降板ぐらいのことをしないとなかなか人は反省しない

早川 忠孝

ブロゴスが不穏当な記事を書いた本人をたしなめたり、その記事をブロゴスに掲載したことについての謝罪文を掲載した段階ではまったく頭を下げなかった人が、自分がキャスターを務めていた番組を降ろされたら途端に反省文を書くようになった。

明らかに独り善がり、天狗になっていた、ということに、ようやく気付かれたということだろうか。

どうも関西系の人は極端な物言いをして世間の注目を浴びようとするところがあるなあと舌打ちするようなことが何度かあったのだが、ご本人から、これが私の流儀だ、気に食わない人は何とでも言え、ぐらいに開き直られてしまうと、まず何を言っても通じない。

テレビに出ることを生業にしている人にお灸を饐えるためには、いくら人気者でも降板は止むを得ないだろう。

この方の言説には傾聴に値することが多かったのだが、最近は調子に乗り過ぎで、如何にも品がないな、えげつないなと思うことがあり、少し抑えた方がいいな、と思いながら横目で眺めていたのだが、さすがにご自分の大事にしていた番組から降ろされてしまうと相当堪えるものらしい。

ああ、やっと普通の人になりましたね、というところである。

普通の人になってしまうと途端に面白くない人間だ、ということになってしまうだろうが、まあここは熱いお灸を饐えられたと思って、心機一転、捲土重来を目指されたらいい。

それなりの才能の持ち主だと思うので、これで何もかもお終いだ、ということにはならないはずである。

え、誰のこと?

テレビ大阪の「ニュースリアルFRIDAY」のキャスターを務めていた長谷川豊さんのことだ。

どんなに調子が良くても、調子に乗り過ぎてはいけない。
世間を恐れないようになってはいけない、という教訓だろう。

まあ、これも私の自戒の材料ではある。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年9月30日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた早川氏に御礼申し上げます。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。