40代が仕事でやったら「一発アウトなこと」

黒坂岳央です。

会社員、独立後で色んな人と仕事をしてきた。40代ともなると仕事のベテランと言われる一方、年齢不相応な仕事や言動をする人もいる。

40代の中には「これをやるとビジネスパーソンとして一発アウト」という非常に厳しいものがある。持論を述べたい。

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不機嫌を使って周囲をコントロール

仕事で気に入らないことがあると露骨に不機嫌になる人がいる。明らかにムスッとした顔をしたり、口数が減るタイプだ。周囲に「これ以上言うな」という空気を出す。

会社員時代でも、脱サラ後もこうした40代、中には50代を複数見てきた。筆者の働いていたところでは50代の女性がまさにそうで、ちょっと指摘されるとものすごく荒々しくなる。机にファイルを置く時は「ドン」と大きな音を立てて不機嫌さをPRする。

上司からは「誰もが余裕がなくなる時にこそ、冷静さを保てるように」と遠回しに注意され、本人にもその自覚はあったようだが、この人は結局ずっとそのままだった。

不機嫌さで人を動かす。これは短期的には効果があるので、本人も成功体験から継続しがちだ。周囲は面倒なので、その人に都合の悪いことを言わなくなる。本人からすると、「最近、みんな何も言わずに従ってくれる」となる。

だが、実際には逆で誰も本音を言わなくなっただけだ。不服や反対なら言葉で伝えればいい。

「察して」が通じるのは20代までだ。言葉にする努力を放棄し、暴力で威嚇的に周囲を従わせる姿勢というのは、厳しい言い方をすると感情を制御できない「お子様」である。

結局、この人は突然退職してしまった。退職理由は「一身上の都合で」しか言わなかったので何かが気に入らなかったかもしれないが、最後までそれはわからなかった。仕事はよくできた優秀な人だったが、いなくなった後、彼女の話題が出ると「あの察してちゃん、うざかったなー」という嘲笑だった。仕事はいつも真面目で頑張っていただけに気の毒である。

「昔はこうだった」で変化を止める

筆者が東京の外資系でチェンジマネジメントという改革を推進する部署で働いていた頃、新しいシステム導入やオフィスの統廃合に対して、真っ先に強く反発するのは上の世代であることが多かった。

「オフィスが遠くなると今いる家からの通勤が大変になる」
「慣れていたシステムから変えられるとついていけない」
「英語がわからないのでとてもできない」

こうした反対意見に対して、筆者は説明会を開いて相手の話を聞き、「気持ちはわかるが全社的に決まったことで」となだめないといけない立場だった。

若手は「まあやるしかないっすね」「これも業務経験になるので頑張ります」と気持ちを切り替えて柔軟に対応してくれたが、中堅社員は導入された後も「昔はこんなことをしなかった」「今までこれでやってきた」と言い続けていた。

40代になれば、仕事の経験は武器になる。だが、その経験を「変化を止める理由」に使い始めた瞬間、武器ではなく足かせになる。

今は自分が若手側ではなく、40代側なので分かるのだが「昔のほうが良かった」と感じることと、「昔のほうが正しい」は全く違う。自分がやりやすい、ストレスがないということが必ずしも正しいとは言えない。

短期的に痛みを伴う変化でも逃げられないなら、文句を言わずに乗り越えることにエネルギーを使うべきだろう。

「やりたい/やりたくない」を仕事に持ち込む

時々、仕事で「これはやりたくありません」「自分の好きや得意なことではありません」といって仕事を拒否する人がいる。

もちろん、違法な仕事や不当な要求まで受けろという話ではない。だが冷静に考えればこれは通らない。

仕事とは労務契約であり、会社の仕事は「お願い」ではなく「命令」である。命令に従わないなら退職するしかない。それがいやで安定収入を得たいなら命令を受け入れるしかない。それなのに「安定収入は欲しいが面倒な仕事はやらない」は通らない。20代では「社会を知らないな」と解釈されるが、40代でそれをいっていたら「何をいっているんだ」となる。

筆者も独立して自分の得意な能力を活かす仕事をやっているつもりだが、中には「これは合わない、しんどいからなるべくやりたくない」という業務はどうしてもある。独立しても、外注しても、AIを使っても完全にゼロにはできない。どうしても自分がやらないといけない、自分しかできない業務がある。

でもそんな子供じみたわがままをいっても通らない。仕事は求められている内が華であり、したいことではなく求められることをするしかないのだ。仕事と趣味の最大の違いはこの部分に「責任」が生じるかどうかである。

人は誰でも年を取る。好き好んで中年、高齢者になる人は誰もいない。そして同時に「年齢相応のスキル」も暗黙の内に求められる。

40代はこのくらい仕事は期待される、というと「年齢差別だ。人それぞれ事情があるのに」と反論がありそうだが、自分がそう考えている、という話ではなく社会というものはそうなのだ。

反論をする人も目の前の40代がまるで20代のような言動をしていたら違和感を覚えるもの。どこへいっても年齢相応の仕事力は期待されてしまうのだ。

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Z世代を甘やかすな」(著:黒坂岳央)

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働き方・キャリア・AI時代の生き方を語る著者・解説者
著書4冊/英語系YouTuber登録者5万人。TBS『THE TIME』など各種メディアで、働き方・キャリア戦略・英語学習・AI時代の社会変化を分かりやすく解説。

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