大阪府市の副首都推進会議は全面公開&即日資料アップ

上山 信一
今日は、大阪府市が合同主催する副首都推進会議。

この会議では知事と市長の両方が出席され、大阪が副首都になるための条件整備を討議する。
今日は中間まとめの前の第5回会議。中間まとめの方向性として、わたしは以下の図を出した。

すなわち、

①危機管理の視点から、東京以外に首都機能を担える拠点都市が必要
②それに最もふさわしいのは大阪である(西日本の拠点性)
③しかし、今の大阪にはわずかに足りないものがある。例えば関西空港は24時間稼働の国際空港だがアクセス鉄道が遅い。消防や大学が府市に分かれており、非効率。統合して機能強化が必要。
④その他足りないハード、ソフトのインフラがまだまだある

この③④に関連して、今日は府立大学と市立大学を統合再編してできる新大学の構想の具体案を出した。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/27077/00224788/shiryo3.pdf

目玉は、シンクタンク機能と技術インキュベーション機能。

前者は特に、パブリックヘルス、スマートシティの分野で。後者はバイオエンジニアリング、データマネジメントが中心。いずれも横文字だが、全国最大の公立大学として大阪府市、企業と連携すれば従来の大学にはない強みが発揮できる分野である。

今回の分析も府市と両大学、そして外部委員が合同調査をしてまとめた。資料はマッキンゼー方式である。

大阪府市の情報公開は、オンブズマン調査で全国一位だけあって、その日のうちに会議資料がアップされてる。会議は当然公開でネットでも中継された。


編集部より:このブログは慶應義塾大学総合政策学部教授、上山信一氏のブログ、2016年8月23日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた上山氏に感謝いたします。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、上山氏のブログ「見えないものを見よう」をご覧ください。