元AKB48の篠田麻里子さんが、2023年の離婚について「人生で一番辛かった」と振り返ったことが、なぜかここにきて改めて注目されています。篠田さんは2025年2月放送のABEMA番組で、離婚騒動によって仕事が激減し、激しい誹謗中傷を受けたことを明かしました。その後、2026年3月には再婚を発表しています。
一方、SNSでは当時報じられた不倫疑惑を持ち出し、「被害者のように語るのはおかしい」といった批判も根強く残っています。さらに親権をめぐり、男性側の立場や「托卵」を持ち出した議論まで広がっています。
ただし、ここでは事実関係を整理する必要があります。篠田さんは不倫疑惑を否定しており、2023年の離婚時にも、どちらが娘の親権者になったのかは公表されていません。報道から確認できることは、別居中に争われた監護権について篠田さん側が得ていたということです。

篠田麻里子さん
不倫と親権は別の問題
この問題で重要なのは、「夫婦として問題があったか」と「親として適格か」は同じではないということです。
仮にどちらかに婚姻関係を壊した責任があったとしても、それだけで親として失格になるわけではありません。親権は離婚した夫婦の勝者に与えられる権利でも、不倫などへの罰でもありません。最優先されるべきなのは、子どもにとってどのような養育環境が望ましいかです。
しかし同時に、男性側に不公平感が生まれてきた背景も無視できません。
日本では2026年3月まで、離婚後は父母のどちらか一方しか親権を持てない単独親権制度が続いてきました。そのため、離婚を境に、それまで子育てに関わってきた父親が子どもと十分に会えなくなるケースもありました。
SNSで「父親の権利が軽すぎる」といった声が出るのは、この問題への不信感があるからでしょう。「托卵」という言葉まで持ち出すのは行き過ぎですが、父親として育ててきた男性が離婚によって子どもとの関係まで失うことへの不安自体は、正面から議論されるべきです。
共同親権で何が変わるのか
2026年4月から改正民法が施行され、日本でも離婚後の共同親権を選択できるようになりました。
これは「離婚したら子どもを父か母のどちらかが取る」という発想から、「離婚しても父親と母親であることは変わらない」という考え方への転換でもあります。もちろん、男性側・女性側に問題がある個々のケースはあります。DVや虐待などがある場合には単独親権とする必要があります。
篠田さんをめぐる騒動を「母親と父親のどちらが悪いか」という勝ち負けの話にしても、親権問題の本質は見えてきません。
親権をめぐる議論の主役は、母親でも父親でもなく子どもです。
離婚して夫婦ではなくなっても、可能な限り父親と母親の双方が子どもの人生に責任を持ち続ける。その仕組みをどう作るのか。篠田さんの騒動をきっかけに問われているのは、まさにその問題ではないでしょうか。









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