ジェフリー・エプスタインの犯罪に関する様々な証拠文書300万余りがアメリカ司法省によって公開されたことでイギリスでも大騒ぎになっており、今世紀最大のスキャンダルになるのではないかと言われています。
日本では若干伝わりにくいのですが、イギリスでこの件がとにかく大騒ぎになっているのは王室が絡んでいるからです。
2025年12月9日発売の私の最新書籍である『世界のニュースを日本人は何も知らない7』でも王室ネタを取り上げておりますが、今回はその騒ぎのレベルが違います。
今回、チャールズの弟であるアンドリュー王子は、国王の私有地サンドリンガムの邸宅で逮捕され、連行のうえ写真撮影と指紋採取を受けました。
アンドリュー王子は実はかねてよりエプスタインとの関係性がよく知られており、犠牲者の1人である女性にフロリダで性虐待の件で訴訟を起こされており、エリザベス女王がなんと24億円余りを女性が行っていた性虐待に関する団体に寄付をすることで和解になっています。

アンドリュー・マウントバッテン=ウィンザー王子
しかし今回の新たなドキュメントの公開で明らかになったのが、アンドリュー王子とエプスタインは自身が証言していた以上に親密な関係で、この女性以外にも様々な余罪があり、エプスタインのプライベートジェットである「ロリータエクスプレス」で他2名の女性をイギリスに連れてきて性交していたということが疑われていたからです。
しかもそれが女子高生の年齢だったので、はっきり言うと児童虐待じゃないかというふうに言われているのです。
ここでは未成年に対する性行為は日本よりもはるかに厳しいですから、王子様の暴れん坊では済まない状況になっています。
しかし今回特に論争になっているのが、性虐待のところではなく金が絡む部分です。
イギリスのメディアでは朝7時台から延々とアンドリュー王子と金の話をやっています。
さすがイギリスという感じですね。金が絡むと人々の怒りがヒートアップします。
アンドリュー王子は貿易特使としてイギリスの通商代表をやっていたのですがその際にエプスタインにイギリスの通商の秘密をガンガン漏らしてしまっていたというのです。
そしてそういう秘密を使ってエプスタインとか友達が大儲けしていたらしく、イギリスの有権者が我々の税金を使って性犯罪者とかその他の金持ちを儲けさせて何しとんじゃ貴様は、と激怒しているのです。
我々の税金は王室に使われているが、そういうことをやるためにお前らに金を払っているんじゃないということで、チャールズ王が一般の人の前に現れた際に叫ぶ人までいました。
しかも王室はどうもアンドリュー王子の件を知っていたらしく、10年以上にわたって隠し続け、しかもジャーナリストを脅していたという情報まで出てきているので、このまま収拾がつかないのであれば王室が解体されるのではないかというレベルの騒ぎになっています。
王室の専門家の人々はチャールズ王は一刻も早く国民に対して謝罪と弁明をし、アンドリュー王子をさっさと海外に追い出すか僻地に幽閉するべきだという声が出ておりますが、王室側の動きは大変遅く、まだあの馬鹿な弟をかばっているのかと非難がさらに激化しています。
イギリス王室のこのような状況を見ますと、わが国の皇室は大変真面目で品位も高く、本当に日本国民は恵まれているなぁというふうに思います。
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世界のニュースを日本人は何も知らない7 フェイクだらけの時代に揺らぐ常識









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