私が監修した『今こそ知りたい創価学会と公明党』(TJMOOK)という本が先週発売になった。
12月に緊急企画を出版社から持ち込まれ、公明党の存続を前提に作り始めたら、急に新党ということになったので、内容は新党を踏まえたものになり、総選挙の結果まで含めているのだが、タイトルだけはいちど登録されてしまうと変えられないのでこうなった。幸い、表紙は新党対応になっている。

公明党・斉藤鉄夫代表立憲民主党・野田佳彦代表 立憲民主党HPより
買った人から選挙の前に出してほしかったと惜しがられているが、仕方ない。
私は選挙の結果は残念だが、元の枠組みで戦ってもよかったとも考えられないし、じっくり互いの力の相乗効果を発揮させれば十分に政権を狙える枠組みだといまも思っている。
ここでは、この本の序文をもとに私が思うところを申し上げたい。
「生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義」を理念として、「生活者ファースト」「日本の平和を守る人間中心の社会実現」をめざした、中道主義を掲げて立党した「中道改革連合」だったが、抜き打ち解散で準備ができず、高市首相を支持する世論の風に吹き飛ばされて総選挙では惨敗した。
自公両党は民主党政権(2009~12年)の誕生という「風雪に耐え抜き」(安倍元首相の言葉)、26年間も協力を維持した。持ち味の違う両党だが、公明党は自民党がタカ派に傾くことにブレーキ役となったり、ともすれば忘れられがちな弱者への配慮などの徹底に持ち味を発揮して名コンビであった。
しかし、公明党の支持者から見れば、補完的な存在である限界を感じ、公明党が掲げてきた「中道政治」「生活者重視」の理念を十分に体現できないと隔靴掻痒ではあった。もとより、政党間の提携は永遠に続くものではない。自公の四半世紀を超える連帯はむしろ例外的なものだ。なぜ、これほど長いあいだ自公連携が続いたかと言えば、政権を代替しうる野党勢力が育たなかったことが主因ともいえる。
野党が冷戦時代的な左寄りの路線から脱却するなら、中道の旗印のもとに公明党も参加し、保守政党としての自民党と並ぶ二大政党として、政権をいつでも交代で担える中道政党に公明党が参加するということは理にかなったものであった。
トランプ旋風に悪乗りした高市首相との決別ということで、未熟児のように中道政党が誕生し、政界の荒波のなかで試練を迎えているのが現状だが、目指すところが間違っているとは思えず、臥薪嘗胆のなかから未来を切り開いていくことを期待したい。
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【目次】
序章 公明党と新党の今後を展望する
第1章 日本人が知らない巨大教団の実像
第2章 仏教史からひもとく創価学会の歴史
第3章 公明党とは何か
第4章 現代史からひもとく公明党60年史
終章 創価学会と公明党の未来








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