今年のスーパーボウル、「多様性」を象徴

安田 佐和子

いよいよ2月2日(日本時間の3日朝)に、スーパーボウルの火蓋が切って落とされます。こちらでご紹介した通り、今年は優勝から遠ざかっていたカードの対決とあって、チケット価格がうなぎのぼり。新型コロナウイルス肺炎で業績ガタ落ちリスクに直面する航空会社にとって恵みの雨となっており、中国主要都市への運航停止を削減したユナイテッド航空は、開催地マイアミ行きを増便させました。

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それはともかく、今年のスーパーボウルは2020年にふさわしい「多様性」を象徴するイベントとなることは間違いありません。そもそも、人気急上昇中のクオーターバック、パトリック・マホームズ選手率いるカンザスシティ・チーフスのが優勝すれば、同選手は人種の観点から歴史に名を刻みます。

それだけではありません。

(出所:Jonathan Moreau/Flickr)

今年は、ハーフタイム・ショーの顔ぶれが画期的なのです。スーパーボウルで初めて、女性2人がヘッドライナ―を飾ることになりました。その女性陣とはジェニファー・ロペスとシャキーラで、2人にとっても初めての快挙に。しかも、ジェニファーはプエルトリコ人、シャキーラはコロンビア人と、2人もラテン系女性で、それぞれの国出身者としても初なんですよ。ファンを含め保守的で知られるNFLも思い切ったものです。♯Metooなど、多様性を求める社会的な運動が効いて初めて尽くしとなったのでしょうか。

この2人、別の観点でも大いに注目したい。ジェニファーはジャネット・ジャクソンの1993年の名曲”That’s The Way Love Goesa”のミュージック・ビデオに出演するように芸歴が長く、御年50歳なんですね。米国では「40 is the new 20」という言葉がありますが、さしづめ50歳は新しい30歳といったところなんでしょう。

シャキーラもその愛くるしい笑顔と2人の子持ちとは思えない妖艶なボディをもって42歳ですから、奇跡としかいいようがありません。同じ女性として、お2人のたゆまぬ努力に脱帽です。

ちなみにジェニファ―(左)も双子のママ、婚約者は元NYヤンキースのアレックス・ロドリゲスで、2人そろってプエルトリコ人であり、共にブロンクス出身です。シャキーラ(右)のご主人は、10歳年下のスペイン人サッカー選手ジェラール・ピケ。何とシャキーラ夫婦は2人とも2月2日生まれですから、スーパーボウル開催日にバースデーを迎えます。

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(出所:Jennifer Lopez/Instagram)

まさに2020年、新たな10年へ向かって開催されるスーパーボウルにふさわしい。チーフスのクオーターバックやラテン系歌姫2人がどのようなパフォーマンスを披露するのか、今から楽しみです!


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2020年1月31日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。