女優の片岡凜さん(22)のXへの投稿が話題になっています。片岡さんは8月12日、母親とカフェを訪れた際、近くにいた女性たちが「年収二千万以下は男として認めない」という話で盛り上がっていたと投稿し、それを皮肉りました。

それに対してネットでは「年収2000万円ってそんなに普通なの?」「収入だけで男性を判断するのはどうなのか」といった反応が相次いでいますが、この「2000万円」という数字、どこかで聞いたことがあります。
また出てきた「年収2000万円」
実は先月、フジテレビの原田葵アナウンサーも「最近、女子会でよく言うのは『年収2000万円が一番幸せ』」とテレビ番組で語り、話題になりました。
もちろん原田アナ自身が「結婚相手は2000万円以上でなければ嫌だ」と言ったわけではありません。それでも、「女子会では2000万円がちょうどいい」という金銭感覚に驚いた人は多かったようです。
そして今度は、「2000万円以下は男として認めない」です。どうやら一部の女子会では、年収2000万円がひとつのマジックナンバーになっているのでしょうか。ただし、現実の日本社会を見ると、この数字はまったく「普通」ではありません。
年収2000万円は普通の男性ではありません
国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。男性に限っても平均587万円です。
以前の記事でも紹介しましたが、給与所得者のうち年収2000万円を超える人は全体の約0.6%です。つまり、167人に1人しかいません。
年収500万円を「普通」と呼ぶか、1000万円を「高収入」と呼ぶかについては議論があるでしょうが、2000万円まで来ると話は別です。
普通の会社員が少し昇進した程度では届きません。大企業の幹部や経営者、医師、外資系金融、成功した専門職など、ごく限られた層になります。
つまり「2000万円以下は男として認めない」を文字通り適用すると、日本人男性のほとんどが男性としての資格を失ってしまいます。少子化対策どころではありません。
条件を上げるほど、自分も選ばれる側になる
もちろん、どんな相手を好きになるかは個人の自由です。「年収2000万円以上の男性と結婚したい」と考えること自体を、他人が禁止することはできません。
問題は、恋愛市場では相手を選ぶと同時に、自分も選ばれているという当たり前の事実です。仮に年収2000万円以上の独身男性が極めて少ないのであれば、その男性には当然、多くの選択肢があります。
「私は年収2000万円以上の男性しか認めない」と条件を設定することはできますが、その男性が自分を選んでくれる保証はありません。
むしろ条件を高く設定すればするほど、相手から要求される条件も高くなるでしょう。容姿、年齢、学歴、職業、性格、家庭環境、価値観――。
男性側がこうした条件を細かく並べれば批判されることもありますが、女性が男性の年収に高いハードルを設定する場合も、構造はそれほど変わりません。恋愛は求人広告ではないのです。
片岡凜さんの皮肉が刺さった理由
片岡さんの投稿がこれほど支持されたのは、年収2000万円という数字を批判したからだけではないでしょう。人間の価値を年収という1本の物差しだけで測ることへの違和感を、多くの人が感じたからではないでしょうか。
もちろん経済力は結婚生活では重要です。家賃も教育費も老後資金も、愛情だけでは支払えません。しかし、経済力を重視することと、「一定以下の年収なら男性として認めない」と言うことの間には大きな距離があります。
しかも面白いのは、この話の舞台がまた「女子会」だったことです。先月は「2000万円が一番幸せ」。今月は「2000万円以下は男として認めない」。このペースで条件がインフレしていけば、来月あたりには「3000万円以下は友達」と言い出す人が現れるかもしれません。
ただ、現実の平均年収は478万円です。理想を語るのは自由ですが、結婚相手を探すのであれば、ときどき統計を見ることも必要なのかもしれません。







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