです。

「日本人は勤勉、外国人は怠け者だから」は大嘘!
外国出身者のAさんが、ごく平均的な日本企業に就職したとします。
Aさんが与えられた仕事をきっちりやって毎日定時に「お先に失礼します」といって退社し続けたとすると。たぶん2週間目くらいに上司に呼び出されて注意されることでしょう。
どういう風に注意されるのかというと、単に「おまえやる気あんのか!?」というだけの人も5割くらいはいるでしょうけど、ロジックを理解している管理職ならこんな具合に説教してくれるはずです。
「日本企業ではチームで仕事をする以上、自分だけ終わったからと言って先に帰ることはチームの和を乱す行為だ。周囲の状況を確認してから退社するよう心掛けてほしい」
ちょっとだけ人事的にフォローすると、世界標準のジョブ型雇用(=職務給)というのは、あらかじめ業務内容が明確化され、範囲も決まっているわけです。
だから「自分の仕事が終わったからさっさと退社する」という論理も(常にとまでは言いませんが)成立します。
ところが本邦で一般的なメンバーシップ型雇用というのは「会社に与えられた仕事は何でもやる正社員という身分」に就職した形になるので、そもそも自分の担当業務が明確に決まっていないわけです。
だから自分の担当分が終わったから即退社ではなく、周囲の状況を確認し、さらなる仕事が無いかまで気配りする必要があるわけですね。
まあはっきりいえば職場ごとに「何となく成立している暗黙の退社時間」があったり、「課長が退社したら大卒総合職の男性もかえってヨシ」みたいなローカルルールがあると思います。
そういう空気を読む必要があるということです。
そういう意味では有給休暇の取得もそうですね。
Aさんが年末年始に(入社半年経過で付与された)有給休暇を利用して10日くらい休暇を取ろうとした場合。
やはり高確率で上司から待ったがかかることでしょう。
理由は上記と全く同じ。役割分担が明確に分かれていないチームなんだから、休むにしても周囲に気をつかえということです。
具体的には休暇の2か月くらい前から「自分、年末年始は北海道にスキーに行こうと思ってて……」みたいにそれとなくアピールし既成事実化しつつ、出来る限りの仕事はこなして空いた穴のサポートも同僚にお願いし「チームの和」を最大限尊重する姿勢をアピールする。
くわえて、休暇終わって出社の際には一言お礼も述べて全体として筋を通すくらいは必要でしょう。
冒頭の記事にある「休暇明けには必ず同僚皆にお土産が必須」という話は、この「筋を通す」のローカルルールなんですね。
とまあここまでですでに普通の外国人の8割くらいは嫌になってると思いますが、筆者の経験上、外国人材がもっとも日本企業で嫌がることは、その仕事の振り方ですね。
たとえばAさんがテキパキと仕事をこなしていると、そのうちあることに気づくでしょう。
「あれ?自分、さっさと仕事終わらせても次から次へと仕事を追加で振られるだけじゃね?」
担当業務の定まっていないメンバーシップ型の特徴を理解していれば当然ですよね。
日本企業における管理職の主要な役割というのは、余裕のある人にどんどん仕事を振って全体を滞りなく回すことですから。
で、Aさんはさらに別の事実にも気づくでしょう。
「あれ?なんか同僚の多くは、追加の仕事を振られないようにわざと仕事のペースを落としてない?」
これはJTCで働く日本のビジネスパーソンにとっては常識でしょう。早く仕事を終わらせても追加で仕事を振られ、早く帰れるわけではないですから。
きっと職場に同じ外国出身の先輩がいれば、こんなステキなアドバイスをしてもらえるはず。
今の業界で初めて働いた会社にいためちゃくちゃ仕事の早いインド人の先輩が、「俺は10日かかる仕事が来たら4日で片付けて残りの6日間をゆっくり過ごしてきたんだが、日本でそれをやると5日目に新しく仕事が増やされるだけだと気がついてやめた」て言ってて日本社会の崩壊を感じた。
— ガチコ🇨🇦 (@gatchco) April 10, 2018
そして、Aさんが勘の鋭い人であれば、さらにこんな事実にも気づくことでしょう。
「っていうか、ぶっちゃけテキパキ仕事するよりも、日中チンタラ働いて残業いっぱいつけた方が、面倒な仕事振られないで済むし報酬も増えない??」
筆者の見たところ、外国人が日本企業でもっとも耐えられないのは、この「チンタラ働く人間ほど楽で金銭的にもトクをし、効率的に働く人間ほど損をする」という現実ですね。
まとめると、職場の空気を読み、筋を通し、「非効率に働くほど楽で儲かる」という現実を受け入れること。
これを素直に受け入れられるかと言えば、少なくとも先進国出身者には無理でしょう。
今回のようなテーマが話題になると「日本人は根が真面目で勤勉、でも外国人はそうじゃないから」みたいなことを真顔で言う人がいます。
それ完全に間違ってますよね。
「不合理で意味が無いことだと分かっていても空気を読んで従うこと」を、真面目とか勤勉などとは言いません。
むしろ「そんなのに付き合うだけ無駄だ」とさくっと割り切って退職する人間の方がよほど真面目だと思いますね。
どちらの選択が正しかったのかは、日本と他の先進国の賃金動向を振り返れば明らかでしょう。
【出典】厚労省サイトより
変わるべきは彼ら外国出身者ではなく、日本企業の側ということです。
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以降、
日本人でさえも「空気を読む」のを嫌がるようになったわけ
空気を読むことに長けた人ばかり集めても組織は成長しない
Q:「AIで増える職とは?」
→A:「AIマスターを採るか育てるか、でしょう」
Q:「早期退職に応募しようと思うのですがやりたいことが特にありません」
→A:「とりあえずやりたいことを見つけてからでいいでしょう」
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