自公過半数割れも立民伸びず:石破首相は続投意向、野田代表「大連立ありえない」

20日に投開票が行われた参議院選挙で、自民・公明の与党は大幅に議席を減らし、石破首相が勝敗ラインとした「非改選を含めた過半数=50議席」の獲得に届かないことが確実となりました。これにより、衆議院に続いて参議院でも過半数割れとなり、自民党結党以来初めて、与党が衆参両院で少数派となる異例の事態となりました。

現時点で、自民党は過去最低を更新する38議席にとどまり、公示前から14議席減、公明党も8議席と6議席減らし、与党合計は44議席にとどまりました。石破首相の進退問題が浮上しており、翌21日に公明党の斉藤代表との会談と記者会見が予定されています。選挙区残り2議席、比例区2議席になっています。

与党の責任を強く訴える石破首相 自民党HPより

石破総理大臣は、参院選の結果を「厳しい情勢」と受け止めつつも、自民党が比較第1党である責任を重く見て、総理大臣を続投する意向を示しました。21日には自民党の臨時役員会で続投を伝え、公明党との党首会談で連立継続を確認する予定です。

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野党側は概ね躍進し、国民民主党が13議席増の17議席、参政党が12議席増の13議席、維新が2議席増の7議席、れいわ新選組が1議席増の3議席となりました。一方、立憲民主党は1議席減の21議席、共産党は議席を減らし3議席にとどまりました。なお、立憲の野田代表は自公との大連立の可能性を明確に否定しています。

今回の選挙結果は、減税を掲げるポピュリズム政党の躍進という民意の反映ともいえますが、財政悪化やインフレ進行のリスクも指摘されています。

石破首相は2024年の衆院選に続く国政選挙での2連敗となり、通常であれば退陣が見込まれますが、続投を表明しています。「石破降ろし」の動きも強まりつつあります。高市早苗氏は応援演説で「自民党の背骨を入れ直す」と発言し、辞任を促す姿勢を示しました。

https://twitter.com/arare201703j/status/1946887095320228061

石破氏が退陣した場合、臨時国会の日程再調整が必要となる見通しで、「ポスト石破」として岸田前首相の再登板、高市氏、林官房長官、小林元経済安保相、加藤財務相らの名前が取り沙汰されています。

また、国会運営には野党の協力が不可欠となり、国民民主党を加えた「自公国連立」構想や「玉木首相」案も浮上しています。今後、麻生氏、岸田氏、森山氏、玉木氏らの動きや、立憲民主党による内閣不信任案提出の可能性など、見通しはよくありません。