セミナーや講演会では終了後にアンケートを取って、内容に関する満足度を調べることがあります。一般的な傾向ですが、無料のセミナーと有料のセミナーでは無料のセミナーの方が不満を書いている人が多く、高額のセミナーになるとほとんどそのような意見が無くなり満足度が向上します。これはナゼでしょうか?
セミナーの参加費用と満足度が比例する理由について、私なりの3つの仮説を立ててみました。
仮説1 無料のセミナーはやはり質が悪いので、内容に満足しない人が多い
無料の場合は「安かろう悪かろう」で価格に見合った品質だから満足度が下がるという仮説ですが、必ずしもそうは思いません。無料であっても例えば世界の資産運用フェアなどは、半年程度の時間をかけて、コンテンツを練り上げ、1000人以上の方のお申込みを継続して受け付けています。無料であっても質が伴わなければ、継続して開催することは出来ず、結局人が集まりません。
仮説2 有料のセミナーになると参加者が真剣になるので結果的に得るものが多くなり満足度が高まる
有料のセミナーには真剣な人が集まるのは事実だと思います。無料の場合は、取り敢えず申し込むという方も多く、当日の出席率も低くなります。遅刻してやってきたり、途中で退室してしまうようなあまりやる気を感じられない人もいます。小規模のセミナーでは、他の参加者のモチベーションも満足度に影響します。隣でスマホをずっと見ているやる気のない参加者がいるより、真剣にメモを取りながら積極的に質問する人がいる方が、気持ちよく受講でき、効果も高くなります。
仮説3 有料のセミナーに参加する人は、ネガティブな人が少なく、プラス面を評価するポジティブな人が多い
実は私がこの仮説を一番支持しています。有料のセミナーに来る人は前向きな人が多いのです。特に高額のセミナーになってくると、その傾向が強まるように感じます。内容のアラ探しをする人はおらず、むしろ良い面に目を向けて、主催者と同じ方向で参加してくれる。このような人たちが数多く集まってくると、さらに会場の雰囲気も明るくなり、主催者も良い内容を提供するという好循環が実現するのです。
3つの仮説の他にも理由はありそうですが、私は仮説2と仮説3が当てはまるのではないかと思っています。
資産デザイン研究所の主催するセミナー、フェアも無料から有料まで様々ですが、少人数で無料のセミナーを開催することはほとんどありません。少人数開催の場合、やる気のある方を中心に集まってもらい、その結果として満足度を高めて欲しいと思うからです。
セミナーとは主催者の企画運営能力でクオリティが変わってきますが、参加者の構成によってもその結果は大きく変わるというのが私のセミナー講師歴18年の実感です。
※写真は3年前の丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラス
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年2月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。