未婚若者の3人に1人が結婚するつもりなし:日本は少子化まっしぐら

こども家庭庁が実施した若者約10万人を対象とする大規模調査で、未婚者の35.1%が「結婚するつもりはない」と回答したことが分かりました。

少子化対策というと、政府は児童手当を増やしたり、保育料を軽減したり、大学授業料の負担を減らしたりしていますが、その前提となる結婚そのものを望まない若者がこれだけ増えているのであれば、話はかなり深刻です。

「結婚したいけれどできない」だけではない

これまで少子化の原因については、「若者の収入が少ないから結婚できない」という説明がよく使われてきました。今回の調査でも、結婚する際のハードルとして「安定した結婚生活を送れる収入への不安」を挙げた人は40.0%に上っています。

しかしそれだけではありません。「自由な時間がなくなる・趣味時間が短くなる」が34.4%、「結婚したいと思える人がいない」が32.6%でした。さらに未婚者の50.8%が、結婚よりも「余暇・趣味を楽しむこと」を優先すると回答しています。若者にとって、結婚そのものの優先順位が下がっているのです。

日本では「シングルマザー」は不可能

これは日本で特に深刻です。欧米では結婚していなくても子どもを持つケースは珍しくありませんが、日本では婚外子の割合は極めて低く、出生のほとんどが婚姻関係にある男女から生まれています。

だから日本では、結婚する人が減れば、ほぼそのまま出生数が減ります。政府は「希望する子どもの数を持てる社会」をつくると言っていますが、その前に「子どもを持つ家庭そのもの」が減っているのです。

こども家庭庁だけでは解決できない

日本の出生数はすでに危機的な水準です。2025年に生まれた日本人の子どもは67万1236人となり、過去最少を更新しました。合計特殊出生率も1.14まで低下しています。これは一時的な現象ではありません。

それにもかかわらず、政府の対策は相変わらず児童手当、保育無償化、教育費支援といった子育てが中心です。若者の手取りを増やすためには社会保険料の負担を軽くする必要があります。都市部の住宅費も大きな問題です。結婚や出産をすると女性のキャリアが途切れやすい労働市場も変えなければなりません。

一方で、結婚することで自由な時間や可処分所得が減ると若者が感じている現実もあります。スマートフォン一つあれば、動画もゲームもSNSも旅行情報も無限に楽しめる時代です。独身生活の快適さは、30年前とは比較になりません。

少子化を止めるよりそれに「適応」する社会を

昔は「いずれ結婚するのが普通」という社会的圧力がありましたが、それも急速に弱くなりました。その結果、結婚は「当然するもの」から「数あるライフスタイルの一つ」になりました。

婚姻率の低下は先進国に共通の問題で、日本だけそれが変わるとは思われません。政府はこれまで「異次元の少子化対策」などと称して巨額の予算を投入してきましたが、出生数は減り続けています。

それは無理です。日本の人口減少はもう少子化対策で「止める」段階ではなく、人口が減ることを前提に、社会保障、地方行政、インフラ、住宅、労働市場を適応させる段階に入っているのです。

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