岸田内閣閣僚人事の不発と経済政策への不安:支持率4割~5割台の衝撃

岸田内閣に「ご祝儀」なし。閣僚人事の不発と経済政策への不安で、発足支持率4割~5割台の衝撃

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本日は弾丸スケジュールで「日本維新の会 全国キャラバンin 沖縄」へ。衆院選前は最後のキャラバンになりますね。

岸田首相と閣僚のみなさん 首相官邸HPより

昨年からスタートし、解散総選挙までに47都道府県のすべてを遊説するという壮大な企画でしたが、コロナでたびたび中断を余儀なくされ、結局回れたのはトータルで16都府県…かな。

公示日までいよいよ残り2週間弱、一日一日を無駄にせぬよう、政策の研磨と党勢拡大に努めていきたいと思います。

そんな中で本日は、複数社で岸田内閣発足後初となる世論調査が発表され、内閣支持率はすべて4割台~5割台という衝撃の結果となりました。

もっとも低い数値で朝日新聞の45%(2001年以降で最低)、高い数値でも日経新聞の59%に留まりました。

発足直後はいわゆる「ご祝儀相場」で6割超えは珍しくなく、7割超えも期待されていた中で、これは低調なスタートでありおそらく最高潮であると考えて良いでしょう。

支持率が伸びなかったのは、河野太郎さんや高市早苗さんに比べて穏健な岸田総理のキャラクターに加えて、党幹部・閣僚人事と経済政策にあると私は考えています。

発表された閣僚(国務大臣)は、玄人の我々から見ると「お!」と目を引く人事もありますが、一般の有権者から見れば知名度が必ずしも高いとは言えない、かなり地味なメンバーになっていると言わざるを得ないでしょう。

いわゆる「普通の国民」が期待していた、小泉進次郎に石破茂、河野太郎や高市早苗が並ぶという「オールスター人事」からは程遠い状態です。

実務としてはそれが悪いわけではまったくないのですが、こと選挙に対しては不利に働くことは否めないでしょう。

これに先立ち、党幹部人事では古い政治家の代名詞であり、金銭疑惑が払拭されていない甘利明代議士を幹事長に据えたのですから、有権者の間では一気に目新しさが失われ期待がしぼんだ可能性があります。

加えて経済政策も、「新自由主義からの脱却」という謎のキャッチフレーズの元、とうてい経済成長が望めなさそうな政策メニューが並んでいます。

とりわけ総裁選ではあれだけ「積極財政」をPRしておきながら、金融所得課税の見直しという強めの増税をあっけらかんと打ち出すのは、いくらなんでも悪手過ぎませんかね…という印象です。

金融所得課税見直し「選択肢の一つ」 首相が検討明言
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA04BN60U1A001C2000000/

マスコミが周辺取材で書いただけならまだしも、どうして自ら「検討する」などと言ってしまうのか…経済が回復軌道に乗るまで待てないのか。。

案の定、金融マーケットも(まあ海外要素もありましょうが)マイナス方向に反応しており、いきなり「配分」するための成長の果実を失いつつあります。

基本的に発足当時の支持率がピークとなりますから、岸田内閣の数値はこれが上限。

ここからは政策論争で追い詰められるのはもちろん、マスコミもゴシップネタを次々と放ってくるでしょうから、選挙戦術としては日程前倒しはやはり正解だったのでしょう。

ただ、このまま逃げ切りを許すわけには行きません。

ここ数日ウォッチしていましたが、やはり岸田内閣の経済政策はかなり危ういです。

改革による成長を成し遂げられる対案をぶつけて、正面から政策論争に臨んでまいりたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年10月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。