中道改革連合、立憲民主党、公明党の3党合流が暗礁に乗り上げている。3党は高市政権に対抗する「中道勢力」の結集を掲げ、8月中に結論を出す予定だったが、いざ一つの政党になろうとすると、どの党がどの党に合流するのかという入口で話がまとまらない。
中道・立民・公明3党の合流、「8月末の結論」流動的にhttps://t.co/GCeXlef6bA
立憲民主党の東京都連が反対を表明するなど、合流反対論が顕在化。安全保障など基本政策の差や、次の参院選の比例代表で公明出身者と競合することへの懸念があります。
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) August 9, 2026
「存続会社」の決まらない合併協議
中道と公明側は、立民が中道改革連合に合流する形を基本に考えているが、立民は逆に、中道と公明が立民に合流する案も取り沙汰されている。
要するに、「一緒になろう」ということだけは決まっているが、どちらが本体なのかは決まっていない。合併協議をしている企業が、どちらが存続会社なのかを決めないまま記者会見を始めたようなものだ。
しかも中道側は立民への合流について否定的だ。これでは「3党合流」というより、「3党がそれぞれ自分を残したまま一つになりたい」と言っているだけである。そんな都合のいい合併はない。
設計図のないまま家は建てられない
そもそも中道改革連合は、衆院選を前に立民系と公明系の議員が集まってつくった選挙対応型の政党だった。小選挙区では立民系候補に公明票を集め、比例では公明系候補を優遇する選挙互助会だった。
自民党に勝つという目的だけなら、細かい政策の違いは棚上げできるが、選挙が終われば事情は変わる。同じ政党になるには、安全保障、憲法、原発、社会保障、地方組織、資金、人事まで統一しなければならない。
中でも大事なのが安全保障政策だ。中道側は安保法制を基本的に合憲と位置付け、現実路線を取っているが、立民は依然として安保法制の「違憲部分を廃止する」という意味不明の方針を取る。
今回の混乱は、中道改革連合という政党の成り立ちそのものに原因がある。選挙に間に合わせるため、まず「中道」という看板を掲げた。その後で政策をどう合わせるかを考え始めた。設計図なしで家を建て、後から設計を考えているようなものだ。しかも設計士が3人いて、それぞれ違う家を建てたいと言っている。
安保法制を踏み絵に「排除の論理」で
3党は高市政権への対抗軸をつくると意気込んでいるが、政権交代を目指すのであれば、少なくとも自分たちが何者なのかくらいは決めておく必要がある。安全保障政策もまとまらないで「中道です」と言われても、有権者には何をしたいのかよく分からない。
民進党の時代からずっと野党の統一をさまたげているのは、安保や憲法をめぐる不毛な路線論争である。左派は少数だが、地方の活動家の動員力があるので、執行部と妥協しない。これは社会党の時代からの日本の左翼の伝統であり、これを変えられない党に日本の改革はできない。
左派も安保条約や自衛隊を廃止できるとは思っていない。活動家の燃料として「平和」や「憲法」を使っているだけだ。こういう勢力は、安保法制を踏み絵にして排除するしかない。かつて小池百合子氏は「排除の論理」で失敗し、立民党ができてしまったが、それを支えた団塊左翼はもう少ない。戦後左翼の悪しき遺産を断ち切るときだ。






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