こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
東京都職員の給与・期末手当の引き上げ条例案が通過してしまったことは先日お伝えした通りですが、
今回の都議会の議案の中でもう一つ、待遇関係で重要なものがありました。
それが、東京都議会議員の期末手当(ボーナス)についての条例案です。
東京都では、都議会議員の期末手当は
「職員の特別職の規定に準ずる」
と定められておりまして、そもそもおかしな仕組みだとは思いますが、職員の手当が上がると議員の報酬も連動してしまいます。
この辺りは、昨年も詳しく記載しました。
ドサクサにまぎれて都議会議員のボーナスが上がったので、支給額が250万を突破しました
http://otokitashun.com/blog/togikai/5394/
この事態に対して今回は、良い動きをしたのは共産党さんです。
条例提出権を持っている強みを活かして、
「公務員の期末手当が上がっても、都議会議員は据え置く」
という内容の修正条例案を提出してきました。発案者は共産党で、生活者ネット・みんなの改革(塩村都議の会派)も共同提出者です。
本来であれば、公務員と議員が連動する仕組みとなっている条例内容をそもそも抜本的に改正しなければならないのですが、それには議員の期末手当を算出するために報酬審議会などの設置が必要となり、そこまでやるには今回は時間がない…
ということで、とりあえず平成27年単年度のみとなるものの、据え置き条例案が出てきたわけです。これには正直、ケチをつけるところがありませんから、我々の会派としても賛成に回りました。結果は…
自民党・公明党・民主党の反対多数で否決。
これにより、また今年も0.05ヶ月分のボーナスアップが決定しました。
12月25日に追加支給があるらしいのですが、今年の計算式は以下のとおり。
1,021,000円×1.45×0.05=74,022円
クリスマスプレゼントとして、7万4千円が都議会議員全員に配られることに。
もちろん、原資は都民の税金です…
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上記の三党はいずれも反対討論で本件について何も述べなかったため、どうして自分たちの給与アップを認めたのかはわかりません。(維新の党なども、さすがにこれは認めない方向で議決していました)
「都議会議員の給与は、優秀な人を集めるためにもっと高くても良いんだ!」
というのであれば、それも一つの意見としてはありえます。
しかしながら、そうした議論を何一つすることなく、単に公務員がアップしたから都議会議員も連動して上げるというのは、どう考えても筋が通りません。
「共産党ごときが提出してきた議案、何も言わず却下しておけば、どうせ世間なんぞ都議会には注目していない」
そんな思惑が透けて見えるようにも感じます。
残念ながら大会派(大政党)が動かなければ物事は変わりませんが、最後に政治と議会を動かすのは世論の力です。
私は引き続き問題提起と世論喚起を継続し、議会改革を話し合う検討会では本件も遡上に上がるよう、引き続き働きかけを続けていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。
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