奈良・長谷寺の桜を満喫:登廊・本堂・大舞台の春景色レポート

桜シーズンの奈良ドライブ。最後の目的地は宇陀市の長谷寺。紅葉の名所であるこの寺は、桜の名所でもあります。

長谷寺に至る道は細く長く続き、その脇には土産物屋が並びます。今回は平日でそこまで車は通っていませんでしたが、紅葉のシーズンはここを車が列を作り、脇を観光客が通って行くので注意が必要です。

長谷寺のある桜井、宇陀地域は三輪そうめんの産地。以前買ったことがあるのですが、そうめんの切れ端「ふし」は安い割に味噌汁などに入れるとおいしいお得な商品です。もっと広く流通すればいいのにって思います。

そんなことを想いながら参道を歩きたどり着いた仁王門。長谷寺の入り口です。長谷寺は真言宗豊山派の総本山の寺院。初瀬山の中腹に建ちます。なお、初瀬と書いて「はせ」と読みます。古くは「泊瀬」と書いて「はつせ」と呼んでいましたが転訛したようです。

ちなみに長谷寺への入り口となる参道と国道との接点の交差点は「初瀬(はせ)」ですが、その東にある「初瀬東」信号は「はつせひがし」と読みます。えぇ、何で…?

仁王門の先は長谷寺名物の登廊(のぼりろう)。重要文化財にも指定されている399段の廊下は途中折れながら本堂へと続いています。1039年に春日大社の社司が自らの子の病気平癒の礼で造ったとされ、現在あるのは1889年に再建されたものです。

上へ、上へと続く階段。……まぁ頑張って登りましょう。

登廊は途中で折れ曲がります。折れたところからは見事なしだれ桜が見られました。こんな景色を見られるなら階段を登るのも頑張れるというものです。

階段を登り切り、ようやく本堂到着。小初瀬山の断崖絶壁に開かれています。開山したときは階段さえなかったんですからここまでたどり着くのは至難の業だったでしょう。それだけ拝観のありがたみが増すというものです。長谷寺は8世紀前半に道明が開かれたといいますが、伝承の域を出ず定かになっていません。

現在の本堂は1650年に竣工したもの。この奥に御本尊の木造十一面観音像が鎮座しています。8世紀半ばに初瀬川に流れついたご神木がたたりをもたらしたため、この木から観音像を掘り出して祀ったとされています。

本堂をお参りしたあとは南面に出っ張っている大舞台に向かいます。長谷寺の本堂といえば、この大舞台。ここから眺める長谷寺や大和の山々は絶景で、階段で登ってきた疲れなど吹き飛んでしまいます。

南を眺めれば眼下には長谷寺の門前町が開けています。桜も視界に入り、さわやかな風も吹いて、春の長谷寺を存分に感じることができます。

西に目をやれば五重塔。のはずなんですが、現在令和の大修復工事中でその姿を拝むことはできません。桜の中に浮かぶ五重塔を見たかったんですが残念です。ここからは階段ではなく、主に坂を下って仁王門へと戻っていきます。

桜まみれの本堂も美しい。

降りていく坂道も桜が出迎えてくれていて、私たちの目を楽しませてくれました。

本坊からの長谷寺本堂。

長谷寺は「花の御寺」と呼ばれ、桜のほかにも牡丹、紫陽花、紅葉、寒牡丹など四季折々の花が楽しめます。紅葉の長谷寺はすごい人出と聞きますが、この長谷寺が真っ赤に燃えるような景色を見に、またここを訪れたいと思いました。

参道を降りる途中の與喜天満神社。階段の上の方で遊ぶ子供がいました。よく聞いていると「ぐーりーこー!」といいながら階段を降りてきています。長ーい階段。これはやりがいがありますねぇ。今度は是非、399段の登廊でもやってみてもらいたいです。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年4月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

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