セブン・イレブンとパーク24がライバルではなく、手を組んだら --- 内藤 忍

アゴラ

数か月前に自宅の近くにセブン・イレブンがオープンしました。広い敷地でお店の前には駐車スペースもたっぷりあって、毎日たくさんのお客さんでにぎわっています。かくいう私も、以前は朝食用のパンを冷凍しておいて、ハムエッグを作り、コーヒーを入れていたのですが、最近は買ってきて食べることが多くなりました。

吉野家が他の牛丼チェーンと別物であるのと同じように、セブン・イレブンは他のコンビニとは別物だと思っています。実際、1店舗当たりの1日の売上は他のコンビニに比べ、10万円~15万円高いと言われています。


効率的な品ぞろえによって、欲しい商品が無いという「機会ロス」を減らし、単価の高い商品を販売することで、掛け算で売上を伸ばしているのです。

以前、こんなブログを書きました。100円パーキングを展開するパーク24が、カーシェア事業を拡大しているという話です。レンタカーよりももっと気軽に車を短時間で利用できるサービスです。家の近くにあったら使ってみたい人は多いと思います。

パーク24は駐車場をネットワーク化して、会員を囲い込むビジネスを展開しています。彼らのライバルは同じように拠点をネットワーク化するセブン・イレブンだそうですが、両社はライバルというより、相互に補完し合える関係にあると思います。

例えば、セブン・イレブンの駐車スペースの一部をパーク24が借りて、カーシェアリングを行う。車を借りる人は買い物もするでしょうから、セブン・イレブンの本業にもメリットがあります。パーク24は利便性の高い場所に拠点を広げ、さらにきめ細かくネットワーク化できることになります。

セブン・イレブンの親会社であるセブン&アイは「オムニチャンネル」と呼ばれる経営戦略を掲げています。来店客だけではなく、通販、専門店などを次々に買収して、多様な商品を多様なチャンネルで販売できる体制を作るのが目標のようです。

「1+1」が2よりも大きくなることを「シナジー効果」と呼びます。異業種のナンバーワン企業同士が手を組んだら、このシナジー効果によって、圧倒的な存在感を示せるようになると思うのは素人考えでしょうか?

近くにあるととても便利なセブン・イレブンですが、油断すると依存する生活になってしまいます。忙しい中でも時間を見つけてたまには「ひとりでできるもん!」もやってみたいです。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年2月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。