同志社国際高校の沖縄研修旅行中に起きた辺野古沖の船舶転覆事故をめぐり、旅行に関わっていた男性教諭が8月23日、列車にはねられて死亡した。現場の状況から自殺とみられている。
デイリー新潮などの報道によると、教諭は事故後、亡くなった武石知華さんの遺族に対する申し訳なさを周囲に漏らし、インターネット上で中傷も受けていたという。事故を検証する特別調査が続く中、精神的な疲労から休職を申し出たものの、当時の校長から「8月いっぱい待ってほしい」と引き止められたとの学校関係者の証言も報じられている。
【参照リンク】辺野古沖転覆事故「自分のせいだ」と漏らし… 同志社国際高校の59歳教諭が死亡 「校長に『休職させてほしい』と願い出るも、引き止められた」 デイリー新潮
学校側は教諭個人に関する質問への回答を控えており、死亡と学校側の対応との因果関係は明らかになっていない。ただ、休職の申し出が実際にあったのであれば、学校法人同志社には事故後の教職員へのケアが適切だったのかを検証する責任がある。

3月17日 会見する同志社国際高校の西田喜久夫校長
事故はすでに「組織の失敗」と認定されている
事故を検証した特別調査委員会は、安全管理体制やリスク管理の不備などを指摘し、学校側の安全配慮義務違反を認定した。事故は一部の教員だけの問題ではなく、組織としての安全管理の失敗だったと位置付けられている。
その一方で、事故に関係した教諭が強い責任を感じていたとすれば、学校側が個人に過度な負担を集中させていなかったかも検証する必要がある。
「8月いっぱい待て」が事実なら重大だ
とりわけ焦点となるのが、休職を申し出た教諭を校長が引き止めたとの証言だ。
事実であれば、なぜ休職を直ちに認めなかったのか。法人本部は教諭の状態を把握していたのか。産業医や専門家による支援、ネット上の中傷への対応、事故関係者への心理的ケアは十分だったのか。
個人の病状を公表する必要はないが、学校法人としてどのような支援体制を取っていたのかについては説明が求められる。
校長解任で終わらせてはいけない
学校法人同志社は前校長を解任し、安全管理室を新設するなど組織改革を進める体裁を整えている。しかし、責任者を交代させ、新部署を設けるだけで問題が解決したとはいえない。
生徒が死亡する重大事故の後、その事故に関係した教員も死亡した。両者の因果関係を安易に断定することはできないが、事故後の教職員への安全配慮や心理的支援が十分だったかは、改めて第三者的な視点で検証する必要がある。
同志社が問われているのは、事故そのものだけではない。事故後に組織が現場の教職員をどう支え、責任をどのように受け止めたのかである。学校法人には、事実関係を可能な限り明らかにし、再発防止につなげる説明責任がある。









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