厚生労働省の発表によれば、2017年に生まれた子どもの数が約94万人となり、2年連続で100万人を下回ることになりそうです。これは1899年の統計開始以来、最少だそうです。一方、死亡数は戦後最多の134万4000人。自然減は年間40万人と人口減少が加速しています。
人口というのは、株価や経済成長率のように単年度で大きくブレたりしません。タンカーがゆっくりと向きを変えるように少しずつ数字が変化していく。つまり今年の傾向はこれからしばらくは変わらないということです。
人口減少は既に日本全体で始まっていますが、いよいよ加速度がついてきました。現在、日本の47都道府県で人口流入が流出よりも大きいのは東京をはじめとする7つの県だけですが、これからはさらに東京とそれ以外の「格差」が大きくなってきます。
そしてさらにミクロに見ると、東京の中でも23区とそれ以外で大きな違いが出てきています。多摩地区の人口が減少し、23区に流入するという流れです。
これから予想されるのは23区の中での「格差」です。
田園調布の没落は既に週刊誌などで話題になっていますが、郊外の高級住宅地はこれから人気が衰える可能性があります。利便性がそれほど良くないのに、価格が割高だからです。
人口が減るということは、不動産に対する需要が小さくなっていくということでもあります。しかしこれとは逆に、東京の単身者世帯などはこれから数十年増えていくことが予想されています。
人口動態から日本の不動産投資に悲観的な人がいますが、マクロでしかモノを見ていない頭だけで考えている人の限界です。現実の不動産投資には、多くの可能性が溢れていると思っています。
私自身はこの年末年始で更に23区に4つの物件を購入する予定です(2つは購入済)。今月発売の新刊に書いたことを自ら実践しています。
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年12月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。