六本木の高級キャバクラで起きた高級シャンパンの扱いが話題です。超高級シャンパーニュ「ワイン」をボトルからラッパ飲みし、シャンパンタワーに浴びせるイベントが、ワイン愛好家に強い批判を呼んでいるのです。
マジでサロンの無駄遣いすぎる。
シャルドネの聖地コート・デ・ブラン、ル・メニル・シュール・オジェで1905年以降の121年間で45回良年にのみ最上質のシャルドネを使用し造られる稀少な逸品。ラッパ飲みしたり浴びたりする飲み物じゃない。生産者への冒涜でしょ。下品すぎる。 pic.twitter.com/DI9Hqc41Zo— 丸の内マン🌹 (@MARUN0UCHI_MAN) September 24, 2026
何が起きたのか
発端は今年5月にオープンした六本木のキャバクラ「バロン」の初イベントです。店側や関係アカウントが「4000万円タワー」と紹介する映像には、緑色のラベルが特徴的なサロンのボトルが多数登場します。
キャストたちがボトルをラッパ飲みする様子や、シャンパンをかけ合うような派手な演出が収められていました。この映像を「どの子も爆美女すぎる」と称賛する投稿が拡散する一方、ワイン商のアカウントがサロンの希少性を丁寧に説明した投稿が大きな反響を呼びました。
4000万円という数字は、ボトルの仕入れ値ではありません。キャバクラではサービス料(この店の場合35%)と消費税が上乗せされるので、シャンパンは売上と演出、集客のための商品です。
なぜサロンなのか
「サロン」は、シャンパーニュ地方でも特に評価の高いブラン・ド・ブランです。コート・デ・ブランの特級畑ル・メニル・シュール・オジェのシャルドネだけを使い、良い年にしか造りません。1905年の創業以来、121年で造られたヴィンテージはわずか45回程度です。瓶内熟成は約10年を経て出荷されます。
市場価格はヴィンテージによりますが、近年物でも1本15万円前後、クラブでは30万円から100万円超になることもあります。JAL国際線ファーストクラスで提供されることもある「特別な一本」として、ワイン愛好家の間では神聖視に近い扱いを受ける銘柄です。
そのため、「ジュースのようにラッパ飲みする」「流したり浴びたりする」行為が、生産者やブドウ、長い熟成期間への敬意を欠くと見なされました。Xでは
- 「金で物は買えるけれど品性は買えない」
- 「生産者が泣いている」
- 「特別なファーストクラスで飲むものなのに、価値もわからずジュース感覚」
- 「まだ別のパフォーマンスの方が上品では」といった比較まで出ています。
一方で、「金を払った客の自由」「売った店にも責任がある」「批判することで余計に注目が集まる」との指摘もあります。夜の世界では高級シャンパンは「味わうもの」ではなく「売上と空気を作るもの」として扱われることが多く、価値観の衝突がはっきり出た形です。
背景にある文化の違い
日本のナイトシーンでは、ドンペリやアルマンド、クリスタルといったプレステージ・キュヴェが「シャンパンコール」やタワーの主役です。ボトルを開けること自体が客のステータスと店の売上を示します。サロンはその中でもさらに上位に位置づけられる銘柄です。
対して、ワイン文化ではサロンは「ゆっくりグラスで、料理と合わせて、香りと味わいの変化を楽しむもの」とされます。ラッパ飲みは泡と繊細な香りを壊し、本来の魅力をほぼ殺してしまう飲み方です。このギャップが、今回の批判の核心にあります。
生産者は毎年、天候と相談しながら「今年は造るか、造らないか」を決めています。その一本が、六本木のフロアでボトルから直接飲まれ、床に流れていく映像は品がよくないが、キャバクラはもともと上品な場所ではありません。







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