元CIA職員、エドワード・スノーデン氏の言動が、世界中のメディアを騒がせています。どうやら滞在先の香港を出てモスクワ経由でエクアドルへ政治亡命するらしい。米国政府は香港政府に引き渡しを求めていたんだが、それは拒否されたようです。彼はもともと中国のスパイだったのでは、という疑惑も根強い。一方、米国では政府の監視プログラム「PRIZM(プリズム)」を危険視する人たちが声を上げ始めている。逆に、テロ対策のためには仕方ない、と考える人もたくさんいます。
スノーデン氏は、政府の「悪行」を暴いた正当な内部告発者であり、彼の権利や身体の安全は確保されなければならない、として国際的な支援活動が盛り上がっています。「Mashable」の記事は「’Pardon Edward Snowden’ Petition Reaches 100,000-Signature Threshold」として、オンライン上のスノーデン氏への恩願署名がホワイトハウスが決めた請願基準の10万人を越えた、と書いている。また、こっちのグローバルオンラインコミュニティ「AVAAZ」では、スノーデン氏支援の署名はすでに目標の125万を達成間近です(2013年6月24日8時30分)。
「globalpost」によると、スノーデン氏は「米国のNSAより英国の監視組織GCHQのほうがより悪い」と言ったらしい。これについてはアゴラでも長谷川良氏のブログを紹介しています。各国の情報機関は密接に連携をとっているため、米国のNSAをどの国も批判できない、というわけです。
この「FOX NEWS」は「Technology is creating the surveillance state」と題して監視体制国家が現出している、と警告を発しています。米国の現政権は、こうした技術を悪用しないかもしれないが、次の政権にはその保証がない、ということです。テロリストを監視するシステムが、次にいったい誰をターゲットにするかわかりません。
表題のブログは、スノーデン氏のような内部告発者による影響は甚大であり、米国政府の政策をも転換させることのできるパワーを持っている、と書いています。政府は「透明性」を確保し、国民に対して説明義務を持つ、という「当然」のことが求められるようになった。また、インターネットの発達で国民がすべてを知りたがるようになった。それが仮に軍事機密であろうとも、説明する努力なしには前に進まない時代になってきたようです。
アメリカ ウォッチ Yuko’s Blog
スノーデン効果で転換期を迎えたオバマ政権
大学に行く価値があるのか? ”Is College Worth It?”読了
Conservative Blog Japan
米国では「学士ローン」が破たんし、バブル崩壊に似た現象を起こしているようです。日本の奨学金返済問題も同じ。賃金格差や就職不況でローンを返せない元学生がたくさん出現している、というわけ。もはや先進国で「大学卒」は、就職を保証しないし高収入ももたらさない。大学という「投資」に見合った「リターン」は望めません。在野の大家、という存在もあるように、学問や研究は何も大学じゃなくてもできます。このブログでは、大学を出ても大学で学んだ学問や知識、技術を活かせない人たちがたくさんいる、と書いている。「学歴」さえもグローバル化により、地球全体で均質になっていくんでしょう。
Why Does Rain Smell Good?
LIVE SCIENCE
日本本土はいま雨季の真っ直中です。この記事では、雨の「におい」が心地いい理由について書いている。この「におい」は、1964年にオーストラリアの研究者が「petrichor(ペトリコール)」と名付けました。乾燥したあとに降る雨が独特の香りを発する、という話。その理由は、植物が出す油成分にあるらしいんだが、雷雨になっても大気中のオゾンがまた別の香りを出すようです。
「ASIMOは原発に行けないんですか?」が契機になったホンダの減災ロボット技術とは?
clicccar
汚染水問題などの手こずっている福島第一原発事故は、依然として予断を許さない状況のようです。高線量の場所がまだたくさんあり、人間が近づけないため、処理できないこともある。こうした場所にこそロボットを、ということで、いろいろな種類のロボットが投入されているんだが、どれもあまり成果を上げていないようです。ホンダもASIMOの二足歩行技術を応用したドアのノブを開けるロボットを開発しましたが、そのアーム自体を現場へ運んでいく方法がおぼつかない。この記事によれば、産総研とホンダがタッグを組み、また新たなロボットを作るらしい。これも複雑に入り組んだ原発内部でどう移動するのか、そのへんの仕組みが弱点なんじゃないかと思います。原発は人間のサイズや動きに応じて建築設計されている。やはりヒト型の「ヒューマノイド」でなければダメなのか。ホンダの技術陣はそう確信しているようです。
日本フィルがクラシック音楽を処方する『JAPAN PILL-HARMONIC きくくすり』
K’conf
『のだめカンタービレ』がいくらマンガや映画で人気になっても、クラシック音楽好きが劇的に増えるわけじゃありません。あれはマンガ自体の持つ魅力からファンがついた。けっしてクラシック音楽に魅力を感じた人が多かったからじゃありません。これはクラシックのオーケストラ日本フィルハーモニー交響楽団が、クラシックの名曲を集めて入れたmicroSDカード「JAPAN PILL-HARMONIC きくくすり、できました」を出した、という記事。美肌にはビバルディの『四季』とか「患者」の症状に応じた「処方箋」をもとに、癒し効果のある「くすり」を出すらしいんだが、YouTubeのコメント欄にあるようにちょっと症状にそぐわない曲も混じってるようです。
アゴラ編集部:石田 雅彦