菅副総理が何を言っても、まだ気を緩めてはいけない
テレビや新聞でスパコン予算は復活と言っているが、私は安心していない。そんな簡単に仕分け人たちがあきらめるはずは無いではないか。もし、「はい、わかりました」で引っ込んでしまうなら、仕分け人は軽すぎる。いい加減すぎる。ちょっと偉い人に言われただけで、「もっとちゃんと説明してくれたら・・」なんて酷すぎる。結局、あれは次の参議院選挙のための政治SHOWだったのか?
次に待ち構えているのは、閣議決定のための、各省の大臣の合意である。これは、事務方が準備するにしても、その次には、予算委員会。与野党の議員による応援の質問も必要である。誰がそれをするのかが、興味津々である。また、その質問に誰が政府与党として答弁するのであろうか。仕分け人を全員、参考人として、予算委員会に呼んだらいいのに。彼等には絶対答えられないであろう。あの、えらそうな発言を、国会でやっているのを、もう一度テレビで見たい。
これらのことを全てクリアして、国会の両院で予算案が可決されるまで、巻き返しの働きかけを続け、気を緩めてはいけないと思う。政治はサイバースペースではなく、永田町と霞ヶ関で行なわれているのだ。パブリックコメントだけでは足りないのである。
スパコンのプロセスの検討して、問題を発見した
このたびの10PETAスパコン計画をリセットする必要はないが、復活の予算額は、そのままでよいということでもあるまい。何らかの自助努力も必要である。それに、スパコンの競争はこれからもずっと続く。次の100PETA FLOPSに向けて体制を作ってゆくときに、関係者に聞いてもらいたいことはなにかということを考えてみた。
文部科学省
NECと日立が撤退したときに、富士通一社にしたことに問題があったと思う。あの時に、富士通にそれまでの開発の精算金を払って発注を白紙に戻して、あらためて国際調達をおこなうべきであった。これは、富士通の研究開発がいい、悪いという問題ではなく、国の調達とは、そういうものであるからである。その結果、国のお金を効率的に使うことができる。そのプロセスの経て、富士通に決まれば、誰も、何も言わないのではないか。
理化学研究所
独立行政法人の理研が日本のスパコン全部を仕切っているようなイメージになってしまっているが、スパコンの研究と開発は誰がやっても自由である。ただ、日本としてのスパコンに関する政策は、「再編」というより、開発の主体である理研の組織の権限と責任をさらにはっきりさせる「細編」が必要ではないかと考えざるを得ない。それは、「最高の計算環境を構築し、国の研究者に提供するという責任」と、「最速のスパコンを開発し、必要とする組織に提供するという責任」は分離した方がいいということである。今はこの両方が理研の責任になっているから、今回、しどろもどろの回答しかできない混乱とも言うべき事態になったとも言える。しかし、最高のスパコンができたときには、結果として今回のような体制になる。もしできなかったときには、誰の責任になるのであろうか。
最高の計算環境は、文部科学省だけでなく、厚生労働省、経済産業省、防衛省、金融庁、消防庁、気象庁など、その機能が必須と考えられる科学技術に関係する官庁の共管でもいいのではないだろうか。予算もその利用状況によって、分担するほうがいいのではないだろうか。アメリカではNSF DOD DOE NIHなどがスポンサーである。
最高の計算機を作る研究の中で、理研のスパコン研究は世界のトップクラスであったことは皆が認めていることである。しかし、これからの国策スパコンの開発は、文部科学省の下の理研だけでなく、国立天文台、大学の研究室や、経産省の産総研、防衛省、ことによっては、日本のベンチャー企業も開発に参加できるようにするべきではないだろうか。そしてその開発に国の助成の予算が付くべきであろう。
富士通
復活したからと言って、このたびの計画にかかるお金は、一円も値引きしないというのは許されないのではないか。同じスペックでも、ある程度の値引きはしなくてはならないのではないか。デフレでもあるし。また、富士通には公のお金をもらっているということで、その成果としてのCPU、SPARC64シリーズのCHIPや基板を外部に安く販売するということをするようにという指導を、国にお願いしたい。
スパコンの未来
IBMは引き続きビッグプレーヤーでありつづけるであろう。IBMにはPOWER CPU、CELL CPUがある。
富士通はSPARC64を積極的に外販してほしい。小さなWSやクラスターを安く売ってほしい。また、そういうパソコンを学内でつないだりする、広域スパコンができるかもしれない。
スパコンのCPUとして、パソコンのCPUを無視できないところがある。だから、次の課題はIBMがどうx86アーキテクチュアに取り組むかということで、もっとも考えられるのはAMDの買収もしくは出資であろう。IntelはアメリカではIBM,DELL、日本ではNEC、中国ではXXXというようにどことでも組むだろう。このパソコン系のx86CPUに外部のアクセラレーターが付くというのが、ある種の方法であろう。
今は、スパコンのハードごとにアプリケーションが書かれているが、プログラムのトランスポータビリティがもっと大切になるであろう。誰かの好きな時代遅れのFORTRANも、その意味でいいかもしれない。
「日本のスパコン政策」にお願いしたいこと
スパコンのCPUについて
富士通は1250億円を、もう少し安くしてもいいのではないかという話はかならずでるであろう。しかし、その安くなった分は、国に返納しないで、未来のための他の開発に使って欲しい。
例えば、日本で生産できるCPUを作る会社が、富士通のほか、もう一つは欲しい。
できればx86のファミリー。NECはインテルから買うといっているので、残る日立がいいのではないか。いまから作るなんて、愚かだということになれば、日立に特融してAMDを買えばいい。そうでないと、IBMなどにAMDは早晩買われるだろう。インテルコンパチのCPUを新しく作るならば、それこそ1000億円はかかるであろう。それに、特許の問題もある。インテルとAMDは、つい最近、特許で和解したところである。これだけでも大きな値打ちがある。
CELLはIBMが作っているように、SONYがCellベースの新しいスパコンCPUを作って欲しい。その仕様は、汎用CPUとの結合インターフェイスとインターコネクトを1チップに統合して欲しい。SONYのハード嫌いのイギリス人のトップはゲームの開発でいそがしいといいそうだから、開発予算をつけてあげるのがいいかもしれない。
スパコンの建屋について
伊勢神宮のように、今のスパコンのサイトの横に次のスパコン予定地があっても良かったのにと思っている。神戸の土地の隣を買っておくことを進めたい。もしくは第二のスパコンサイトの確保も課題にしたほうがいい。
ヨーロッパとアメリカと提携して、アーカイブセンターが必要である。神戸でまた地震があったら、どうするのか。すべてのデーターは消えてしまう。すくなくとも神戸のスパコンは地震保険に入るべきであろう。その予算の計上もお願いしたい。
大学が預けることができる設備もあってもいいのではないか。大切なのは、それぞれの大学がキャンパスに神殿のようなスパコンセンターをまた作ることではなく、離れていても、安全にスパコンを運転することのできる設備ではないか。
ES:地球シミュレーターを捨てないでほしい
引越しして、アップグレードしたらいい。また、これまでに開発されたソフトのコンバージョンができるならば、ベクトル的なアルゴリズムをスカラーにどう移植するのかという研究もおもしろい。
平和利用の約束と秘密の確保
アメリカのスパコンは原子力研究のためというのが、大きな目的の一つである。日本のスパコンは核爆弾の研究には絶対に使わないという方針はこれからも守ってほしい。それと、計算結果の秘密の確保とは、相反する課題である。世界最速のコンピューターで、どういう研究が行なわれているのかということを知りたい人は多いと思う。インターネットで世界中からアクセスできるなら、ぜひ、最高の対策を講じて、ハッキングされないようにしてもらいたいものである。アメリカの暗号システムを使うということは、アメリカに見られるということであるのだ。
御参考:私の独断と偏見のスパコン現状認識
スパコンのCPU
IBM POWER7 16コア
SUN SPARC 16コア(40nm)
Intel IA64 16コア(32nm)
AMD OPTERON 16コア(32nm)
これらは来年2月のISSCCでいずれも発表されるので、要注意である。
IBM・SONY CELLはIBMがスパコン用に拡張している。SONYは?
GRAPE LINPAKが走らないので、あまり目立たないが、評価されているCPU。
スパコンのOS
LINUX ほとんどコレ!
WINDOWS あまり興味ないみたい・・・
スパコンのシステムメーカー
IBM スパコンの総合デパート的な存在 パソコンを捨てた気持ちが分かる。
SUN 余裕が段々なくなってきて・・・
CRAY・SGI スカラーに切り替えは成功したけど・・・
DELL パソコンを沢山つないだらスパコンになると信じている会社 前金で受注したら作りますというのではないだろうか。
FUJITU アメリカAMDAHL、ヨーロッパICLと唯一世界を相手に頑張ってきた会社
HITACHI レンタルという利益体質で儲かったが、そのために苦しんでいる会社
NEC パソコンで儲かりすぎたけど、NGNでは儲からなくて、困っている会社
CHINA INC 大国の威信を掛けて取り組み中
以上
コメント
同じアゴラの論客として池田信夫さんのブログはご覧になっているのでしょうか?
300億でできそうなモノに何故1250億も、しかも競争入札無しに発注するのか、その正当性にまずは答えていただかないと。
1250億という金額も、いわゆる原価積み上げ方式でしょうから、市場が決定した価格では無く、そもそも正しい価格かどうかさえ限りなく怪しいということです。
西さん、前も書いたように無理です。
ライバルとなるx86、GPGPUそしてCell勢にとって他にメインの市場があって所詮HPCはおまけです。彼らは全く同じか派生版のコアをパソコン、ゲーム機、AV機器で売って儲けてます。企業体力があり、売ってる数がけた違いな彼らに価格競争を仕掛けても到底敵いません。そもそも富士通にそんな根性ありません。
IBMも大赤字垂れ流し続けてるAMDなんて買いませんよ。昔のx86互換チップが流行った時代ならともかく、今やintel一人勝ちのx86にビジネス上の意味があるかとはっきり言えばない。ありうるとすれば本体にではなくファブ目当てでGlobal Foundriesでしょう。両社はプロセス技術を共同開発しているので微細化につれて設備投資が増大し続けているファブをまとめる効果は大きい。
あとCPU屋はベンチャーレベルまで入れれば日本にいくつもありますよ。わざわざ公金でやる必要もないです。
日立やNECが撤退した経緯からしても、富士通が利益を出しながら、プロジェクトに参加しているとは考えにくいですね。自社の技術力強化や製品への展開を踏まえ、応分の負担をしていると思います。
また、プロジェクトの予算が全てスパコン本体というわけではないでしょう。センターの建設費や地代なども大きいと思います。一般的なデータセンターの建設費と照らしても、半分くらいはそれらに消えていると思われます。
いろいろな専門家の文章を読んだのですが、技術的興味が計算速度だけに行っているのが、このプロジェクトの問題ではないでしょうか。ESは速度世界一を達成しましたが、省電力や配線などの点で技術に難があります。配線が83200本で、その総延長2400km、電気代年間5億円ではメンテ性が悪すぎて、年間維持費が50億円かかるのもしかたがない。なのに京速では専用の発電所まで作って電力消費の多さを金の力で抑え込むわけです。これのどこが技術開発なんでしょう? 計算速度を上げるのは技術開発で、電力消費を抑えたり集積力を上げてラック数を減らし、インターコネクトの負荷を軽減するのは技術ではないのでしょうか。特許の数ばかり追って商品化技術を軽視する現在の発明偏重主義は、かつてウォークマンやベータマックスを生み出した国の取る戦略とは思えません。
僕もスパコン研究は不要だと思います。やりたければ企業が自費でやるべきです。
スパコンといえども所詮は道具です。その道具をどういうふうに使っていくのか、
つまりどんなソフトを作ってスパコンに載せるかだ大事であって、
CPUだ、メモリだという話はほっておいてもムーアの法則でどんどん性能アップします。
水平分業の観点からいっても日本はソフトに特化すべきだと思います。
コメントが長くなったので、TBしました。
【スパコン予算が復活しても...】
http://bobby.hkisl.net/mutteraway/?p=1722
政府が競争入札をして直接メーカーに発注すれば、天下り出来ない。理研にワンクッション置いて、随意契約すれば、1200億のプロジェクトだから10人以上、理研やメーカーに天下りできる。金額は大きい程天下り出来る役人も増やせる。
数日前、長崎大学の助教授がスーパーコンピューターのノーベル賞といわれるアメリカの賞を受賞している。こういう優秀な人に100億ポンと研究費を渡したほうが効果的と思うが、地方大学では政治力もない。研究費の配分は学会の無能なボスが仕切っているので、この仕組みを変えるべき。
これまでの文章を読み、コメントへの回答等も読んで、
やはりこの開発費は必要ないと思えます。
>「リスクマネーは借りないのです。経営者の考え方です。」
>「ある程度の値引きはしなくてはならない。外部に安く販売するように指導」
では、凄い商品ではないですね。
経営者がリスクを受け入れれない程、あまり売れる見込みがない商品でしょう。世界中に売れないし、アメリカにもOEM出来ないという事を証明したに過ぎません。
このリスクが取れないということは、そもそもSPARCを発展させていくリスクも取れないし、考えてもいないでしょう。
一発打ち上げて終わるものに、1000億円近く払う価値は理解できません。
この調子なら後継のSPARCを開発するのに、また予算を出すと。
また、NECはインテルとスパコン共同開発を発表しました。
穿った見方をすれば、富士通のSPARCと組むよりも得だと判断したからかもしれません。
スパコンは研究開発の為に必要なのでしょう。なら、国際価格を見て、安価に調達すればいいだけで、SPARCの開発費に投じる必要はないと思います。
>>スパコン研究は不要だと思います。やりたければ企業が自費でやるべき
>>スパコンといえども所詮は道具
コンビニじゃスパコンは売ってませんよ
第一日本とアメリカ以外に実用的スパコンを販売してる企業がどこにあるというのか
コンピュータを作る、運用するという話は楽しいですが、どうか利用者である科学者のことも忘れないでください
基礎科学の研究者は自分の研究のためのソースコードを持っており、それを新しい環境で動かすのは研究者の貴重な人的リソースを割くことになるのです
次世代スパコンがスカラとベクトルを共有ストレージで接続するハイブリッド構成とされたのも、ベクトル向けソースコードを持った研究者の意見を尊重したからでしょう
これらの研究者はNECの撤退により、研究計画を頓挫させるわけにも行かず、ソースコードの書き直しを強いられています
国内最高峰の頭脳の、何という浪費でしょうか
次回はこのような失態を2度と演じないようなマネジメントが絶対に欠かせません
なお、今回の計画を一旦止めるなどという考えは、あまりに現実離れしていて議論する気も起きません
これだけ長い時間かけて議論し、研究者を集めておきながら、どの面を下げて見直しを宣言する気なのでしょうか
そのような国家的詐欺の責任者を買って出る人がいるなら、顔を見てみたいものです
1.https://me.yahoo.co.jp/a/u540mrdbVIb5etvNTFCFUJ40iuo-#576de 2009年11月24日 01:01
同じアゴラの論客として池田信夫さんのブログはご覧になっているのでしょうか?
西:もちろん
300億でできそうなモノに何故1250億も、しかも競争入札無しに発注するのか、その正当性にまずは答えていただかないと。
西:質問の相手を間違っています。文科省にメールしてください。
1250億という金額も、いわゆる原価積み上げ方式でしょうから、市場が決定した価格では無く、そもそも正しい価格かどうかさえ限りなく怪しいということです。
西:とりあえず来年は300億くらいです。これはこれとして、全体を精査するプロセスをワッチされたらどうでしょうか。 国に情報開示の請求をされるといいと思います。
2.https://me.yahoo.co.jp/a/WgyH7r5lYpJYyaTL3MZeuKW_sU65rTE-#fc85b 2009年11月24日 01:18
西さん、前も書いたように無理です。
西:何が無理なのか、はっきり表示して頂けませんか。
ライバルとなるx86、GPGPUそしてCell勢にとって他にメインの市場があって所詮HPCはおまけです。
西:「おまけ」というのは間違っていませんか。
彼らは全く同じか派生版のコアをパソコン、ゲーム機、AV機器で売って儲けてます。企業体力があり、売ってる数がけた違いな彼らに価格競争を仕掛けても到底敵いません。
西:意味不明です。
そもそも富士通にそんな根性ありません。
西:あなたが富士通の社員なら、自虐的なご発言を尊重します。富士通の社員でない私でも知っている富士通の歴史を見ると、富士通ほど、日本の会社として、日本のコンピューターに命がけで取り組んできて、生き延びている会社はありません。ちゃんと歴史をもう一度勉強してから、発言してください。
富士通のIBMも大赤字垂れ流し続けてるAMDなんて買いませんよ。
西:あなたはCPUを作ったことがないから、そんなことが言えるのです。特許で訴えられたことがないから、AMDのパテントステイタスを過小評価するのです。直近のインテルとAMDの特許和解の詳細を読んでみてください。
昔のx86互換チップが流行った時代ならともかく、今やintel一人勝ちのx86にビジネス上の意味があるかとはっきり言えばない。
西:ビジネスやったことのない人の発言と認めます。
ありうるとすれば本体にではなくファブ目当てでGlobal Foundriesでしょう。両社はプロセス技術を共同開発しているので微細化につれて設備投資が増大し続けているファブをまとめる効果は大きい。
西:まったくピンぼけなコメントです。匿名での議論は、これ以上つづけることは、不毛です。ちゃんと名前を名乗って頂けるなら、徹底的にお話ししたいと思います。
あとCPU屋はベンチャーレベルまで入れれば日本にいくつもありますよ。わざわざ公金でやる必要もないです。
西:ただのCPUなら、大学院の研究でFPGAを使ってできるけど、高速のFPUとLOOK AHEADとBRANCH PREDICTIONとOUT OF ORDER EXECUTIONのあるスパコンに使えるCPUを作っているベンチャーの名前を教えてください。私は不勉強で聞いたことがありません。
3. kazuyan9999 2009年11月24日 08:02
日立やNECが撤退した経緯からしても、富士通が利益を出しながら、プロジェクトに参加しているとは考えにくいですね。
西:日立とNECは、今、増資中です。ということは、やりたかったのでしょうが
開発のおカネがなくなってしまったからではないでしょうか。
自社の技術力強化や製品への展開を踏まえ、応分の負担をしていると思います。
西:意味不明なので、もう一度、ご説明願いします。
また、プロジェクトの予算が全てスパコン本体というわけではないでしょう。センターの建設費や地代なども大きいと思います。一般的なデータセンターの建設費と照らしても、半分くらいはそれらに消えていると思われます。
西:そのとうりです。
4. gase2 2009年11月24日 15:07
いろいろな専門家の文章を読んだのですが、技術的興味が計算速度だけに行っているのが、このプロジェクトの問題ではないでしょうか。
西:そんなことはありません。
ESは速度世界一を達成しましたが、省電力や配線などの点で技術に難があります。配線が83200本で、その総延長2400km、電気代年間5億円ではメンテ性が悪すぎて、年間維持費が50億円かかるのもしかたがない。なのに京速では専用の発電所まで作って電力消費の多さを金の力で抑え込むわけです。これのどこが技術開発なんでしょう?
西:ESのコンセプトは、それはそれで、インターコネクトをクロスバースイッチですると効率が上がると言うことを実証した大きな意味があったと言うことでしょう。
計算速度を上げるのは技術開発で、電力消費を抑えたり集積力を上げてラック数を減らし、インターコネクトの負荷を軽減するのは技術ではないのでしょうか。
西:研究と開発というカテゴリー分けをするのがいいと思います。
特許の数ばかり追って商品化技術を軽視する現在の発明偏重主義は、かつてウォークマンやベータマックスを生み出した国の取る戦略とは思えません。
西:「特許の数ばかり追って商品化技術を軽視する」このようなことを、今やっている暇な組織のことを聞いたことはないけど。いまは、いい加減な技術はさっさとオープンにして、お宝しか特許にしないのが、まっとうな戦略だと理解しています。ベーターマックスは特許を松下とクロスしたことが、負けた大きな理由の一つであると言われています。関係者なら、誰でも知っていることです。
5. takarayui 2009年11月24日 15:45
僕もスパコン研究は不要だと思います。やりたければ企業が自費でやるべきです。
西:世界一にはなれないですね。がっかりです。
スパコンといえども所詮は道具です。その道具をどういうふうに使っていくのか、つまりどんなソフトを作ってスパコンに載せるかだ大事であって、
西:そのとうりです。
CPUだ、メモリだという話はほっておいてもムーアの法則でどんどん性能アップします。
西:いい加減なことを言わないでほしいです。勝手にほっておいても技術が進むのではありません。誰かがそれをしない限り、進みません。
水平分業の観点からいっても日本はソフトに特化すべきだと思います。
西:それは、ハードの否定みたいなものですね。ソニーコンピューターにゲームソフト屋になれということですね。ソニー・ソフトウエア・エンターテインメントか。会社の名前はコンピューターなのにね。スパコンのソフトは、アプリソフトとシステムソフトがありますが、スパコン業界は、OSが一人歩きできるようには、まだなっていません。
7. hogeihantai 2009年11月24日 18:12
政府が競争入札をして直接メーカーに発注すれば、天下り出来ない。理研にワンクッション置いて、随意契約すれば、1200億のプロジェクトだから10人以上、理研やメーカーに天下りできる。金額は大きい程天下り出来る役人も増やせる。
西:なるほど、なるほど。
数日前、長崎大学の助教授がスーパーコンピューターのノーベル賞といわれるアメリカの賞を受賞している。こういう優秀な人に100億ポンと研究費を渡したほうが効果的と思うが、
西:よく読んだわけではないので、判らないけど、天才に開発予算を付けるのはいいことであると思います。
地方大学では政治力もない。研究費の配分は学会の無能なボスが仕切っているので、この仕組みを変えるべき。
西:これには、コメントのしようがないです・・・
8. bakabakaweb 2009年11月24日 19:25
これまでの文章を読み、コメントへの回答等も読んで、
やはりこの開発費は必要ないと思えます。
>「リスクマネーは借りないのです。経営者の考え方です。」
>「ある程度の値引きはしなくてはならない。外部に安く販売するように指導」
では、凄い商品ではないですね。経営者がリスクを受け入れれない程、あまり売れる見込みがない商品でしょう。世界中に売れないし、アメリカにもOEM出来ないという事を証明したに過ぎません。このリスクが取れないということは、そもそもSPARCを発展させていくリスクも取れないし、考えてもいないでしょう。
西:貴方は、このスパコンの試作品をご覧になりましたか。この発言からすると、見てないでしょう。ちゃんと見てから、発言してください。
CPUの開発にお金を出すリスクは、経営者が考えて取ることの出来るリスクではありません。自分がしなければ、誰がやるのだという使命感がなければ、出来ません。
一発打ち上げて終わるものに、1000億円近く払う価値は理解できません。この調子なら後継のSPARCを開発するのに、また予算を出すと。
西:このスパコンは一発だけのことではありません。全体の計画をよく読んでください。読んでないから理解できないのではありませんか。
また、NECはインテルとスパコン共同開発を発表しました。
穿った見方をすれば、富士通のSPARCと組むよりも得だと判断したからかもしれません。
西:可能性はいくつかあります。
1 インテルに売り込まれたからしかたなく発表
2 ベクター派幹部が辞めて、スカラー派に負けたことの発表
3 撤退はかっこわるいから、遠吠えした発表
4 富士通をひっくり返そうという、政治的な動き
スパコンは研究開発の為に必要なのでしょう。なら、国際価格を見て、安価に調達すればいいだけで、SPARCの開発費に投じる必要はないと思います。
西:私は、安く買うということと、自前で作ると言うことの両方必要なことだと思います。
9. qwertyunion 2009年11月24日 22:48
>>スパコン研究は不要だと思います。やりたければ企業が自費でやるべき
>>スパコンといえども所詮は道具
コンビニじゃスパコンは売ってませんよ
第一日本とアメリカ以外に実用的スパコンを販売してる企業がどこにあるというのか
西:そうだ、そうだ。激しく同意。
10. engineer100 2009年11月24日 23:19
コンピュータを作る、運用するという話は楽しいですが、どうか利用者である科学者のことも忘れないでください
基礎科学の研究者は自分の研究のためのソースコードを持っており、それを新しい環境で動かすのは研究者の貴重な人的リソースを割くことになるのです
次世代スパコンがスカラとベクトルを共有ストレージで接続するハイブリッド構成とされたのも、ベクトル向けソースコードを持った研究者の意見を尊重したからでしょう
これらの研究者はNECの撤退により、研究計画を頓挫させるわけにも行かず、ソースコードの書き直しを強いられています
国内最高峰の頭脳の、何という浪費でしょうか
次回はこのような失態を2度と演じないようなマネジメントが絶対に欠かせません
西:そのとうりです。ESにも予算を継続して付けて、アップグレードをあと10倍くらいまで、して貰うのもいいかもしれません。とりあえずESで1ペタ。
なお、今回の計画を一旦止めるなどという考えは、あまりに現実離れしていて議論する気も起きません。これだけ長い時間かけて議論し、研究者を集めておきながら、どの面を下げて見直しを宣言する気なのでしょうか。そのような国家的詐欺の責任者を買って出る人がいるなら、顔を見てみたいものです。
西:この度の計画は、富士通にちょっとだけ値引きをして貰ってたぐらいで、大きく変えなくてもいいと思います。必要なのは、その後の100ペタに向けた戦略です。
★アメリカ空軍、軍用のスーパーコンピューターを作るためにPS3を2200台発注へ
2008年3月に研究目的で300台のPS3を調達することを決定していたアメリカ空軍ですが、PS3に搭載されているマルチコアCPU「Cellプロセッサ」を活用することで、本格的に軍用のシステムとして利用することを検討しているようです。
戦艦大和対ヘルダイバーが再現されたようなニュースですね。限られた性能とはいえ、一億たらずで簡単にスパコンは手に入る。
一部の人間にしか扱えないような代物に大金をつぎ込むより、次期プレステの開発に投資したほうが懸命なんじゃないの。
>その成果としてのCPU、SPARC64シリーズのCHIPや基板を外部に安く販売するということをするようにという指導を、国にお願いしたい
こんな事まで行政指導に頼る日本のIT業界の体質は如何なものでしょうか。富士通のスパコンが高コストの理由の一つは、SPARC64を使ったWS の販売台数が少ないからではないでしょうか。富士通さんには、まずは世界でWSの販売台数を一桁か二桁増やすように自助努力して頂きたいものです。
繰り返しになりますが、NECのSX-4は世界一でもなく、補助金も一切無しで、日米貿易摩擦を起こすほど強い製品でした。このような自助努力あってこそ、世界一という名誉が販売の役に立つのではないでしょうか。
>西:貴方は、このスパコンの試作品をご覧になりましたか。この発言からすると、見てないでしょう。ちゃんと見てから、発言してください。
CPUの開発にお金を出すリスクは、経営者が考えて取ることの出来るリスクではありません。自分がしなければ、誰がやるのだという使命感がなければ、出来ません。
話の流れがおかしいです。
私は、貴方が「凄い商品になる。アメリカにもOEMできる」とおっしゃったので、それだけ売れる見込みがあるなら、「お金を貸すことでもいいでしょう」と言ったのです。それに対して、「リスクマネーは借りません」と。「なら、売れる商品ではないですね」と申し上げただけです。
使命感などという感情論のお話は一切しておりませんし、試作品を見た・見てないなどという話もしていません。
はじめから、スパコンの開発はビジネスにならないということですか? 「凄い商品になる。アメリカにもOEMできる」と言うから、「ならビジネスとして民間でいいのではないか」という話になっているのでしょう。
25. srx600_2 2009年11月25日 14:52
★アメリカ空軍、軍用のスーパーコンピューターを作るためにPS3を2200台発注へ
2008年3月に研究目的で300台のPS3を調達することを決定していたアメリカ空軍ですが、PS3に搭載されているマルチコアCPU「Cellプロセッサ」を活用することで、本格的に軍用のシステムとして利用することを検討しているようです。
戦艦大和対ヘルダイバーが再現されたようなニュースですね。限られた性能とはいえ、一億たらずで簡単にスパコンは手に入る。
一部の人間にしか扱えないような代物に大金をつぎ込むより、次期プレステの開発に投資したほうが懸命なんじゃないの。
西:軍の機密でしょうから、何をするのかわからないけど、シィミレーターかなんかではありませんか。本格的なシステムを作るなら、IBMのBladeでCELLを使ったのがあります。PS3の機器の信頼性でよいとするアプリでしょう。軍の調達には、MILスペックがあって、PS3は初めから対象外で、これは研究用でしょう。それにしても、詳しく知りたいモノです。
>SUN 余裕が段々なくなってきて・・・
富士通のSPARC64を搭載したWSはSUN互換ですから、NECのSXシリーズより、世界市場で製品としての売り易さでメリットがあると思います。しかしSUNがジリ貧の現在、戦略的にSUN互換を続ける事が正しいのかどうかを(富士通は)再考すべきではないでしょうか。
>日立に特融してAMDを買えばいい。
私が大学生の時に起きたIBM産業スパイ事件を思い出します。当時、米国内では米アムダールが IBM互換機を製造していました。もしAMDが日本企業になれば、米企業から訴訟の狙い撃ちに会う可能性は極めて高いでしょう。しかも日立のような、いかにも日本的で保守的な企業が、米国のハードな特許交渉で勝てるとは思えません。やるとすれば、日立がAMDとCPU製造技術などでクロスライセンスを結び、次世代CPUの共同開発などを通して技術を蓄積し、最終的にAMD互換CPUの製造をしながら、日立製のハイエンド・サーバーやスパコンの製造を行う事でしょうか。それにしても、いまの日立が、出来上がった最終製品を、世界のコンピュータ業界で販売台数を伸ばすというイメージが浮かんでこないところが、この会社が現在抱えている最大の問題点ではないかと思われます。AMDと技術提携しながらスパコン用CPUの開発を狙うとすれば、日立よりNECの方優れた選択ではないでしょうか。CPUの開発力も海外市場での競争力もNECの方が格段に高いと思われます。
>これらの研究者はNECの撤退により、研究計画を頓挫させるわけにも行かず、ソースコードの書き直しを強いられています。国内最高峰の頭脳の、何という浪費でしょうか
単なる愚痴あるいは泣き言あるいはわがままですね。一般企業でも、古くなった業務システムを交換する時には、物凄いエネルギーを投入しています。しかし新しい設計のシステムを導入する事で、企業の経営効率が上がります。
科学者も同様です。より良いパフォーマンスや計算結果を得たければ、システムも開発言語も新しい設計のものに変えるべき。効率の良いプログラムの設計とコーディングは、計算機を使う科学者の重要な仕事のひとつであり、決して浪費ではありません。ウェブ・プログラマの開発言語は年々進化しています。
26. bakabakaweb 2009年11月25日 15:01
>西:貴方は、このスパコンの試作品をご覧になりましたか。この発言からすると、見てないでしょう。ちゃんと見てから、発言してください。CPUの開発にお金を出すリスクは、経営者が考えて取ることの出来るリスクではありません。自分がしなければ、誰がやるのだという使命感がなければ、出来ません。
話の流れがおかしいです。
私は、貴方が「凄い商品になる。アメリカにもOEMできる」とおっしゃったので、それだけ売れる見込みがあるなら、「お金を貸すことでもいいでしょう」と言ったのです。それに対して、「リスクマネーは借りません」と。「なら、売れる商品ではないですね」と申し上げただけです。
西:売れると解っていても、リスクはとれないという場合があるではないですか。
CPUの開発は、お金をかければかならずできると言うモノではありません。だから、経営者はそういうリスクを取らないと思います。
使命感などという感情論のお話は一切しておりませんし、試作品を見た・見てないなどという話もしていません。
はじめから、スパコンの開発はビジネスにならないということですか? 「凄い商品になる。アメリカにもOEMできる」と言うから、「ならビジネスとして民間でいいのではないか」という話になっているのでしょう。
西:スパコンの部品を使ったWSがビジネスになると言ったわけで、スパコンでものすごく儲かるとはいっていません。
リスクマネーはCPUの開発につきると思います。これはやってみないと判らない。出来るかどうかは、作ってみなければ判らないのです。だから、富士通はよくやったのです。NECはお金がなくて、インテルを買うということにしたのではないでしょか。しょうがありませんね。
29. bobby2009 2009年11月25日 15:01
>SUN 余裕が段々なくなってきて・・・
富士通のSPARC64を搭載したWSはSUN互換ですから、NECのSXシリーズより、世界市場で製品としての売り易さでメリットがあると思います。しかしSUNがジリ貧の現在、戦略的にSUN互換を続ける事が正しいのかどうかを(富士通は)再考すべきではないでしょうか。
西:いまから、SUN以外のCPUをオリジナルで作るという選択はイバラの道です。最後は富士通がSUNを買うところまで行くかもしれませんね。AMDAHLの成功をもう一度。そうしたら、後に残る選択枝を考えるだけで、ぞっとします・・・
30. bobby2009 2009年11月25日 15:02
>日立に特融してAMDを買えばいい。
私が大学生の時に起きたIBM産業スパイ事件を思い出します。当時、米国内では米アムダールが IBM互換機を製造していました。
中略
AMDと技術提携しながらスパコン用CPUの開発を狙うとすれば、日立よりNECの方優れた選択ではないでしょうか。CPUの開発力も海外市場での競争力もNECの方が格段に高いと思われます。
西:私が副会長をしていたNEXGENはAMDと合併して、作っていたCPUはATHERONになりました。このATHEONを64ビットにしたのがOPTERONです。NEXGENはAMDと一緒になる前は、IBMにCPUの製造を頼んでいました。
私の論点は、何もしないとAMDはIBMに取られるのではないかということです。まあ、3年以内に結果がでると思います。
31. bobby2009 2009年11月25日 15:10
>これらの研究者はNECの撤退により、研究計画を頓挫させるわけにも行かず、ソースコードの書き直しを強いられています。国内最高峰の頭脳の、何という浪費でしょうか
単なる愚痴あるいは泣き言あるいはわがままですね。一般企業でも、古くなった業務システムを交換する時には、物凄いエネルギーを投入しています。しかし新しい設計のシステムを導入する事で、企業の経営効率が上がります。
科学者も同様です。より良いパフォーマンスや計算結果を得たければ、システムも開発言語も新しい設計のものに変えるべき。効率の良いプログラムの設計とコーディングは、計算機を使う科学者の重要な仕事のひとつであり、決して浪費ではありません。ウェブ・プログラマの開発言語は年々進化しています。
西:お客を無視したシステムエンジニアの発言です。でも、こういう人がバグありのプログラムを書いて、システム移行時にユーザーに迷惑をかけるのです。ユーザーは計算機科学者じゃあないのだから。大御所は今でもFORTRAN使ってるよ。
>西:お客を無視したシステムエンジニアの発言です。
「お客様は神様です」という言葉が、日本を短期的に良くし、長期的に悪くしました。何でも、お客の要求を実現する事が「良い事」でも「効率を上げる事」でもありません。
ユーザーはしばしば狭い視野で、自分を中心とした局所最適化されたソリューションを求めます。良きシステム屋は、短期的にはお客の不便が増しても、最終的にお客の求める最終目的(この場合はより速い計算プログラムを、より容易に作成し、より容易にメンテできる)により近づける全体最適化された提案をすべきだと考えています。
もし西氏が富士通のSPARC64の実力を信じ、成功を望んでいるのであれば、いままでIBMやクレイのスパコンを使っていたユーザーが富士通のスパコンへどんどん乗り換える事を望んでいるはずです。その場合、より速い富士通のスパコンを手にしたユーザーが、既存のプログラムをSPARC64へ適合させる為の作業は必須ではないでしょうか。あるいはその時に、新しいアーキテクチャーに適合したより高速な言語へプログラムを移植する事が無駄だと仰るのでしょうか?それを「お客を無視したシステムエンジニアの発言」と言われるのでしょうか?
アタマにきたのではっきり言っていいですか?
西さん、あんたの金でやれ。それなら誰も文句言わない。それほどビジネスとして成功する自信があるなら、金を集めてあなたが会社を興してアキバで買えるピザ箱サイズの10万円Sparcシステムを売ればいい。
誰もあなたの強がり、強弁を聞きたいんじゃない。純粋に議論したいのにヘリクツをこねて、喧嘩売って楽しいんですか?勝ち負けを決めたいなら弁論大会でも出て下さい。
>西:「おまけ」というのは間違っていませんか。
所詮おまけですが、何か?主たるライバルであろう彼らはHPC向けビジネスをメインでやってません。
>西:あなたが富士通の社員なら、自虐的なご発言を尊重します。富士通の社員でない私でも知っている富士通の歴史を見ると、富士通ほど、日本の会社として、日本のコンピューターに命がけで取り組んできて、生き延びている会社はありません。ちゃんと歴史をもう一度勉強してから、発言してください。
誰も富士通が何もコンピュータの世界で何もしていないと言ってません。私も昔世話になりましたから。
要は富士通にあなたの主張する「アキバで買えるピザ箱サイズで10万円Sparc」を実現させるリスクテイクができる経営者がいないと言いたいんです。話を逸らさないでください。
>西:あなたはCPUを作ったことがないから、そんなことが言えるのです。特許で訴えられたことがないから、AMDのパテントステイタスを過小評価するのです。直近のインテルとAMDの特許和解の詳細を読んでみてください。
ご立派な特許を持っても活用して儲けなければ無意味です。直近のクロスライセンスも独禁法がらみの問題を解決するついでに他の係争、未来の係争の種も解決しただけと解釈すべきじゃないんですかね。
>西:ビジネスやったことのない人の発言と認めます。
幸いにして私は会社を潰しかけたり、追い出されたりしたことはありませんのでまだわかりません。何が間違ってるのかはっきり書いてください。
>西:まったくピンぼけなコメントです。匿名での議論は、これ以上つづけることは、不毛です。ちゃんと名前を名乗って頂けるなら、徹底的にお話ししたいと思います。
どこがピンボケか書いてください。
どうして匿名の議論はダメなんですか?私はあなたの批判する某掲示板の様に罵倒も、誰かさんのしてるレッテル張りも一切してません。純粋に議論したいだけです。
どうせ無名な私の名前を出した所で話に箔がつくわけでも、金になるわけでもなんでもないんでね。意味ないんですよ。
>西:ただのCPUなら、大学院の研究でFPGAを使ってできるけど、高速のFPUとLOOK AHEADとBRANCH PREDICTIONとOUT OF ORDER EXECUTIONのあるスパコンに使えるCPUを作っているベンチャーの名前を教えてください。私は不勉強で聞いたことがありません。
ええ当然ないですね。
それでも税金にたかって売れもしない高度なCPUを創るより、8bit、16bitのマイコンでもビジネスを成り立たせている会社の方がずっと尊いですけどね。
西さん
>西:私が副会長をしていたNEXGENはAMDと合併して、作っていたCPUはATHERONになりました。
ホントですか?!
K6はNX686だったと記憶していますが、K7もNEXGENが作っていたんですか?
2. https://me.yahoo.co.jp/a/WgyH7r5lYpJYyaTL3MZeuKW_sU65rTE-#fc85b
2009年11月24日 01:18
西さん、前も書いたように無理です。
12. kazuhiko_nishi 2009年11月25日 11:42
西:何が無理なのか、はっきり表示して頂けませんか。
ライバルとなるx86、GPGPUそしてCell勢にとって他にメインの市場があって所詮HPCはおまけです。
西:「おまけ」というのは間違っていませんか。
所詮おまけですが、何か?
西:貴方は大変に失礼な人です。他社のビジネスを「オマケ」ないでしょう。富士通の人たちは、気分を悪くしてると思います。
主たるライバルであろう彼らはHPC向けビジネスをメインでやってません。
西:その部門の人たちは、そのビジネスをメインでやっています。貴方は小指はメインでないおまけだから、小指は詰めていいと言っているのと同じです。そんなの何か変です。
彼らは全く同じか派生版のコアをパソコン、ゲーム機、AV機器で売って儲けてます。企業体力があり、売ってる数がけた違いな彼らに価格競争を仕掛けても到底敵いません。
西:意味不明です。
そもそも富士通にそんな根性ありません。
西:あなたが富士通の社員なら、自虐的なご発言を尊重します。富士通の社員でない私でも知っている富士通の歴史を見ると、富士通ほど、日本の会社として、日本のコンピューターに命がけで取り組んできて、生き延びている会社はありません。ちゃんと歴史をもう一度勉強してから、発言してください。
誰も富士通が何もコンピュータの世界で何もしていないと言ってません。私も昔世話になりましたから。
西:「そもそも富士通にそんな根性ありません。」なんてどうして貴方が言えるのでしょうか。もし貴方が富士通の人なら、その言い分を認めるけど、そとの人なら、それは言い過ぎでしょう。世話になったことがあるなら、貴方は恩知らずです。
要は富士通にあなたの主張する「アキバで買えるピザ箱サイズで10万円Sparc」を実現させるリスクテイクができる経営者がいないと言いたいんです。話を逸らさないでください。
西:もし富士通にいるとしたら、そのピザの箱は大変値打ちのあるものだから、10万円ではなくて100万円であると言う人でしょう。しかし、それは過大評価だと思いますが。
IBMも大赤字垂れ流し続けてるAMDなんて買いませんよ。
西:あなたはCPUを作ったことがないから、そんなことが言えるのです。特許で訴えられたことがないから、AMDのパテントステイタスを過小評価するのです。直近のインテルとAMDの特許和解の詳細を読んでみてください。
ご立派な特許を持っても活用して儲けなければ無意味です。直近のクロスライセンスも独禁法がらみの問題を解決するついでに他の係争、未来の係争の種も解決しただけと解釈すべきじゃないんですかね。
西:「ついでに他の係争、未来の係争の種も解決しただけ」と言われましたが、それがどんなに意味のある大きなことか、お解りになりませんか?
前後関係は、富士通のIBMも大赤字垂れ流し続けてるAMDなんて買いませんよ。
西:赤字だからAMDは駄目、IBMも買わないと言う判断は、間違っています。
昔のx86互換チップが流行った時代ならともかく、今やintel一人勝ちのx86にビジネス上の意味があるかとはっきり言えばない。
西:それに「今やintel一人勝ちのx86」という認識は間違っています。64ビットはAMDの世界です。インテルも頑張ってるけど。
西:ビジネスやったことのない人の発言と認めます。
幸いにして私は会社を潰しかけたり、追い出されたりしたことはありませんのでまだわかりません。何が間違ってるのかはっきり書いてください。
ありうるとすれば本体にではなくファブ目当てでGlobal Foundriesでしょう。両社はプロセス技術を共同開発しているので微細化につれて設備投資が増大し続けているファブをまとめる効果は大きい。
西:まったくピンぼけなコメントです。匿名での議論は、これ以上つづけることは、不毛です。ちゃんと名前を名乗って頂けるなら、徹底的にお話ししたいと思います。
どこがピンボケか書いてください。
西:私が反論したところです。貴方の考えは、間違っています。論点もおかしい。
どうして匿名の議論はダメなんですか?
西:富士通のことを「根性無し」というなら、それは実名で言わなくてはなりません。そうすることができない貴方のホウが「根性無し」ではありませんか。
私はあなたの批判する某掲示板の様に罵倒も、誰かさんのしてるレッテル張りも一切してません。純粋に議論したいだけです。
西:純粋に議論したいだけの人が「富士通の根性無し」なんて言いませんよ。
どうせ無名な私の名前を出した所で話に箔がつくわけでも、金になるわけでもなんでもないんでね。意味ないんですよ。
西:有名か無名かを問わず、実名を出して話すということが、大切なのではありませんか。お金になることだけが意味あるなら、こんな書き込みは、一円の役にも立ちませんよ。なのに、なぜ、書き込まれるのですか???
あとCPU屋はベンチャーレベルまで入れれば日本にいくつもありますよ。わざわざ公金でやる必要もないです。
西:ただのCPUなら、大学院の研究でFPGAを使ってできるけど、高速のFPUと 中略 のあるスパコンに使えるCPUを作っているベンチャーの名前を教えてください。私は不勉強で聞いたことがありません。
ええ当然ないですね。
西:貴方は、CPU屋はベンチャーレベルまで入れれば日本にいくつもありますと言ったではありませんか
それでも税金にたかって売れもしない高度なCPUを創るより、8bit、16bitのマイコンでもビジネスを成り立たせている会社の方がずっと尊いですけどね。
西:それは貴方の主観です。8なんて35年前だし、16だって30年前です。私は嶋正利と一緒に、16,32ビットのCPUをつくり、NEXGENで586,686を作ったけど、大変でした。たしかに16も32にも、公金でする必要はないけれど、64ビットの高速のアークテクチュアのCPUは作るのが本当に大変で、動かないリスクも含めて、作りたいと考える会社に助成があっても、それは悪いことではないと思うのです。
小さなマイコンでビジネスしてる方が尊いなんて、ハイエンドのCPUやってる人は苦笑いするでしょう。
2009年11月25日 21:38
アタマにきたのではっきり言っていいですか?
西さん、あんたの金でやれ。それなら誰も文句言わない。それほどビジネスとして成功する自信があるなら、金を集めてあなたが会社を興してアキバで買えるピザ箱サイズの10万円Sparcシステムを売ればいい。
西:それに一番近いところにいるのは、残念ながら私ではなく、富士通です。
誰もあなたの強がり、強弁を聞きたいんじゃない。純粋に議論したいのにヘリクツをこねて、喧嘩売って楽しいんですか?
西:売ったのは貴方です。
勝ち負けを決めたいなら弁論大会でも出て下さい。
西:このAGORAがそうではないんでしょうか。
37. bobby2009 2009年11月25日 17:36
「お客様は神様です」という言葉が、日本を短期的に良くし、長期的に悪くしました。何でも、お客の要求を実現する事が「良い事」でも「効率を上げる事」でもありません。
ユーザーはしばしば狭い視野で、自分を中心とした局所最適化されたソリューションを求めます。良きシステム屋は、短期的にはお客の不便が増しても、最終的にお客の求める最終目的(この場合はより速い計算プログラムを、より容易に作成し、より容易にメンテできる)により近づける全体最適化された提案をすべきだと考えています。
西:昔のライブラリーを書き換えるのは、みんな嫌なのです。
もし西氏が富士通のSPARC64の実力を信じ、成功を望んでいるのであれば、いままでIBMやクレイのスパコンを使っていたユーザーが富士通のスパコンへどんどん乗り換える事を望んでいるはずです。その場合、より速い富士通のスパコンを手にしたユーザーが、既存のプログラムをSPARC64へ適合させる為の作業は必須ではないでしょうか。
西:それも必要です。
8. bakabakaweb
あるいはその時に、新しいアーキテクチャーに適合したより高速な言語へプログラムを移植する事が無駄だと仰るのでしょうか?
西:それも必要です。
それを「お客を無視したシステムエンジニアの発言」と言われるのでしょうか?
西:要は、どちらも必要だと言うことです。コンパチモードを提供する。そして、高速モードも提供する。これが基本のスタンスです。WINDOWS7のように・・・VISTAにはそれがなかったから、売れませんでした。
42. henachoco_e 2009年11月25日 23:27
西さん
>西:私が副会長をしていたNEXGENはAMDと合併して、作っていたCPUはATHERONになりました。
ホントですか?!
K6はNX686だったと記憶していますが、K7もNEXGENが作っていたんですか?
西:AMDのK5とNEXGENの作っていたとNX586は、NEXGENの勝ちでした。だからAMDとNEXGENは合併したのです。そのあと、私はAMD JAPANの特別顧問をしていました。合併の後、NEXGENの社長だったアティーク・ラザはAMDの社長になり、ATHERON、OPTERONを続々作っていきました。もちろん開発のコアはNEXGENの技術者でした。
>西:AMDのK5とNEXGENの作っていたとNX586は、NEXGENの勝ちでした。だからAMDとNEXGENは合併したのです。そのあと、私はAMD JAPANの特別顧問をしていました。合併の後、NEXGENの社長だったアティーク・ラザはAMDの社長になり、ATHERON、OPTERONを続々作っていきました。もちろん開発のコアはNEXGENの技術者でした。
”ATHERON、OPTERONを続々作っていきました。もちろん開発のコアはNEXGENの技術者でした。”
ということは、Athlon(K7)の開発の中心はNEXGEN出身のメンバーだったんですか?
当時も今も、K7はDirkMeyerを中心としたDEC出身のメンバーが中心になって開発した、ということで通ってると思ったんですが、実際には違っていたんですか?
53. henachoco_e 2009年11月27日 00:30
”ATHERON、OPTERONを続々作っていきました。もちろん開発のコアはNEXGENの技術者でした。”
ということは、Athlon(K7)の開発の中心はNEXGEN出身のメンバーだったんですか?
当時も今も、K7はDirkMeyerを中心としたDEC出身のメンバーが中心になって開発した、ということで通ってると思ったんですが、実際には違っていたんですか?
西:合併して、その後アスキーは株式を全株売り、副会長は辞めたので、開発の名前にはアクセスできなくなっていました。開発はAMDとNEXGENとのメンバーが主体です。スパコンの開発経験のある人しかあの仕事は出来ませんでした。DECの人はいましたが、管理職でだったと思います。ATHRONはNX686のFPUとGPUとバスを少し変えました。OPTERONは54ビットの汎用性を持たせ、メモリーバスとIOバスを分けました。これらもNEXGENのアイデアです。
>>単なる愚痴あるいは泣き言あるいはわがままですね。
この表現は穏当ではありませんでした。恐らくは私のコメントで不愉快な想いをされたkazuhiko_nishiさんに謝ります。
>西:昔のライブラリーを書き換えるのは、みんな嫌なのです。
社命あるいは責任者の決断でシステムが変更され、現場担当者の仕事が増えるのは、現場にとっては嫌なものです。しかし時代と共に技術が進歩している以上、システムの入れ替えでプログラムの移植や書き直しや発生する事は、組織全体の長期的な便益を考えればやむを得ません。
>西:要は、どちらも必要だと言うことです。コンパチモードを提供する。
32Bitから64Bitへの展開では、AMDの互換言語の路線は確かに上手くゆきました。コンシューマー向けでは、下位互換は必須かもしれません。しかし業務用途では、長期的に大きな弊害が生まれる事もしばしばです。
IBMのAS400は、System36の互換モードを用意した事で、10年以上もそのままのシステムを使い続けて袋小路に入り、気がついたらシステム全体が突然死を迎えたお客が多数発生したのではないかと考えています。
COBOL言語に執着した日本のソフト業界とユーザー企業では、いまさら新言語を習得できない熟年プログラマと、書き換えるのに膨大なエネルギーを要する既存システムが蓄積して隠れた社会問題と化しています。
55. bobby20092009年11月27日 11:57
>西:昔のライブラリーを書き換えるのは、みんな嫌なのです。
社命あるいは責任者の決断でシステムが変更され、現場担当者の仕事が増えるのは、現場にとっては嫌なものです。
西:それが仕事なのに・・・
しかし時代と共に技術が進歩している以上、システムの入れ替えでプログラムの移植や書き直しや発生する事は、組織全体の長期的な便益を考えればやむを得ません。
西:考えなくてはならない要素は、長期的な用件だけでなく、ノンストップとか、オンザフライとか、開発投資を引き伸ばすとか、いろいろあります。書き直しが全てではありません。
40億円の金融機関のシステム移行をやったことがありますが、書き直しは無理でした。何をしたのかというと、再リースして、コストを圧縮し、その範囲内で、サーバーシステムの開発を5年かけてしました。そういう方法が、いいと思いました。終わったときにはサーバーで全部動いていました。
56. bobby20092009年11月27日 12:14
>西:要は、どちらも必要だと言うことです。コンパチモードを提供する。
32Bitから64Bitへの展開では、AMDの互換言語の路線は確かに上手くゆきました。コンシューマー向けでは、下位互換は必須かもしれません。しかし業務用途では、長期的に大きな弊害が生まれる事もしばしばです。
IBMのAS400は、System36の互換モードを用意した事で、10年以上もそのままのシステムを使い続けて袋小路に入り、気がついたらシステム全体が突然死を迎えたお客が多数発生したのではないかと考えています。
西:それは、互換モードで時間を稼いでいる間にアップグレードするシナリオが必要だったのです。
COBOL言語に執着した日本のソフト業界とユーザー企業では、いまさら新言語を習得できない熟年プログラマと、
西:COBOLよりDBのほうが簡単なのにね
書き換えるのに膨大なエネルギーを要する既存システムが蓄積して隠れた社会問題と化しています。
西:データーベースとCOBOLの並行運転の手法は、実際に、ある金融機関でやってみましたが、上手くいきました。要は、移行シナリオつきのシステム設計が必要です。
落ち着いたようなので、ひとつ。
> 私は嶋正利と一緒に、16,32ビットのCPUをつくり、
VMテクノロジですよね。
情報がネット上にほとんど残ってないので、いろいろ興味があったりするのですが。
(HPC)コンピュータを国産でまかなう可能性として、ありえたと思うラインのひとつに、x86互換プロセッサの国産という路線があったのではないかと思うのですが、当事者だった西さんとしてどうでしょうか?
>x86互換プロセッサの国産という路線があったのではないかと思うのですが
歴史にもしもはない、という事をさて置き、NECがx86互換CPUを止めた理由が知りたいものです。
とはいえ、世界市場を持つIntelと、国内市場のみのNECでは、量産効果という点から見ても結局勝ち目はなかった可能性が高いかもしれません。
59. http://www.hatena.ne.jp/metanest/ 2009年11月29日 13:41
VMテクノロジですよね。情報がネット上にほとんど残ってないので、いろいろ興味があったりするのですが。(HPC)コンピュータを国産でまかなう可能性として、ありえたと思うラインのひとつに、x86互換プロセッサの国産という路線があったのではないかと思うのですが、当事者だった西さんとしてどうでしょうか?
VMTはインテル互換は作ることが出来ましたが、NEXGENのようにインテルより早いマイクロプロセッサは作ることが出来ませんでした。やはり、out of order execution,branch prediction,multi level casheなどの優れた発想はアメリカのスパコンの人たちが持っていたものです。あと、NEXGENですごいと思ったのは、回路のシミュレーションの技術でした。当時でNX686のためにSUNを150台使っていました。これがなかったらATHRONは出来なかったと思います。VMTとNEXGENで8,16,32,64と作ってみて、次の課題はやはり超並列プロセッサであると思っています。