補助金もらえてラッキーというのは情けない話 --- 井上 貴至

「補助金もらえてラッキーという人が少なくないが、馬鹿じゃないか。」
「補助金も、もともとは国や県の税金だ。」
と力を込めるのは、ある観光カリスマ。

補助金は、補助するお金。
補助金がなければ採算がとれない事業や必要性が高くない事業、やらない事業について、補助金があるからやりましょうというのは、やはり本末転倒だろう。

今週、地元・鹿児島県の南日本新聞の大型連載「希望の未来へ(識者からの提言)」で特集されました。長島町に赴任して以来、テレビ・新聞など200近くのメディアに取りあげていただきましたが、1面顔写真付きは初めて。嬉しいですね。ありがとうございます!

その中で踏み込んだのも、補助金の話。
補助金の問題点について違う角度から話してみました。
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(南日本新聞朝刊)

鹿児島県は補助金に頼り過ぎている。これまでうまくいかなかったのは、東京のルール、価値観で考えるから。それではいつまでたっても、東京の劣化した縮小コピーにしかならない。補助金を全否定するわけではないが、自分たちでルールや価値をつくるべきだ。

補助金というのは、しょせん国や県のルール、価値観。
もちろんそのルール、価値観にのって、自分たちがやりたいことを実現していくのは否定しないが、補助金に合わせて地域に合わないことをやるというのはおかしい。

補助金をいかに獲るかというゲームを続けていると、そのあたりが見えなくなる。
地方創生が交付金獲得ゲームにならないことを期待したい。

<関連記事>
●地方創生は「交付金をもらう」ためにやるものではないよ。
大切なのは、地域が自ら考え行動すること。
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68415373.html


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<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html

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編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2015年11月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。