「日本未来の党」は秘密結社か?ボス支配か?― 許せない、嘉田代表の「小沢新党にならない仕組みを埋め込む」発言!

北村 隆司

「日本未来の党」の設立を総務相に届け出た同党代表の嘉田滋賀県知事は、自民党などから「実態は小沢新党だ」と批判されていると聞き、「そうならないように、女性や若者などの声を反映できるような仕組みを党の中に埋め込んでいく」と語ったと言う。

私はこの発言を看過する訳にはいかない。


先進国である限り、公的な責任を持つ組織は例え私企業でも、「透明性」の維持が不可欠である事は、オリンパス事件で痛いほど学んだ筈である。

ましてや、国の将来の道を示す立場にある公党の代表が、自党の指導的人物を特定して、その人物の影響力を排除したり、隠したりする仕組みを設けると公言する神経は理解を超える。

「嘉田知事が、小沢氏のイメージの悪さを気にしていた」と報道されたが「小沢隠し」の「仕組み」で悪いイメージを隠す心算なら、とんでもない事である。

しかもその仕組みは一般国民と「女性と若者」を区別する仕組みとも聞こえ、暗に小沢氏が「女性と若者に評判が悪い」と言う事を前提にしているとも考えられる。

これは小沢氏には失礼であり、「巨額な損を表に出さない仕組みを埋め込んだ」オリンパスより悪質である。

権謀術数の巣窟として国民の非難を浴び続けた自民党の派閥の領袖達でも、「仕組みをして埋め込む」と公言する程の非常識者はいなかった。

政党とは言っても個人の集まりだから、法律に触れない限り党内にどんな仕組みをするのも勝手だが、今の日本にはそんな仕組みで党を運営する政党は必要ない。

この発言は内容の重大さからして、「失言」だとか「真意が伝わらなかった」などと言う言い訳は通じない。

今回「日本未来の党」に合流した前議員には、党内民主主義を求めて前に所属していた政党を離れた人が多い。

合流したばかりの今こそ、「党の透明性を否定し、党内民主主義の存在も認めない」嘉田代表の辞任を求めることで、自分達の政治理念が不動である事を国民に示して欲しい。

2012年11月29日
北村 隆司