私が監修した『今こそ知りたい創価学会と公明党』(TJMOOK)という本をもとに、先に『「中道改革連合の将来は明るい」と今あえて言う理由』という記事を書いたが、現実には、来年の統一地方選挙を前に公明党が合流せずに独自に戦うと言っている。これはどういうことなのだろうか、解説したい。

かつて、新進党に公明党が完全に合流できず、新進党が空中分解したのも、結局は新進党に合流した新生党、民社党などの地方組織が弱く、公明党はそれらの党を助けることができるが、逆はほとんど期待できず意味がないということだった。
今回も同じことが繰り返されている。ただ、前回と違って、それはあらかじめ予想されたことであって、むしろ焦らず慎重に事が進められているのだと思う。

2月17日、国会内で中道改革連合の小川淳也代表、公明党の竹谷とし子代表と会談する水岡俊一代表立憲民主党代表 立憲民主HPより
立憲民主党と公明党では、国会議員の数では立憲民主党の方が多い。しかし、党員や地方議員の数では公明党の方が多い。

党員の数でいえば、公明党は40万人だが立憲民主党は12万人である。仮にこれがすべて中道改革連合に入党して代表選挙などをしたら、公明党出身、あるいは推す候補者が自動的に代表になる。だから代表選挙の仕組みを決めるのも大変なのだ。
また、地方議員の数を見ると、総務省がまとめた平成6年末の数字では、都道府県議については立民231、公明208でほぼ拮抗しているものの、市区町村議員では公明が2647人で自民党の2098を上回る第一党だが、立民は730名である。
こういうこともあって、今回の総選挙でも、立民党からの立候補者は、労組出身者以外の小選挙区候補者については、選挙は負けたが、ポスター貼りなど、これまで告示日に貼ることすら苦労していたのが、今回は公明党の協力で2時間で貼り終えたと感謝している。また演説会などでも、集会にこれまで見たこともないほどの人が集まったり、応援に来る地方議員は公明党の議員が圧倒的だったことが多く、公明党の協力についての不満は意外なほど小さい。
つまるところ、この非対称性をどう克服するかが問題なのだ。公明党は立民に協力できるし、実際にしている。しかし逆はほとんどないというのでは、比例の名簿で公明優先にするしかない。ここはまず、立民の議員は支持者が公明党を応援したり感謝したりするという立場を明確化して、何らかの形で貢献するしかあるまい。
さらに困ったことに、衆議院の選挙では、公明党の28人の候補者を優先するということになった。計算上は数名分の議席を公明に比例で譲る代わりに、小選挙区で20~30余計に当選できるはずだったが、立民が無党派層の支持を失ったので生かせなかったということだ。左派の候補者を失ったとみるのは誤りだ。なぜなら社民党、れいわ、共産党が伸びたわけではないからだ。
仮に早期に総選挙をしたらどうするかはまた論じたいが、参議院については個人名か党名を書く。ところが、公明は個人名で票を出せるが、立民は党名で書く人が多かった。そうすると、二年後の参議院選挙では、公明党候補を優先するということは制度的にそもそもないので、個人名を出せる公明党が公平な制度の下で圧倒的に有利になってしまう。これをどうするかが課題だ。
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【目次】
序章 公明党と新党の今後を展望する
第1章 日本人が知らない巨大教団の実像
第2章 仏教史からひもとく創価学会の歴史
第3章 公明党とは何か
第4章 現代史からひもとく公明党60年史
終章 創価学会と公明党の未来
【参考記事】
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