ソーシャルメディアで中高生のリアルな抗争「スクール・ウォーズ」が勃発!

イギリスだけではなく、他の先進国でもここ最近、16歳以下に対してソーシャルメディアの使用を禁止するという流れが出てきています。すでに法律で使用が禁止されている国もあります。

使用の禁止は表現の自由の観点から行き過ぎではないかという意見もあるのですが、日本以外の先進国では青少年に対してソーシャルメディアが及ぼす問題がかなり深刻な状況になってきています。

最近とくに大問題になったのが、TikTokが発祥の「スクール・ウォーズ」という事件です。

これはまさに文字通り「学校戦争」でありますが、日本の昔放送されていたドラマとは関係がありません。

TikTokやSnapchatで各学校を対象に、なんと青チームと赤チームに分けて抗争をしろと言う宣伝が出回ったのです。

ソーシャルメディア上で「赤対青」の学校戦争が計画されていたという

しかも、なんと抗争をする際には、敵対する学校と戦え、戦う際にはハサミやナイフなどを使用するべきだと明記してあったので、それを鵜呑みにした生徒が本当に喧嘩を始めてしまったのです。

【参考リンク】「ロンドン・スクール・ウォーズ」で警察が新たな解散命令、TikTokとSnapchatが「赤対青」で反応 My London

Police issue new dispersal order as TikTok and Snapchat respond to 'school wars'
Social media sites say they are proactively removing content which promotes violence

一体誰がこんな投稿を始めたのかはわかっていません。

紛争を先導する投稿が凄まじい速さで広がったために、各学校では子供がスマートフォンでこの通知を見ているかいないか、親がチェックをしてくださいという注意が出回りました。私の子供の学校からも注意が来ました。

さらに注意深い保護者は登下校を徒歩ではなく、車にしたり、いつもは子供だけで通学している中学生以上でも送り迎えをするようにしました。

さらにこの騒動では、「2014年反社会行動、犯罪、警察法」(Anti-social Behaviour, Crime and Policing Act 2014)第35条により、この騒動が起きている地域の10歳以上の生徒を警察が強制的に移動させるべきだという命令が出てしまったほどなのです。

この警察の指導に従わない生徒や大人は刑事罰に問われます。

ちなみに、この法律の第35条はイギリスで非常によく知られていて、地域で何か問題があると「今日は35条が出た」とか「今日は35条だ」と言うことを一般の人が普通に会話しています。

うちの家人に聞いたところ、それは昔から当たり前のことで、そんなことも知らないのかと言うのです。

つまり、イギリスというのは、普段から特定地域や年齢層の戒厳令のようなことが可能になっているということです。そしてそれが実際に発動されるのです。

実はこれが発動されるのは今回だけではなく、若年層の反社会的行動が大きくなると割とよく出されます。

例えば、中高生が銃で抗争をしたり、ナタで殺し合いをしたりすると、この命令が出て、その地域から小学生を含めた学生や若い人が強制的に移動させられます。

georgeclerk/iStock

日本では考えられないようなことですが、イギリスは非常に治安が悪く、特にその原因の1つになっているのが若年層による暴力行動なので、このような法律や警察による強制力が必要なわけです。

そしてその暴力というのが日本では全く想像できないレベルで、例えば先ほども書いたように、中学生が銃で敵対相手を射殺してしまうとか、ナタで頭をかち割ってしまうと言うレベルです。

小中高生による銃の集団襲撃とか、暴動への参加というのも珍しくありません。

こんなことを書いても、日本の方々は全く信用してくださらないのですが、これは事実です。

イギリスは日本人よりはるかに格差が大きく、外国人も多く、大変多様な国ではありますが、多様になればなるほど、暴力や犯罪の価値観も様々なので、このような事件が起きるわけです。

さらに今や子供たちはテレビや雑誌や新聞は見ておらず、情報の多くをスマートフォンから得ています。

仮にイギリスのこの事件のように、ソーシャルメディアで暴力や犯罪を助長する投稿が出現し、それが拡散された場合、日本で同じことは起きないとは言いきれません。

現在イギリスを始め、他の先進国で16歳以下に対するソーシャルメディアの使用を禁止する法案が、次々に可決されているのは、こういった背景があることも、日本の方にはご理解いただくべきでしょう。

日本の警察や法務省も、多様化した場合に、どんな犯罪が増えるかということを、イギリスや欧州をよく研究して検討していただきたいものです。

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コメント

  1. 早川蒼真 より:

    >> 日本では考えられないようなことですが、イギリスは非常に治安が悪く、特にその原因の1つになっているのが若年層による暴力行動なので、このような法律や警察による強制力が必要なわけです。
    >> そしてその暴力というのが日本では全く想像できないレベルで、例えば先ほども書いたように、中学生が銃で敵対相手を射殺してしまうとか、ナタで頭をかち割ってしまうと言うレベルです。
    >> 小中高生による銃の集団襲撃とか、暴動への参加というのも珍しくありません。
    >> こんなことを書いても、日本の方々は全く信用してくださらないのですが、これは事実です。

    日本もハロウィンに渋谷で若者が自動車ひっくり返したとかあるが、レベルが違いますね

    ## 2011年イングランド暴動
    2011年8月、ロンドン北部トッテナムでマーク・ダガン射殺への抗議デモに端を発した暴動がロンドン市内外に拡大し、各地で
    略奪・放火・衝突が連鎖しました。5人が死亡、3,000人以上が逮捕される事態となりました。

    ## ダミローラ・テイラー殺害事件
    2000年11月、ロンドン南部でナイジェリア系の10歳少年ダミローラ・テイラー君が通りで刺されて死亡しました。
    この事件では、当時12歳と13歳だったダニー・プレディとリッキー・プレディの兄弟が過失致死罪で有罪判決を受けました。
    ふたりはそれぞれ8年の拘禁刑になりました。

    ## リース・ジョーンズ射殺事件
    2007年8月22日、リヴァプールで11歳のリース・ジョーンズ君が組織的ギャング「クロクステス・クルー」の16歳Sean Mercer(当時)が誤射した銃撃により死亡しました。
    実行犯のショーン・マーサーはMercerは殺人罪で有罪となり、終身刑(最低22年)が宣告されました。

    ## サウスポート刺傷事件
    2024年7月29日、マージーサイド州サウスポートの子供向けダンス教室で、17歳のアクセル・ルダクバナが襲撃し、女児3人が死亡、他にも多数が負傷しました。
    ルダクバナは刃渡り約20cmの包丁で計11人を刺し、一斉襲撃はわずか数十秒で惨事となりました。
    裁判でルダクバナには終身刑(最低52年)が言い渡されました。

    ## ブリアンナ・ゲイ殺害事件
    2023年2月11日、イングランド北西部ウォーリントン郊外の公園で、16歳のトランスジェンダー少女ブリアンナ・ゲイさんが
    スカーレット・ジェンキンソンとエディ・ラトクリフに28回も刺されて殺害される事件が起きました。
    加害者2名は2024年2月、最低22年と20年の終身刑が言い渡されました。