ユーチューブにアップされた「甘利越え」が面白過ぎる。
「権利処理」とかがどうなっているのか一抹の不安はあるし、懇意にさせて戴いているJASRAC理事の顔が浮かんだりするのだが、矢張り多くの人に楽しんで貰いたいという気持ちには抗しきずこのエントリーを書く事にした次第である。
先ずは、石川さゆりの熱唱を楽しみながら画像と抱腹絶倒の替え歌歌詞を追いかけて戴きたい。
1980年代バブル期を写した画像が数多く使用されている。私の様に20代をバブル期に過ごした人間に取っては懐かしく感じると共に実に興味深いものがある。
週刊現代表紙のタイトル「株も土地もこんなに上がる」などというのも、前回のバブル期には散々使い古された言葉である。
現在民主党党首の海江田議員もその一人であるが、呆れる程沢山のバブルを煽ったり、提灯をもつ経済評論家、株式評論家、財テク指南みたいな面妖な人間が跳梁跋扈した時代であった。
今の日本も少しずつであるが、こういった人種が増殖している様に見受けられる。
今買わねば二度と持家は無理ですよ!と脅かしながら家を売りつける不動産会社の営業マン。
年内に日経平均は確実に二万円超え!と威勢良く、素人投資家に株を売りつける歩合制の証券マン。
ちなみに、歩合制証券マンの懐が温かくなった事で、兜町近辺の老舗鰻屋では昨年までは@1,000円の鰻丼定食しか出なかったのに、年が明けたら何と@3,000円の鰻重セット(松)が一番売れているらしい。
前回のバブルの起点は1985年のプラザ合意であった。
そして、これにより先進国が協調した「円高」誘導は必然となった。
結果、政府は「円高」に起因する輸出不振を補うべく「金融緩和」、「低金利」で内需拡大を図った。
その最後は、バブルの破裂と不良債権処理という長い苦難の道であった。所謂、「失われた20年」である。
今回は長引く「デフレ」克服のためと、前回とは理由、切っ掛けに違いがあるにせよ、施策が同じ金融緩和であれば結果も同じ事になるに違いない!
前回と違いがあるとすれば、前回は企業がそれなりに内部留保を蓄えており、バブル破裂以降の不良債権処理を何とか持ち応える事が出来たが、今回は疲弊しており破綻直行の可能性が高い事位ではないのか?
当然、失業する人も沢山出て来る。
個人でいえば、既に「株」や「不動産」を所有する一部の人間は、売り時を間違えねばバブルの恩恵に浴する事になる。しかしながら、大部分のその他の人間は苦難の道を歩む事になる。
詳細は、異次元の金融緩和時代の「負け組」、「勝ち組」で詳しく説明しているのでこれを参照願いたい。
ユーチューブのエンディングは甘利峠頂上の風景であり、何やら黙示録っぽい。
当然、興味は甘利峠を越えた彼方に広がる日本の風景がどうなっているかである。しかしながら、これだけ何度も繰り返し「燃える、燃える」と繰り返されたら、矢張り、くろだによって黒焦げ、焼野原にされてしまった日本しかイメージ出来ない。
山口 巌