あれだけ他人(のウソ)を批判してきていながら、自分自身の(大)ウソを指摘されると見苦しい言い逃れをするような人を代表にせざる得ない時点で、(民進党には)より悪い印象を持ちました--之は先週リツイートした日経電子版記事、『民進の印象「刷新しない」86% (クイックVote)』の中で紹介されていた30代男性の一コメントです。
「蓮舫二重国籍問題」に対しては、国民的批判を受けながら民進党の中では結局、「口先だけの女性で余計にイメージが悪くなった」人を野党第一党の次期党首に本当に選んで良いのか、という議論が全くなされませんでした。
本件民進党が如何に駄目な政党かを如実に物語っていると言えましょう。「手続きが終わったら、この問題は終わり」で済むはずがありません。象徴的には此の蓮舫問題ですが、此の代表の決定という最重要な事柄にぴしっと筋を通した結論を下せぬ政党に存在価値はありません。
ともかく筋を通さないところから、何も生まれてはこないのです。蓮舫氏による支離滅裂な弁明の果てに行われた「ヘラヘラしての謝罪会見」を一つ見ていても、やはり民進党は完全に終わった政党で今後何を言っても国民から信は得られぬと再認識した次第です。
先々月末投開票された都知事後継選びでも鳥越俊太郎という全くナンセンスな候補者を「野党共闘」の名の下に選出し、然も十分体制も整備出来ないタイミングでの擁立となって自滅同然の結果を招きました。
結果は言うまでもなく『所属する自民党の支持を得られないまま出馬し、自民党推薦の増田寛也元総務相との「分裂選挙」』に挑んだ小池百合子さんが圧勝を収めたのです。投開票日の9日前にも当ブログで述べた通り、私は今回早い段階から小池さんで決まりではないかとの見立てでありました。
それは鳥越俊太郎という民進党の稚拙な選択が余りにも悪過ぎた、という意味で勝つだろうと見ていたわけです。あの時長島昭久さんを共産党との野合がため推さなかった民進党は、やはり一貫して筋の通らぬダメ政党で真に二大政党制を確立し、その一翼を担うことは不可能でしょう。
此の2ヶ月の間「小池都政」の一端をメディアで様々知るに、都民は非常に良い人を選んだのではないかと思います。「豊洲市場の盛り土問題」についても例えば橋下徹さんは、その安全性に関して問題がなければ云々かんぬんと一生懸命ツイートされているようですが、先ずフォーカスすべきはそこではありません。
最も大事な点は、きちっとしたプロセスを踏まずして誰も知らぬまま盛り土がされていなかったという事実を彼女が突き止め大っぴらにし「パンドラの箱」を開けたということです。
私に言わせれば、安全であろうがなかろうが遅れようが遅れまいが、そうした類は枝葉末節です。豊洲問題の本質を昨日の小池さんの所信表明で言うなれば、専門家の意見に基づいた決定事項がきちっと実行されていなかった都の「組織全体の体質や決定の方法」にこそ問題が見出せると思います。そうした類にメスを入れたという意味で、既に彼女は大変な功績を上げられたと言えましょう。
事程左様に小池さんは自民党を割ったとは言え、当該党には彼女のような人材が数多くいるのです。政治というものは畢竟「人を動かし、世を動かすこと」ですが、人も動かせねば世も動かし得ない人物不在の民進党は、日本の将来の為にも早々解体すべきでしょう。
もっと言うと極め付けは「民主党衰退の張本人」野田佳彦氏の幹事長就任で、ここまで来ますと私には理解不能です。嘗て胡錦濤体制から習近平体制への移行期という極めて大事な状況下、当然起こるべき事態を予測もせずに都知事ごときに振り回され、米国も反対した尖閣諸島国有化などという暴挙にあのタイミングで無神経にも出てしまった、その人こそ正に野田佳彦という政治家なのです。
先日リツイートしておいた産経ニュース記事、「蓮舫氏の二重国籍疑惑を不問に付す民進党は、国家を否定・軽視して大混乱を招いた旧民主党時代と何も変わっていない」では「民主党は、国家解体を志向する政党だった」との指摘も見られました。
「自身の国籍も、国籍の持つ意味も理解しないような人物が、堂々と自衛隊の最高指揮官である首相を目指し、周囲から疑問も異論も出ない」民進党は、最早常識の世界を超えてしまっているというのが偽らざる私の心境です。浅学菲才な私のような者には、とてもじゃないが付いて行けない、という感がします。
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