各政党が「受動喫煙防止条例」の中身を争う展開へ

音喜多 駿

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

先週、こちらのブログでも都民ファーストの会が「受動喫煙防止条例」の制定を公約に掲げる方向性であることに触れ、タバコ関連については完全に守旧派である都議会自民党には真似できない方向性であることを述べました。

喫煙に甘~い都議会自民党では、禁煙条例制定は不可能。受動喫煙防止対策は、都議選の重要争点になりえる
http://otokitashun.com/blog/daily/15090/

すると週が開けて、早速新たな動きがありました。

受動喫煙“厚労省と自民”が攻防、あの人も
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170515-00000068-nnn-pol

■厚労省と自民党の対立が続く中、オリンピック開催地の小池都知事は12日、受動喫煙対策を夏の都議選の争点とする考えを示しました。小池知事は、受動喫煙対策の条例化を自らが率いる「都民ファーストの会」の公約に盛り込む方針だ。

■これに対し、自民党の下村都連会長は13日、受動喫煙対策の条例化を党の動きとは別に、都議選の公約に盛り込む方針を発表。公明党、民進党も都議選の公約に盛り込む方針だ。

(上記記事より抜粋、強調筆者)

 

小池知事&都民ファーストが仕掛けたことで、自民党都連も素早く反応。この流れに対応しなければ、選挙で不利になると悟ってのことでしょう。

国政自民党の動きとは一線を隠し、独自に条例化の公約に盛り込むことを検討するとのことです。

これがいわゆる、選挙の「ダイナミズム」です。

確かに選挙が近くなると、様々な政策課題が政局利用をされてしまいがちですし、有権者も穿った見方で見ることが増えてしまいます。

一方でこのように、「選挙に不利になる」といういわば圧力で、争点となった政策課題において競争原理が働き、物事が急激に動き出すことがあるのも確かな事実です。

現時点では、各党が出す受動喫煙防止条例案が、どのようなものになるかは不透明です。都議会自民党の条例案は、国政自民党レベルの分煙による「骨抜き」である可能性も考えられます。

それでも「受動喫煙防止条例」と同じ名前がついていれば、有権者にはわかりづらいかもしれませんが、その中身が重要になります。ここがまさに「政策論争」です。

いずれにせよ各党がそれぞれのアイディアを戦わせ、受動喫煙防止対策という課題そのものに注目が集まり、前に進むことは素晴らしいと思います。

都議選に向けて、ぜひこうした重要争点の細部にまで、都民の皆さまには目を光らせて判断材料にしていただければ幸いです。

それでは、また明日。

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。

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編集部より:この記事は東京都議会議員、おときた駿氏のブログ2017年5月15日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。