人事部感動課

のエントリーは連載です。(最終話)

第1話:真剣と覚悟の意味
第2話:サイボウズ式「意思決定」
第3話:給与は公平性ではなく、市場性で決める

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なぜ、大企業の社員は育児休暇を取らないのか?
制度だけでは足りない。

「いやぁ、うちの会社では無理です。古い考えの人が多いですし、サイボウズとは文化が違いますから。」なんとも後ろ向きな意見だが、そこに答えがありそうだ。そう、文化を変えなければならないのだ。(P186)

「制度」は「風土」とセットで考える。
風土とは、メンバーの価値観のこと。

風土をつくるために、
〇制度の目的の明確化
〇社長自らの積極的な制度の活用
などサイボウズでは、さまざまな取組を行っているが、1番驚いたのは、人事部感動課!!!

人事部なのに採用も育成もせず、ひたすら車内に感動を生み出す課だ。

製品の開発着手から販売に至る過程を詳細に取材する。誰がどのような努力をしたのか、グループウェア内を検索することから始まり、自ら聞き込み調査を実施してネタを集める。・・・集めたネタを動画にまとめたり、冊子にしたり・・・工夫を凝らして仕上げていく。人知れず頑張っていたメンバーをあえて表舞台に引き出す。メンバーはその陰の努力に触れ、心を打たれる。感動と涙。働く喜びを感じることが、次のモチベーションを生み出す。(P209)

報酬+『感動』があるから、給与を市場性で決めることができて、「社員はいつでも転職できるのに、あえてサイボウズで働き続けたいと言ってくれる。」状態が理想と言えるのだろう。

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「サイボウズ松山オフィス」
保育園に預けられなかった子どもをゆっくり寝かせる
ことができる。

初めて4回にわたって書評を書きましたが、とても学びが多い本です。
皆さんもぜひ!

もっと知りたい!

真剣と覚悟の意味
サイボウズ松山オフィス
●育児休暇の先へ「育自分休暇」

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<井上貴至 プロフィール>

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!

<井上貴至の提言>
間抜けな行政に、旬の秋刀魚を!


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年12月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。