こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
王子駅前での街頭活動を終えた後、事務所に戻って事務作業をしていると、天井から「ミャーミャー」という鳴き声が。そしてときどき、ガリガリと壁を掻いている音が聞こえます。
…これってもしかして、生き物が閉じ込められてる系では。。
外観からは確認できなかったので大家さんに相談したところ、たしかに屋根の間に隙間があり、猫などが出入りする可能性もあるとのこと。
屋根にのぼって上から耳をすませると、やっぱり、絶対に何かいる…!
ということで、大家さんの許可を得て救出(確認)大作戦を開始。とにかく実態を把握しないことには、何もできませんからね。
ちょうど別件で事務所にきていたオトキタ父(水道業職人・68)を巻き込んで、天井裏に通じる横の部分のトタンを手作業で引っぺがす。
小動物が出入りしそうな穴がありますね…。ますます鳴き声は鮮明に聞こえてきます。
しかしながら、声はすれども姿は見えず。懐中電灯の光が届く範囲には、特にそれらしき影は見当たらない。
そこで片手でiPhoneを穴の中に突っ込み、フラッシュを焚いて色々な方向を撮影してみると、、
ぬこ、いたーーー!!!
※ぬこ
ネットスラングで猫のこと。
意外と奥行きのある天井裏空間に驚きつつ、これは上の部分を全部引っぺがすしかないか…と覚悟を決める直前に、全力で穴の中に手を突っ込んで伸ばしてみたところ、
掴めた掴めた!絶妙に手の届く位置にいてくれました。
本当に生後間もない子猫で、親猫が屋根裏に忍び込んで出産したようです。
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存在は確認できたところで、さてこれからどうしよう…。なにせ屋根裏で猫が出産しているなんて、マンガ以外では遭遇したことのないシチュエーションです。
保健所に相談してみたところ、引き取りなどの対応は不可(引き取っても殺処分しかできない)ということで、こちらを案内されました。
東京都動物愛護相談センター
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/douso/
東京都がやっている事業ですね。コールセンターで出た方は親切に対応してくれましたが、生きている猫を引き取って面倒を見る対応は原則できないとのこと。
「死んだ猫であれば、清掃局が引き取りに伺えるのですが…」
いやいやいや!それは困る。寝覚めが悪いし、何より可哀想だ。
じゃあどうすればいいのかというと、とりあえず親猫が戻ってくる可能性を待つしかないようです…。
大家さんも気を使って色々とトライしてくれましたが、効果はあまりなく。
※生まれたての子猫は、市販のミルクは飲まないそうです。
「私の経験上、夜になればかなりの確率で親猫が迎えに来るはずです!」
「お酢を少し離れたところに撒いておけば、親猫が他のところに連れて行くと思います」
という相談センターの方の言葉を信じ、タオルに包んで天井裏の手前の方に安置。一晩様子を見ることに相成りました。
…親猫が迎えにくるまで、天井を直して穴をふさぐことはできなさそうです(苦笑)。
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比較的オールラウンダーな議員を自負する私も、これまで動物愛護政策についてはほぼ門外漢でしたので、野良猫が出産して親猫が失踪してしまった場合、ほぼ殺処分させるか運を天に任せるしかないということを実体験として初めて痛感しました。
その後に東京都福祉保健局の担当にも聞いてみたところ、どうしてもということであれば愛護センターは引き取りも行うが、生後間もない子猫の育成は極めて難しいため、ほぼ確実に殺処分と同じ結果になってしまうのだとか…。
そう考えると、動物殺処分を減らすためにはNPOなど一部団体が熱心にやっている、地域猫の去勢手術などが極めて有効と言えそうですね。
これをきっかけに、私も地域猫や動物殺処分の問題について色々と考えを深めてみたいと思います。
まずは親猫が無事に子猫の回収に来ることを願って…。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
編集部より:この記事は東京都議会議員、おときた駿氏のブログ2017年5月2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。