スーパーボウル2020:アンダードッグの一戦、チケット価格は高騰

新型肺炎に震撼する世間をよそ目に、アメリカ人は今週日曜(日本時間は2月3日の午前中)に火蓋が切って落とされるスーパーボウルに向け熱気が高まっています。

(カバー写真:Mike Mozart/Flickr)

今年のスーパーボウルは、カンザスシティ・チーフスVSサンフランシスコ49ers。フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムを舞台に繰り広げられます。今年はNFLの王者であり、チームを6度の優勝に導いたニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディ選手から、グッズ売上高トップの座を奪ったチーフスのパトリック・マホームズ選手が登場するとあって、注目度は抜群。チーフスのオンラインストアでもマホームズ選手の売上高は前年比30%増ですから、チームの躍進と共に同選手の人気急上昇ぶりが伺えます。

マホームズ選手は、黒人系の父親と英国・ドイツ系の母親をもつミックス。仮に優勝すれば、黒人系クオーターバックとして史上3人目に。

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(出所:Gracie Butler/Flickr)

チケット価格も、うなぎのぼり。今年はNFLの公式パートナーである販売会社チケットマスターの平均価格が8,940ドルと、少なくとも2016年以降で最高なんです。チケット会社ティックピックのCEOいわく、通常は対戦カードが決定してから日が経つにつれ値下がりする傾向が強いものの、今回は逆を行く展開なんだとか。理由は簡単で、両チームともアンダードッグ、つまり勝利にスーパーボウルの常連ではないのですよ。

49ersは1994年に優勝してからツキに見放され、2013年にスーパーボウル進出を遂げたものの、敗北を喫していました。チーフスに至っては、1970年にスーパーボウルを制してから、一度も勝利していません。これでは、熱心なファンに加え珍しい対戦チームの戦いを一目見ようと、人々が詰めかけるはずです。新型肺炎の不安もどこ吹く風ですね。

チケット価格、二次市流通市場でもご覧の通り。

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(出所:ticketiQ

さて、こちらで指摘させて頂いたように、スーパーボウルには米大統領選をめぐるアノマリーがございます。アメリカン・フットボール・カンファレンス(AFC)に属するチームはチーフスで、ナショナル・フットボール・カンファレンス(NFC)に属するチームは49ers。皆様は、どちらを応援するのでしょうか?2月3日のアイオワ州党員集会と合わせ、米国から目が離せません。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2020年1月30日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。