「2位じゃだめなんでしょうか」に二重国籍は影響しなかったのか

山田 肇

かつて民主党政権で実施された行政刷新会議で、蓮舫参議院議員が「2位じゃだめなんでしょうか」と発言したことはよく知られている。スーパーコンピュータの開発投資をめぐる議論の際の発言である。議事録も残っている。

僕は、速度だけがスーパーコンピュータの性能指数ではないとアゴラで主張し、また、研究開発予算の決定が権威主義で行われていることも批判した。僕は、このように蓮舫氏をサポートする発言を行ってきた。研究開発予算には限りがあるが、それを効率よく配分して次世代の競争力に結びつけるという観点では、僕は発言を変更するつもりはない。

しかし、蓮舫氏が「中国が1位でもよいではないか」と考えて発言していたとしたら、話は別である。議事録では15ページに「2位じゃだめなんでしょうか」とあるが、蓮舫氏はその直前に中国について言及しているからだ。

「尖閣は領土問題」という蓮舫氏が大臣時代の発言に疑念が生じるのと同様に、二重国籍は蓮舫氏が影響力を及ぼした民主党政権の意思決定すべてに疑義を投げかける